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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第4章】次々と現る神々

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第54話:時の神よりも家に帰りたい


この神が時の神…


 あれ?でも湖の中でした声は男じゃなかったか?つまり…そういうことか…みんなキャラが濃いな…


 そんなことを考えていると、スゥッとムーンが半透明になって消えた。

 あれが噂のステルス!


 「ふふ、驚いた?」と時の神が尋ねてきた。


 「いや、驚きましたね。あんなに綺麗に姿形を消せるとは…」


  「え?」


  「え?」


 「あ、ムーンのステルス能力じゃなくてか。そうですね、時の神は女装趣味をお持ちだったんですね」


 「うん、全部間違ってるね」


 そんなことより、とりあえず私は何よりも家に帰りたい。


 「皆様久々の再会かと思いますので、原初の神々水入らずでどうぞ。私は家に帰ります」


 私は足元にいたおかきを抱えて立ち上がり、「よくも放り投げたなー!」とアッシュをもみくちゃにしたあと、ドンに乗ろうとした。


 「え?待って!」

 時の神が焦って引き留めてきた。


 「……何でしょう?水神様はとてもあなたを気にかけていたので、|再会を楽しんでください《はやくかえりたい》」


 「アニメの続き見れる!?推しが…!」


 そうだったー!この人なんかのアニメを途中で神力不足で打ち切り状態になってたんだった。しかも推しがピンチだったらしいところで…


 「あー。御神木様にシャフ君がいる時Wi-Fi受信してたでしょ?それで見れないんですか?」

 御神木様と同化してたなら、中で何が起きていたから知っているだろう。


 「パスワードが…!パスワードがわからなかったんだよ…!しかも受信できたとしても、なんかこう…頭の中に映像が直接入り込んでくる感じというか…酔うんだよ…!」


 むしろそれを一回体験したいものだが…この神、なんか可哀想だな…


 「タブレットでいいなら接続できるようにしたの作って渡すし、大画面で見たいならうちに来てください。ちなみにどのアニメですか?」


 サブスクにあるかな…と思いタイトルを聞いたが、推しの名前だけ告げられた。『あー…そのキャラは残念ながら…』と思ったのが顔に出てしまったのだろう


 「え…?うそだよね?生きてるよね!?」


 スッと私は時の神から目を逸らし、家に向かってドンに走ってもらった。


 「なんかこんなにみんな集まって、百鬼夜行みたいに御神木様から家に向かうの、私が初めて領地に行った時みたいだね」


 そして、あの頃よりも一緒に帰るメンバーは増えている。大所帯になったものだ。


 1人で静かに暮らしていた私が、こんなにも賑やかな生活を死後に味わうとは思っていなかった。


 時の神も復活したし、しばらくは天界も安泰だろう。後ろを振り返ると、たくさんのもふもふが連なって走っている。白狼ファミリーのキッズたちは競争しているようだ。


 シャフ君はこんな時でもPCを持っている。本当に身体の一部なんだな…


 その日、私は自分が引きこもっていた期間色々としてくれたみんなに、ありがとうともふもふして回った。

 

 「シャフ君。気づいてあげられなくてごめんよ。さっき気づいたんだけど…君だけもふもふしてなくて…」


 私はシャフ君にプレゼントを渡した。私のもこもこパーカーにはフードに猫耳がついてしまっているものがいくつかある。神力で制作中にムーンやたぬきに邪魔されたものだ。


 だから、シャフ君にも動物の着る毛布をプレゼントした。


 「なんすかこれ」


 早速来てみてくれたシャフ君が無表情になっている。


 「おお!ピッタリだね、チベスナだよ!知らない?なんかスンッて顔したキツネ。あの顔をフードにつけてみました。シャフ君よくお小遣い足りない時に似たような顔でこっち見てくるから」


 みんなが口々にそっくりだと言って笑っている。


 「お、でもこれあったかいし便利だ」と本人もデザインはともかく気に入ってくれた。


 明日からまたみんなでワイワイだらだらしようと幸せな気分に戻ることができた。

 

 また笑える日々にちゃんと戻れてよかった。ちゃんと今回も手前で止まれてよかった。

 人間時代を思い出しながら、私は目の前に広がる温かい光景に浸って、眠りについた。


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