襲い来る骨躯
⚪︎宮板琴視点
何や今のレーザー光線みたいなのは!!
直撃したらひとたまりもないで!!
私はごくりと生唾を飲み込む。
その時、後方から映子さんの切羽詰まった声が聞こえた。涼が怪我をしたらしい。
「涼!! 小夜ちゃん、前は私が代わるから、はよ治療してあげて!!」
メンバーの中で治癒の能力を持っているのは小夜ちゃんだけだ。ピーちゃんと呼ばれる鳥の式神が怪我を回復できる。
涼と私はほぼ同時期に入社した同期で、年齢も同じタメだ。
ちなみに幽玄堂の年齢層は、一番上がジョーさんで二十五歳。次が二十三歳で十一さんと映子さんが同い年。その一つ下が私と涼だ。鈴々莉が二十歳で、その下に小夜ちゃんと、一応矢木くんがいる。
もちろん全員対等な仲間だけど、やっぱり同期に対する思い入れは強い。あっ、勘違いせんでほしいけど恋愛感情とかやないで? あんな恐ろしい男、彼氏にできるかいな。
「わかりました!!」
小夜ちゃんがクーちゃんに掴まって後ろへ戻ろうとする。
だが、それを制したのは十一さんだった。
「ダメだ!! 相手を見ろ!! 人数を減らして勝てる相手か!?」
十一さんに言われ、私は正面の敵——『雷喰い』へと視線を戻す。
巨大な骸骨の異形。こんな田舎の廃病院に棲みついているとは思いもしなかった。輪入道にボイラーを動かさせておいて、自分は発電した電気を喰うとか、どんだけ現代に馴染んどるねん。
雷喰いは自らの骨を一本引き抜くと、勢いよく地面へ投げつけた。
骨はパキンと割れ、その破片から新たに五体の骸骨が立ち現れる。
「何やねんこいつ!! めんどくさいっちゃなぁ!!」
いつも笑顔の私だけど、流石にイラッときて舌打ちが漏れる。
輪入道も数は減ってきたとはいえ、まだ残っている。
辺りは炎と雷が入り乱れる、まさに大乱戦の様相を呈していた。




