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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第4章】次々と現る神々

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第62話:正義とは?

 「こんな卑怯な手を認めていいのか?」


 腕組みをしてずかずか乗り込んでくる。せっかく終わったのに水を差すなよなぁ…


 「卑怯ねぇ…具体的にどこが?」


 ドンとムーンが寄って来て、私はムーンの全身で囲われる様にもっふり包まれていた。ムーンの頭をカキカキ撫でる。

 

 「どこが…?」

 正義の神が聞き返してくる。


 「規律の神は飛距離として飛ばすために色々試してたね。私は違う意味からアプローチして、主催の戦の神も違反はないって言ってる。

 で?何が卑怯なの?」


 「それだよ!文字通りの意味として必死で挑んでいた規律の神と真っ向からぶつかるべきじゃないのか!?」


 あー、この手のタイプ本当に嫌い。


 「『必死に挑んだ』って言うけど、それが何?『愚直に必死にやること』なんてルールにあった?」


 正義の神は黙ってこちらを睨みつけている。


 「武神!こいつは武神の傘下じゃないでしょ?」


 「ん?あぁ、そいつは順応の神の傘下だな。俺も別に今回の勝負自体には問題はないと思うぞ?俺の城が問題だが」

 武神が、自慢の髭をなでながら答えた。


 「だろうね」

 そりゃそうだ。正義なんか時と場合、立場に応じて違う。順応の神の傘下というのも予想通りだ。


 「『勝った方が正義』とは言わないよ。勝った方はより強い権力を持つだけだからね。


 一生懸命やった敗者を擁護して、結果をうやむやにさせることがあんたの正義?ルールの抜け道をついて勝った相手を断罪するのがあんたの正義?


 人間にもいたよ、そういう正義感を振りかざして、自己顕示欲を満たすやつ。さぞ気持ちいいんでしょうねぇ」


 うざかったなぁ…あの手の教師…泣いてる女子ばっか庇うんだよな。


 それにしても勝負がついたのだから早く帰りたい。

 うちのもふもふたちが熱中症にでもなったらどうしてくれるんだ。

 


 まぁまぁまぁまぁ、と戦の神が割って入って来た。


 「この戦いは、僕が主催だからね。勝手に進められちゃ困るなぁ。


 そもそも戦争に卑怯も何もないよ。勝つことが全てだ。スポーツじゃないからね。


 正義の神の言わんとすることも、わからないでもないけど、今回の怠惰ちんの勝ちを覆す気はないよ。

 面白かったし」


 「いや!しかし!」

 正義の神は食い下がる。


 「わかった。じゃあ他にもアイディアいっぱいあるからやるよ。君の言う飛距離であそこまで届かせればいいんでしょ?武神、ちょっとこっちに来て手伝って」


 「お?なんだ?」


 武神は大きな身体を立ち上げて、こちらに来てくれる。


 「ちょっとこれ担いでください」


 武神の移動時間の間に神力で作ったものを手渡して担がせ、口頭で説明する。

 何せ私は暴走ガードのムーンとドンに身動きが取れない様に、ガッツリ固定されているのだ。心配性だなぁ。


 準備が整った様だ。


 「ファイアー!!!」

 私が大声を出すと、その合図に反射的に武神がぶっ放した。


 そう、アニメで見た最新式の小型のロケットランチャーだ。


 大きな音を立ててまた屋根が崩れる。


 「あぁあああぁっ!!!!俺の城が!!」


 「ほら、こっちの方が被害が大きいからカメハメハにしたのに。ちゃんとあそこまで砲弾が飛んだし、屋根までぶっ飛んだけど、これで満足?」


 武神…ごめん…でもどうなるか、わかってたじゃん?口を開いたままの武神に申し訳なさを感じながら正義の神を説得する。


 「じ、自分で飛ばしてないじゃないか!!そもそもあのカメハメハ?とか言う技だって、神力勝負じゃないのに、神力と君の特殊能力任せだったじゃないか!」 


 まだ粘るのぉ?


 「誰かに手伝ってもらっちゃダメなんてルールはなかったよ。

 カメハメハがだめっていうけど、だいたい彼だって規律の神なんだから、お得意の立て札でも作って神力を行使して、この戦のルール自体を有利に変えてしまえば良かったんだよ。


 それに他にもねぇ、そうだなぁ。空砲とか音を飛ばすって手もあるね。リレーのスタート合図のピストルくらいの小さいやつでもあそこまで音は飛ぶし。あとはライブ会場にある様なレーザー光線を出すライトでしょ?

 まぁ、とにかく、私はどっちにしろ負けなかったよ。他にも今この会話中にもいっぱい思いついてるもん。

 武神の城は崩壊するけど」

 

 武神を見ると、腕でバツを作りながら首を横にブンブン振っている。

 もうシシーと戦の神は笑い転げて呼吸困難になっている。


 「うるさい!うるさい!知らない言葉ばっかりで理解できん!屁理屈をこねるな!正々堂々とやれ!」


 えぇ?この神、本当に正義の神であってる…?


 「あ、もしかしてあなたも、割と新神?だから正義の解像度が低いのね?」


 私はそういうことか!と思い、尋ねた瞬間、シシーと戦の神がさらに大声で笑い出した。


 「こ、この場で…ブフッ…それは……人間由来の……神の…最大限の煽りよ……それ…ハァハァ」


 シシーが息も絶え絶え教えてくれる。


 なんてこった。新神でもなかった。正義の神は顔を真っ赤にしている。どうしたら良いんだこの泥沼状況……

 誰か助けてー!!




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