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F クリムゾンショック

FといえばDear Mr「F」

CEA6課本部にて、照屋を狙う暗殺者との戦闘は、暗殺者による先制攻撃によって始まった。


「照屋、さっきは何もしなくていいと言ったが、前言撤回だ。敵の数を把握したい。できるか?」


戦闘が開始してほんの数十秒。だが照屋には、その何十倍も長く感じた。


「紅牙さん無理です!そもそも敵の姿を目で追えません!」


敵は、照屋たち3人の周囲をずっと走り続けながら、隙をみて能力によって作った金属片を投げつける。


この訓練室には障害物のようなものは何もない。


向こうからの攻撃を防ぐ手段は能力以外に存在しないが、それは相手も同じ。


一瞬でも動きが遅くなった瞬間、紅葉からの銃弾が飛んでくるため、能力で攻撃しつつ防御もこなす。


その動きから、かなりの手練であることが窺える。


「今のところ、この部屋にはあの走ってる野郎だけみたいよ」


目が追いついていない照屋の代わりに、紅葉が伏兵の気配を探り終える。


「そうか、ならあれが使える」


紅牙がニヤリと笑った。おそらく昨日照屋に見せた、あれを使うのだろう。


「しかし素早いな。少々めんどくさいな」


敵の動きが鈍る気配はない。ずっと一定の距離を保ち、攻撃を続けている。


「わざわざ1人相手に使いたくはないが、仕方ないか。2人とも、絶対に動くんじゃないぞ」


紅牙の手が動く。


「能力解放!スコーピオン クリムゾンショック・アドレナ!」


生み出された赤リンが、部屋にいる全員を包囲する。昨日とは明らかに出力が違う。昨日の数倍は大きい。


「!?」


紅牙の能力を受けた敵が、明らかに動揺する。が、それも一瞬だけだった。その一瞬が命取りとなった。


バンッ!


紅葉の銃弾が、敵の右足を捉える。その痛みで、敵は思わず足を押さえる。


紅牙の手が動く。手の形を解き、動かした。それと同時に、赤リンの壁が動きを見せた。


「なんだ、これ?」


「おい日ノ浦!動くな!」


紅牙の注意も間に合わなかった。照屋の足は、半歩後ろに下がっていた。


赤リンの壁から照屋と敵に向けて、無数のビームが全方向から走った。


「私がなんとかする!」


照屋に向けて走った赤リンのビームは、紅葉の生み出した鉛の壁によって防がれた。だが、1発では終わらなかった。


「あ゛ーーー!!!やばーーーい!」


紅葉が絶叫しながら、自分達へ向かってくるビームをなんとか受け止める。


この間、敵も能力によってなんとか凌いでいる。だがそれも限界が来た。


一本のビームが、敵の元素を撃ち抜いた。その1発が決め手となった。そのまま全方向からビームを受けた敵は、とうとう床に倒れた。


それを見た紅牙は、能力を解いた。同時に、照屋達に向かっていたビームも消え去った。


「はぁ〜死ぬかと思った〜」


そう言いながら、紅葉は床にヘナヘナと座り込んだ。


照屋は、ずっと目の前で起きている出来事に対して、呆然としていた。そんな照屋に、紅牙が話しかける。


「動くなって言ったよね?」


紅牙の顔は笑っている。しかし、声は真反対である。


「はい、言いました」


紅牙の声で意識を戻された照屋は、自然と正座になっていた。


「俺もね、技の効果について喋ってなかったから、そこは申し訳ない。けど動くなって言ったよね。なんで動くの?ねえ、それにさ.......」


しばらく説教は続いた。


「紅牙、そろそろ後始末しなさいよ」


しばらく寝っ転がっていた紅葉が口を開く。その声によって、ようやく照屋は説教から解放された。


                      続く



紅牙の技:クリムゾンショック・アドレナについて

第一段階、赤リンを生み出し、敵と自分を囲むドームを作る。

第二段階、ドーム内で動いた物に対して、ドーム内壁全方向からフルオートで赤リンのビームを発射する。自分は動いた物にカウントされない。

第三段階、敵が倒れるまで、第二段階を続ける。

以上。

能力とか技を考える時がいっちゃん楽しい。

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