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異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


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たぷんたぷんなるぞ

「海の魔物とか出た時はどうするんです?」

「ん? 多少ならば素潜りが出来るからな。その間に追い払う」


 サラダ味のシャカポテトを摘まみ、コーラを飲みつつフクロウハーピーさんと会話。

 素潜り、いけるんだ。


「ちなみに戦い方を聞いても?」

「もっぱら肉弾戦だな」


 魔法じゃないんだ。

 何となくだけど、ハーピーって風魔法で戦うイメージない?

 そもそもハーピー種が風属性ってイメージ強いし。

 あ、でも、ガルーダとかになると肉弾戦のイメージあるかも。 

 同じ鳥の魔物だとしても。


「音もなく近寄り、一撃必殺をもって戦闘を終わらせる。それが私のスタイルだ」


 フクロウっすね。

 まぁ、フクロウの場合は一撃必殺というか、獲物を掴んでそのまま連れ去るんですけれど。

 まぁ、見た目通りのスタイルって事ね。


「ほへー」


 シーフードピザを頬張りながら相槌をば。

 このシーフードピザ美味いな。

 ホワイトソースとエビ、カニの定番組み合わせが最高で、焼き上がりに乗せられたウニがソースにコクと旨味を追加してるわ。

 これもう一回取って来よう。


「それで? あなたはどのような経緯でこのツアーに?」

「俺っすか? 行き先不明のミステリーツアーって企画があって、それに応募したらこの船でした」


 嘘は言ってない。

 ただ、異世界のツアー目当てで何度もミステリーツアーに参加しまくったりとかしてただけ。

 その事を言ってないだけだ。


「ふむ……随分と運がいいのだな」

「みたいですねぇ」


 異世界のツアーに参加出来るのを、運がいい、の言葉で済ませていいのかは疑問だけども。


「……さて、私はお代わりを取りに行くが?」

「俺も行きます」


 はっや。

 山盛り持って来てたフライドチキンとポテト、白身魚フリットをもう食べ終わったのか。

 ピザをもう二、三切れ持って来よう。

 あとは……何か甘い物が欲しいかな。


「シーフードピザと……四種のチーズピザをください」


 さっき美味しいと思ったシーフードピザと、まだ食べてないピザを注文。

 要はアレだよね? クワトロフォルマッジピザ。


「チーズピザに何かソースやジャムをお付けしますか?」

「え? うーん……」


 そんな急に言われてもな。

 というか、ジャム合うのか? ……合いそうだな、普通に。


「シロップか果実系のジャムがおススメです」

「じゃあ果実系で。ベリー系があればそれを」

「かしこまりました」


 というわけで選択したのはベリー系のジャム。

 まぁ、合うでしょ。

 

「どうぞ」


 ……渡されたピザが緑色に輝いているんだけど?

 見なかったことにしよう。

 ベリーって、赤とか紫じゃないの? 普通は。

 異世界だとこれが普通なのかな?


「まぁいいや。次は甘い物を……」


 とビュッフェ内を物色中。

 ふと、気になるものを見つけてしまった。

 というか、見た瞬間に食べたくなっただけだけども。


「プリンシュー……」


 ハイ美味しい。はい勝ち。

 スマンな、ワイの勝ちや。

 二個ほど貰いましょう。


「ほっほー、それらも美味しそうだのー」


 席に戻ったらフクロウハーピーさんは既に戻って来ていた。

 ……パイ包みのスープ?

 え、そんなのあったの? 美味そうなんだけど……。

 ただまぁなんというか、サイズがね。

 マグカップサイズじゃないのよ、丼サイズなのよ。

 流石にそんなには食えないな。


「……! チーズピザうっま!」


 とりあえず視界に入れないようにして食べた緑色ジャムをかけたピザ。

 めっちゃ美味い。

 ジャムはアレだ、イチゴっぽい感じ。

 イチゴの香りというか、木苺の香りというか……。

 甘酸っぱいというより、すっぱ甘い感じ。

 そんなジャムと、四種類のチーズの組み合わせが本当に美味い。

 チーズもあれだね、塩味だけじゃなく、甘みがあるチーズも使われてるっぽいね。

 焼いてもっちりするチーズと、シャキッと切れるチーズもあって、チーズだけで歯ごたえがいくつか。

 食べてて楽しいし、食感が変わるごとに異なる風味と味わいが口の中に広がってさ。

 そこに追い打ちで甘酸っぱいジャムが主張してくるんだ。

 そしてコーラに合う。

 ジャムの風味がコーラの風味とうまく調和するね。

 ……いやまぁ、それに関してはコーラのポテンシャルが高いだけだと思うんだけど。


「美味しそうに食べるなー」

「実際美味しいですもん」


 美味しいものを美味しくなさそうに食べるような教育は受けてない。

 逆に、微妙な味の料理を精一杯取り繕って食べる教育は受けた。

 最低限、相手に不快な気持ちをさせないようにってさ。

 何度か役に立ったよ。

 主に海外で、だけど。


「そういえば何飲んでるんです? 見慣れない色してますけど」

「ん? これはミックスジュースさ」


 フクロウハーピーさんが飲んでるドリンク、乳白色に青を混ぜたような見た目の飲み物なんだけど、ミックスジュースなのか。

 ……何をどう混ぜたら青になるわけ?


「向こうに自分好みのミックスジュースを作ってくれるカウンターがあってな。そこで注文したオーダーメイドミックスジュースになる」

「え、面白そう」


 オーダーメイドミックスジュースとかいいじゃん。

 完全に自分の好きな材料で作れるんでしょ?

 コーラ飲み干したら作って貰おうかな。

 ――まだ半分も残ってるんですけどね、コーラ。

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