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異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


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船上レクリエーション

 なんで異世界のフルーツの代表みたいな感じで牡蠣バナナが毎回出てくるのだろうか……。

 いやまぁ、美味しいんだけれども。

 見た目がなぁ……。


「とりあえずワイン開けるか」


 ちなみに用意されてたウェルカムワインはコルクではなくスクリューキャップ。

 開けやすくていいね。


「スパークリングか」


 開けたらプシュッて音がしたし、炭酸の泡がプチプチなってる。

 というわけでグラスに注いで……。


「白……か?」


 注いだワインの色に疑問が。

 いや、だって何というか……灰色だったんだもの。

 しかも濁りがあるんだよ?

 にごり酒は確かにあるけど、ワインが濁ってるのは聞いた事が無いかも……。

 見た目的にマッコリとかが近いかなぁ……。


「まぁ、飲むけど」


 とはいえ別に変な飲み物ではないでしょうって事で、いただきます。


「……んー?」


 なんか牛乳の味がするんだけど。

 なんというか、牛乳にサイダーを混ぜたみたいな味。

 あ、だから牡蠣バナナ?

 バナナと牛乳は合うからね。


「アルコールを感じる牛乳は初めて……でも無いか」


 普通にカルーアとか飲んでたわ。

 ほな平気か。


「あー……認めたくないけど美味いな、牡蠣バナナと飲むの」


 マジで見た目だけ何とかなれば美味しいだけを摂取できるんだけどな。

 さて、と。

 ご馳走さまでした。

 

「じゃあ、船内散策と行きますか」


 もうすぐお昼の時間だし、軽く歩いてお腹を空かせに行こう。

 そういえば、クルーズ船では定番のシャッフルボードとかはやってたりするんだろうか?

 カーリングみたいなやつなんだけれども。

 あれ、意外と楽しいからなぁ。


「そういや、船内地図とかもあったな」


 という事で散歩のお供に船内地図を持って探索開始。

 何か楽しい催しはあるのかなっと。



 あー……チョコレートドリンクうめぇわ。

 ――ハッ!? お腹を空かせに探索に出たのに、気が付けばカロリーの高い飲み物を飲んでいる!?

 これがドワーフ派閥の罠か!?

 ……マジでうめぇ。


「これ飲み放題の時点で結構元取れるような……」


 今味わってるチョコレートドリンク、かなりチョコの味が濃厚でさ。

 ココア300%に、ホイップクリーム、削ったナッツとチョコをまぶして完成! っていう代物なんだけど、これがまた美味い。

 ちなみに頼めばお酒を入れてアルコールドリンクにも出来るみたいだけど、そうすると俺のプランでは有料になっちゃう。

 なのでこうしてチョコレートドリンクのまま楽しんでいるという訳。

 で、俺が今何をしているかと言うと……。


「プール、あるんだねぇ」


 デッキにあるプールの脇にて、太陽の下でくつろぎタイム。

 プールでは泳いでる人も居るよ。

 クソ寒いのに。

 いやまぁ、泳いでるのは――、


「この後砂風呂行こうねー」

「もちろん、そこで毛づくろいもしてあげるよ」

「キャー!」


 ハーピィ族のカップルなんですけど。

 ……こういうのもなんだけどさ、君ら、水着を着る意味あるのかね?

 羽毛で覆われてるじゃん、体。

 見えんて。大事な所とか。


「そろそろ上がろうか?」

「そうね」


 あと、羽毛が水を弾くのか、プールから上がって体を震わせたらそれだけで水が落ちる。

 身体を拭く必要が無いって楽そうでいいなぁ。


「ふぅ、美味かった」


 というわけでチョコレートドリンクを飲み終わり。

 いやぁ、美味かった。

 正直、ウェルカムワインよりもチョコレートドリンクの方が美味かったまである。

 やはりチョコレートは偉大なのだ。


「レクリエーションゾーンとは書いてあるけど、シャッフルボードはやって無さそう」


 船内マップと睨めっこして、やって来たのはいいけれど。

 それらしいものはやってないんだよな。

 ……とは言え、


「おま、また4カードかよ」

「日頃の行い」


 ポーカーっぽいのはやってるっぽい。

 ちょっと覗いて行こう。


「入れて貰っても?」

「お、人間か。いいぞ」

「増えた方がおもろいからな」


 という事でドワーフ達のやってるテーブルに入れて貰いまして。

 チップを買い、少々遊びますかね。

 これでもポーカーはアプリで結構遊んでるんだ。

 腕に自信はそこそこあったりするのだよ。



 飛びました。

 いやでも、結構遊んだな。

 ドワーフ二人とずっとやってたけど、この人らに上手く遊んでもらえてたわ。

 俺のチップが減ると弱い手で突っ張ってくれたりとか、俺が長く遊べるように配慮してくれてたもん。

 こういう気配りが旅を楽しくしてくれる秘訣なのよ。

 という事で、


「遊んでもらえたので、お二人にお酒奢りますよ」

「マジか!?」

「お主! 分かっとるな!!」


 お返しはしないとね。

 まぁ、元より二人で遊んでる所に混ぜて貰った形なので、お返しはするつもりだったんだけれども。

 

「あ、ただ、一杯だけですよ?」

「分かっとる分かっとる!」

「一杯だけじゃな!」


 ドワーフだと無限に飲みそうだからな。

 そうなったら俺は破産よ。

 なので一杯だけ。


「タワービールを二つくれ!」


 というわけで早速スタッフに注文するドワーフ達。

 ――ん? タワービール?

 で、お出しされたのが一メートルくらいの長ーいジョッキに注がれたビールと。

 ――えっと、いくらするんだ? あれ。

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