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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第5章】領地運営始めました

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第70話:好奇心の神

 好奇心の神って今どこにいるんだろう…名前からしてどう考えても、うちの子たちに興味を示すはずなのにな。見たことないな…


 強制召喚できる時の神は今日は家に来てないし…水神様もいない。


 うーん。会ったこともないしなぁ…


 「おーい、戦の神ぃ!好奇心の神ってどの辺に出没するか知らない?」


 今日もシャフ君の部屋に来ていた戦の神に聞くと、ゲームの画面から目だけ逸らさず、窓の外を指差した。



 外…?


 「ぅえっ!?誰!?何!?何で窓から部屋の中覗いてんの!?」


 そこには、塀のすぐ外に生えている木に登って、こちらを見ている神がいた。

 ヒヨコのような黄色で、くるくるの癖毛の女神だった。


 「い、戦の神のストーカー的な何かですか…?」

 

 ガラッと窓を開けて聞くと、首を横に振った。


 「違います。そのゲームを見ているの。人間界を覗いた時よりも近くで見れるから。シャフ君が前からやってたのは見てたんだけど、戦の神との連携が面白くて」


 「シャフ君は…あの神と面識が…?」


 「いや、なんかいつも見てくるなとは思ってたっすけど、いつももふもふ部隊が追い払ってたから気にしてなかったっす」


 こいつには自分のプライバシーを気にするという概念はないのだろうか。


 「あなたが好奇心の神ってことね?」

 大きな声で木の上にいる女神に話しかける。


 「はい。あなたが顕現してから、度々来ていたのですが、なかなか気づかないので、いつ気づくかなって気になって…実験してました。いよいよ見つけましたね。初めまして」


 奇妙な初対面である。


 「は、初めまして…つまり、うちの周囲をこそこそ覗き見するのに一生懸命で、領地の運営をほっぽり出していたと…?」


 「まさか!ずっとじゃないですよ。

 もちろん銭湯も冬エリアの双子の神の温泉も行ったし、戦の神のイベントも見てたし、小角さんを見つける旅にも出てましたけど…

 居住エリアの運営ならちゃんと眷属に任せてますよ?え?まさかあいつ何もしてない?」


 ほぼストーカーじゃないか!!


 「居住エリアならスラム街になってたけど…」


 「え!?」

 「え!?」

 

 …………………。


 「とりあえず、そっち行くからそこにいて…」


 玄関から出ようとすると、ちょうどきなこがお散歩から帰ってきた。

 「ねぇ、あの神知ってる?」

 「あぁ、いつもいるから気づいた時にはシッシッてしてたよ。ほら、凪がよく庭のミニトマトに鳥が来てた時みたいにさ」


 気づいてなかったのは私だけなのか…


 とりあえず、塀の側の木に向かうと、好奇心の神が誰かと言い合ってるのが聞こえた。


 「何で神様がここにいるんですか!?僕置き手紙書いてきましたよ!?」


 「あんたこそ何でここにいるのよ!しばらく留守にするから居住エリアよろしくって言ったじゃん!」


 眷属と思しき、言い合い相手も、ヒヨコのような黄色い髪の青年だった。

 ピーチクパーチク言っている。


 「もしもーし。話を聞く限り、お互い行き違いで管理が漏れていたってことね?」


 言い合っていても民の腹は膨れない。とっとと片付けてしまおう。

 

 「いえ!あたしはちゃんとこいつに、伝えました!」


 「僕は聞いてません!いつ言ったんですか?絶対聞いてません!」


 「言いましたー。あんたが家になんかドミノ倒しで仕掛け作ってる時に言いましたー」

 

 それ集中しすぎて耳に入ってないやつやん…


 「はぁー?それいつの話ですか?」


 「前怠惰様が海綿動物になったときよ!前怠惰様を見に行って、しばらく海を満喫してくるからよろしくって言ったじゃん!」


 それ……つまり100年は放置されてたってこと…?

 「ストップ!とりあえずすぐに炊き出しと救援活動!」


 私はすぐに自分の眷属を全員緊急招集した。

 戦の神がシャフ君を「もう1戦だけ…」と離さず、「どうせ1位取るまで辞めないでしょ」と引っ張り合いになり、「私のために争わないでっ!」などと本人はどっちつかずな態度を取ったので、ドンと協力して戦の神を抑えて、何とかシャフ君も引きずり出せた。


 商業エリアの売上の一部は、きちんと別の徴収専用の眷属が集めているはずだと言うので、好奇心の神の家に行く。


 徴収専用の眷属はいなかった。

 『ちょっと春エリアに遊びに行ってきます』という書き置きだけがあった。

 

 こいつらー!!!

 好奇心に抗えなさすぎだろー!しかし、売上の一部と思われるリーフが入った小袋がたくさん家の周りに積まれていた。


 商売人たちがまともで良かった…


 それで食糧を買い込み、人間時代に災害時のニュースで見たような大きな鍋を神力で作り、溶き卵や塩で味つけした重湯を調理して炊き出しを行った。


 匂いにつられて、獣人や人間が集まってくる。とてもじゃないが幸せには見えない。


 ど、どこから手をつけたら良いんだ…


 とりあえず衣食住の確保だ。本格的な建築と街づくりはおいおい芸術の神に任せるとして、無職の人たちには職ならいくらでも用意できそうだが、今はそんな体力はないはずだ…



 久々に原初の4大元素の神々を召喚するしかない!



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