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異世界トラベルツアー  作者: 瀧音静


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特殊技術

「そういえば、イベントは何か参加するのか?」

「あ、よく確認してないや」


 そういや、船内マップだけ確認して、今日のイベントとか見てこなかったな……。

 何があるんだろう?


「おススメとかあります?」


 ノクティオさんに聞いちゃえ。


「まぁ、定番のビンゴは外せん。あとは……夕方前の海底迷路探検は初めてならば絶対に参加した方がいい」

「ほぅ?」

「詳しい説明は参加してのお楽しみとして、今見ている景色の倍は綺麗な景色が見られる」

「マジすか」

「マジだ。その景色の綺麗さに感動して次もこのツアーに参加する、という客が後を絶たない」

「ほへー」


 物凄く上げられる期待。

 でもまぁ、軽く超えてくるんだろうなぁ。

 参加しよ。


「ちなみにそれらに予約とかは?」

「ビンゴは予約が必要だが、迷路探検は予約不要だ。船内でアナウンスされるだろうからそれに従えばいい」

「なるほど。ちなみにビンゴはいつ頃から?」

「三回に分かれていて、昼過ぎ、日没後、深夜だな。受付した時に希望時間を言えばその時間になるし、いつでもいいならば自動で割り振られる」


 そういうシステムなんだ。

 流石に複数回の参加とかは出来なさそうかな。


「ちなみに全てに参加は可能だが」

「あ、出来るんですね」

「二回目以降は追加で代金が必要だ」

「初参加は無料なんですね」

「うむ」


 う~ん……お金払ってまで二回以上参加するかと言われると……。

 正直こういうツアー内のビンゴって、絶対に景品が欲しいから参加するってもんじゃなく、みんなで盛り上がって運が良かったら景品が手に入る、みたいなもんだからな。

 余程貰える景品に魅力が無いと、複数参加はしないかな。


「ちなみに景品はどんなのが?」

「二百年物のワインとか、宝石が溶かされたウイスキーが毎回目玉になるが?」

「……景品にするより普通に売る方がいいんじゃないですかね、それ」


 二百年物のワイン? そもそも飲めるのか?

 いや、まぁ、飲めないと景品にはされないだろうけれども。

 あと何? 宝石を溶かしたウイスキー?

 そもそも宝石を溶かすな?

 で、溶かしたとしてウイスキーの味わいにどう変化するの?

 普通に溶かさずに別々で良くない?


「ちなみに宝石を溶かすとウイスキーってどう変わるんです?」

「まろやかになるのと、溶かした宝石で風味や舌触りが変わると聞いた」

「バーに入荷したりなどは?」

「いっぱいいくらで飲ませる気だ?」


 やっぱり高いのか、宝石溶けウイスキー。

 サッパリ想像もつかないな、いくらくらいするんだろ?

 

「お酒以外の景品は?」

「そうだなぁ、酒類には劣るが、水が切れる包丁とか、10mまでの範囲なら誰でもいつでも転移出来るオーブとか?」


 ……ツアーのビンゴの景品にしていいものなのか? それら。

 特に転移オーブ。

 普通に欲しいんだけど?

 10mって結構広いからな? 寝室からトイレに即座に転移とか、風呂場から寝室にとか……。

 割といい使い方が思いつかなかった……。


「ま、基本的には当たらんが、それらが手に入るかも? と思えば手に汗握るだろう?」

「ですね」


 予約しに行くかな。

 ……ん? でも待てよ? そういった珍しいお酒が景品なのに、ドワーフの姿があまり見えなかったな?

 情報が出回って無いのか?


「お酒が景品なのに、ツアーにドワーフの参加者が少ないのは何か理由があるんです?」

「ん? いや、ワインはともかくとして、宝石溶けのウイスキーはドワーフの山の名産品だからな。こんなツアーに参加せずとも、地元で飲める」

「あ、なるほど」


 わざわざこのツアーに参加せずとも飲めるんなら確かにそっちに行くか……。

 ――いっぱいいくらで売る気だ? みたいな事言ってたよね?

 それらが普通に飲めるの? ドワーフ山で?

 ……もしかして、ドワーフって結構金持ち?


「じゃあ、予約だけして来ようかな」

「それがいい。私はもうしばらくここで飲んでいるから、予約を終えたら戻ってくるといい」

「そうします」


 という事でバタ足止め。

 ゆっくりとデッキに降りまして。

 ビンゴへの参加の予約をするために動きましょ。

 さしあたって……まずはどこでビンゴの予約が出来るかを確認するためにパンフレットを取りに行かなきゃ。

 目指すは自室!!



 はい、予約完了。

 ちょっと迷いましたわね。

 でもまぁ、無事に予約出来まして、時間指定は特にしなかったら、お昼過ぎの時間のビンゴ大会に参加になりました。

 もう少しゆっくりして、ご飯食べて、またゆっくりして、ビンゴ。

 その後で海底迷路探索に参加して、夕飯って感じかな。

 今日の日程は。

 ……夜になったらどうなるんだろう? 夜の海の中って真っ暗なイメージがあるんだけれど。

 そりゃあ、船内に照明とかはありますけれども。

 今みたいに、辺りを照らす陽の光は無いだろうし……。

 月明かりが滅茶苦茶明るいとかあるのかな?

 というわけでメインデッキに戻ってきまして。

 この後ご飯にする予定だし、何か軽めの飲み物を……。


「海の輝きを一杯」

「かしこまりました」


 いやその……美味しかったし。

 アルコール入ってないし、炭酸も入ってないから!

 軽い飲み物ではあるから!!

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