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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第5章】領地運営始めました

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第84話:住民会の準備

「凪様、私、自分専用のスマホが欲しいです」


 断罪イベントからの帰宅後、ハクちゃんから頼まれた。我が家にはみんなの娯楽用のタブレットが何台か転がっていて、使いたい時に交代で使っている。もちろん私とシャフ君は自分用を持っている。


「スマホ?タブレットじゃなくて?いいけど何に使うの?ネットないと電話も使えないよ?」


「毎月の徴収日のリマインダーと、徴収額の履歴をカメラで残すためです。持ち運べた方が便利ですので。ふふ」


 いつかその管理が私にも及びやしないかと怯えつつも、神力で作って渡すと喜んでいた。なんだかいつもより笑顔が無邪気だ。


 リマインダーってリマインドはしてくれるけど、それを私が実行しないから意味ないんだよなぁ。

 お?私のリマインダーによると明日は住民を集める集会か。

 早いなぁ。あ、マイヤー家の美人な長女に、ギルドの受付嬢やらないかって話すことを忘れていた。もう数日前から何回も通知が来てたのに。


 私は彼女に勧誘の手紙を書いた。

 ちょうど縁側に来ていた、おもちに「これをマイヤー家に届けて」と渡す。手紙を咥えたおもちは早速飛んでいってくれた。


 返事を咥えて帰ってきたので中身を見ると、興味はあるが自分が辞めてしまったら銭湯のお掃除係は足りるのか、自分に務まるだろうか、などの懸念が書いてあった。


 掃除係の人数は問題ないし、逆に今のままお掃除係を続けてくれてもいいと返事をまた、おもちに渡す。

 若干嫌な顔をされたが、また飛んで行ってくれた。


 こういう時にスマホも電話もないというのは不便だ。

 改めて文明の偉大さを感じていると、どこからともなく悲鳴がだんだん近づいてくる。何事かと思い、急いで外に出ると、おもちがマイヤー長女ごと空輸してきた。


「だ、大丈夫?」


「な、なんとか…」


 心臓を両手で押さえた美少女が息も絶え絶えに答えた。手には書きかけの返事と思われる紙が握りしめられている。


「ちょくせつはなせば、はやい!」


 どうやらおもちは手紙の往復に付き合わされるのが面倒になったようだ。正論である。さすが私の眷属…!


「なんかごめん…」


 その後は具体的な業務を説明し、「とりあえず明日見学に来たら?」と伝えて帰らせた。


 明日…声張り上げるのしんどいし、マイクとスピーカーを作っておこう。

 あ、芸術の神にも明日、大きな地図を持ってきて貰わなければ。


 いそいそと手紙を書いていると、おもちたちシマエナガ勢が飛び去ってしまった。


 あぁ…今日はもう家から一歩も出たくないのに…手紙をまた運んで欲しかったのに…

 もう地図は明日でいいや。


「はい、出た先延ばーし」


 たぬきのツッコミが聞こえた気がしたが、もう私の意識はこたつの中に溶けていた。



「ぅぎゅっ」


 翌朝、たぬきのパンチで起こされた。

「集会前に地図取りに行くんでしょ。もう10時すぎだよ」


 ありがとう、私のリマインダー。すっかり忘れていたよ。

 

 適当な格好に着替え、芸術の神のところに転移して地図を強奪し、ギルドにさらに転移する。

 ギルマスたちはすでに集まっていた。意外なことに、リーさんとマイヤー長女がすでに打ち解けている…というより、長女がリーさんに羨望の眼差しを向けている。


 大きな地図をギルド内のボードに貼ってもらう。住民登録時に、どこに住みたいかをこの地図を見て希望を出してもらい、後から抽選するのだ。


「住民登録はどの様に行うのです?」


「リーさん!良い質問です。

 ここに大量の紙のフォームがあります。これに、そこらのテーブルで記入してもらって、受付に提出してもらいます。

 その時に、抜け漏れがないか必ず確認してほしい。問題がなければ、この紙の右上の番号と同じ番号が書かれた札を渡してね」

 そう!これが住民番号だ!


 私はあらかじめ作っておいた札が大量に入ったカゴを机の上に乗せる。思ったよりも重くてガチャンと大きな音がした。


 メープルの葉っぱの形をした小さな穴あきのプレートだ。一見、金細工のアクセサリーの様な、我ながら良いデザインである。紐を通すなり、好きにできる。

 ドッグタグ風にしようかと思ったが、獣人もいる分、首周りの採寸がそれぞれすぎてわからないので、各自無くさない様にしてもらうことにした。


「これがない人はこのエリアの住民じゃないとみなして、配給も公共施設のサービスも受けられない様にする」


「誰かに盗られたり無くしたらどうするんだ?」


 リザードマンは現実的だ。


「その場合は紛失届を出してもらって、再発行してもらう。再発行時に必要な合言葉も自分で決めてもらって、住民登録の表にあらかじめ記入しておいてもらう。再発行が必要な時はこの予備に数字と再発行回数の枝番を彫ってほしい」


「つまり紛失届が出されている番号で、枝番がついてない札を持っている方が、盗んだか拾ったか、ということですわね」


「そういうこと!それらはPCでデータ管理するけどそれはおいおい教えるよ。

 とりあえず今日はみんなには住民登録票の受付係をやってほしい。

 住民が揉め出したりしたら、容赦なく止めに入っていいからね」


 だいぶアナログだが住民に現場をまわしてもらうことが優先だ。あとは鬼の様にシャフ君と総出でデータを入力するか、御神木にある大きなスキャナーを占領して文字起こしするかだな…まぁおいおいで良いことだ。


 これで準備は万端だ。よし来い!住民たち!


読んでいただきありがとうございます!

シマエナガのおもち、せっかくの出番もめんどくさがる。


もし『このキャラ好き』『この場面笑った』みたいなものがあればぜひ教えてください。

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