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異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


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違うよね?

「タンドーリコカトリスです」

「ください」


 ……ちょっと苦しくなってきたな。

 米とかの炭水化物は摂取してないけど、それでも肉だけを食べ続けるのには限界がある。

 学生時代はもっと肉を食えてたんだけどな……。


「これで終わりにするかぁ」


 コカトリス肉、鶏肉っぽいプリッとした身だけど、やや固め。

 というか、俺は知ってるんだ。

 日本の若鳥が柔らかすぎるって事を。

 普通に噛み切れない位に固い鶏肉とか存在するからね。

 ……どこぞで食べたアブラカワセミとか。

 それに比べてコカトリスは噛み切れないって事は無いからまだ柔らかい方だと思うよ、うん。

 あと、味付けに使われているカレー的スパイスもちゃんと美味い。

 俺が通ってきた異世界もののほとんどは、カレーこそリーサルウェポン! みたいなのが結構あったけど、それはこの世界には適用されないみたいだ。

 どこかにカレールーになる魔物とか居るんじゃね? 知らんけど。


「ワイバーンの軟骨唐揚げじゃ」

「もうお腹一杯です」


 ワイバーン、軟骨も唐揚げにされるのか……。

 扱いがニワトリのそれと変わらんのよ。

 おいたわしやワイバーン上。


「デザートに切り替えますか?」

「え? あ、はい。じゃあ……」


 なんか、切り替えとかあるみたいですよ?

 というわけで、食後のコーヒーでもいただこうかな。


「ホワイトはあるけど追加料金かかるのか――たっか!?」


 で、ソフトドリンクのメニュー欄の下にあるコーヒーのメニュー。

 その中にホワイトコーヒーを見つけたものの、何と追加料金が必要。

 ――そのお値段……二千円。

 いや、コーヒー一杯ですわよ? コーヒー一杯に二千円はちょっと支払えんなぁ……。

 普通にコーヒーでいいや。

 ――ドワーフコーヒーとか言うクッソ気になるのもあるけど。


「焼きアイスです」


 どうしてドワーフって何でもかんでも焼くんですか?

 あと、アイスなのに焼かれてもしっかり原形を保ってるの何なんですか?


「ください」


 いや、食べるけど。

 甘い物は別腹だけど。


「あとコーヒーをお願いします」

「かしこまりました」


 ……ドワーフコーヒー、多分アルコールが入ってるやつだな。

 じゃないとわざわざ名前にドワーフなんて入れないでしょ。

 ――なんか、あったかいアイスってのも不思議な感じだな。

 あったかいっていうか、表面はキャラメリゼされた感じで香ばしく、カリっとしていて。

 中はひんやりいつものアイス。

 何だろうな、感覚的にはアイスの天ぷらみたいなのに近いと思うんだ。

 何より、今まで散々肉の脂で火照った口内に、冷たいアイスが染みる……。


「コーヒーです。砂糖とミルクはこちらに」

「ありがとうございます」


 来ました、黒いコーヒー。

 これよこれ。

 前のエルフ旅行の後はコーヒーが黒い事にちょっと違和感あったからな。

 頭ホワイトになっちゃった……ってちょっとショックだったんだから。

 

「焼きリンゴです」

「あ、ください」


 これはマスト。

 まだ焼きアイスも残ってるし、焼きリンゴに焼きアイスを乗せて食べるんだ。

 焼きリンゴは実がグシュっとなって美味しく無いのもあるけど、さっき串に刺さってたのを見るに、実が萎んでる感じはしないんだよな。

 多分、というか絶対だけど、現代のリンゴと品種が違うからだろう。


「シナモンの香りが効いてて美味い」


 歯ごたえシャクッって感じで、生のリンゴよりは流石にしんなりしてる。

 でも、潰れる感じは無くて不快感もない。

 アイスと合わせても美味いね。

 外れるハズがありませんわよ。


「コーヒー……お、酸味が強いな」


 苦いというより酸っぱい、なコーヒー。

 ただ、その酸っぱさも当然限度を超えたような感じじゃなく。

 しっかり味わった上で美味しいと言える範囲の酸っぱさですわよ。

 ……冷めたらもっと酸っぱくなりそうだけど。


「ベイクドチーズはいかがでしょう?」

「ください」


 くださいしか言ってないな。

 だって持って来られるものが大体美味しそうなんだもんよ。

 ……ん? ベイクドチーズケーキじゃなくて、ベイクドチーズって言った?

 てことはただのチーズか?

 ……ミスったかもしれん。


「美味いんかい」


 なお、杞憂。

 普通に美味しい。

 こう、想像するような伸びーるチーズじゃなく、カッテージチーズみたいな感じ。

 香ばしさはあるけれどクリーミーで、ほんのりとした酸味とヨーグルトのような味わい。

 普通にデザートで出されて納得するような、そんな味。

 ……コーヒーに砂糖入れよ。

 酸味に酸味ではちょっと合わせたくないから。


「……砂糖入れると一気に酸っぱさ無くなるな」


 で、砂糖を入れたら嘘みたいに酸味が飛んだ。

 すっごい香りがいい、程よく甘いコーヒー、みたいな。

 なんだよ、砂糖入れて飲むのが正解だったのかよ。

 ふぅ……食べた食べた。

 お腹のキャパ的に、次のデザートが最後かな。

 別腹まで使ってなおパンパンだよ。

 さてさて、最後のデザートは何になるやら。

 ――お、来た来た。


「焼きバターになります」

「パスで」


 バターは!! デザートじゃ!! ねぇっ!!!

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いきなりアメリカンw
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