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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第4章】次々と現る神々

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第48話:美の神の挫折


 最近、水神様とスイがやけにシャフ君の部屋に入り浸っている。

 何をしているか知らないが、仲良いことは良いことだ。


 私は丘の上で、ムーンとオフの日のハクちゃんと日向ぼっこをしていた。ハクちゃんは狼の姿になっている。白いでかいモフモフに埋もれるこの幸せ…

 それにしてもハクちゃんがでかい…


 「ハクちゃんって狼の姿になるとやけに大きいよねぇ」と作った本人である私が呟く。


 「私もそれが気になったんですけど、先日凪様が見ていたアニメのフェンリルに似ていませんか?」と、ハクちゃんが答える。


 あー!!確かに!!

 正直白狼なんて見たことない。そもそも実在するのか?フェンリルを無意識に白狼として意識していたようだ。


 「あれ、それじゃ名前、ハクちゃん・ロウくんじゃなくて、フェンちゃんとリルくんにする?」


 「今更ややこしい」とムーンにバッサリ却下されてしまった。


 「ムーンは手厳しいなぁ…」


 そんな雑談をしながらダラダラしていると、遠くから近寄ってくる人?神?が見える。


 あー、あれ誰だっけ…見たことあるんだよなぁ…どこで会ったんだっけな…え?こっち来る?やばい。


 「ちょっと、貴方たち、困るのよ。この美の神より美しい存在がいられると。しかも猫だけじゃなくて狼まで増えてるじゃない。だから、もう少し目立たない様にしてくれない?」


 あー!そうだ!傲慢な美の神!今日も元気に勝手に来て文句を垂れている。


 「何でこの子達が、そっちのレベルに合わせないといけないの?」

 素直に疑問だ。


 「はぁ!?私のレベルが低いですって!?」


 え?そういう事じゃないの?今自分で言ったんじゃんー。こういう感情論だけで食ってかかってくるやつが一番苦手だ…


 正直元人間の私の基準からしたら天界の神々はみんな美形すぎて優劣がわからない…


 「そんなあなたに人間界の言葉を授けましょう…『美人は3日で飽きる』!!意味は言葉の神にでも聞いてよ。

 日向ぼっこの邪魔だから帰ってー。じゃないとそのご自慢の美貌にハドーケン打ち込むよー」


 背後から別のこらえていたのに限界が来た時のような、クハハハッと笑い声がする。

 

 え!?だれ!?


 銀髪を緩く一つにまとめ、目に被さるほどの前髪、物憂げな表情にニヒルな笑みを浮かべ、乾いた笑い声をあげている。

 キターー!ニヒル系イケメン!!ここが漫画の世界なら推しに入る。だが現実に目の前にいるとなると話は別だ。


 なんか…まためんどくさそうなキャラでてきちゃったな…


 「まぁ確かに君では『傾国の美女』ですらないかな。もう少し頭を使った方がいいよ」


その言葉を聞き、美の神は何も言わずに行ってしまった。



 「で、どちら様で?」

 

 座る私を上から覗き込む相手に、顔だけ上げて聞いてみた。


 「だーれだっ」


 うわぁ…だるい…



 うーん…『傾国の美女』を知っている、そしてこの美貌は神だな…


「『戦の神』とかその辺?」


 「おっ!当たり!やるじゃん」


 特に嬉しくもない。武神の傘下までついに来たかぁ…戦争したいとか言われても無理だぞ?


 「ご用件は?」


 「最近武神が遊んでくれなくなっちゃって、原因がここにいるって聞いたから。来ちゃった」


 「武神はドン達と遊んでるだけだから混ざればー?今日もどうせ来るよ」


 2日に1回くらいのペースで来ているので、どうせ今日くるだろう。私が言うのも何だが、そんなに暇なんか?


 「残念。俺は肉体派じゃなくてね。ここ。ねぇ、戦争して遊ぼうよ」

 そう言って中指で頭をトントンした。


 「えぇ…戦争は確かに人間の性(さが)だけど、そんなに軽々しくしていいもんじゃないよ」


「だってー!俺はそう言う神なんだもーん」


 「そんなこと言ったら私は怠惰の神だもーん」



 うーん。困った。うちの子に戦争なんかやらせたくない。何か良い手はないものか…擬似戦争——

 

 オセロ、チェス、将棋、花札あたりが良いのではなかろうか…要は手持ちの駒で戦えれば良いのだろう…



 「わかった。擬似戦争で遊ぼう。用意しておくからまた別の日に来てよ」


 「明日?」


 「早すぎるな。私が気が向きそうな頃に来てよ。そうだな、1週間は少なくとも気が向かないな」と適当に返事する。


 指を顎に当てて、何か考えている。

 「君は君で攻略しがいのある心の壁があるな」と、何だか背筋が凍るような呟きが聞こえた。


 いやはや、神相手に忙しい日だ。そろそろ戦の神を帰して、日向ぼっこも引き上げようかなと思った時、言葉の神(シシー)がやってきた。


 もう……今日は神は十分なんだけど…


 「ちょっとー。あんた、美の神に『美人は3日で飽きる』とか『傾国の美女の方がマシ』とか言ったらしいわね?

 意味を教えろって言うから丁寧に説明してあげたら、美の神が神やめるって大騒ぎしてるわよ。もう、私が悪いみたいじゃなーい」


 いや、後半は私ではないよ?


 「まぁ、やめたいならやめれば?どうせ後任が発生するんでしょ?」

 正直どうでもいい。


 「人間由来の神は元々は自然発生だけど、天界の事情で消失した場合は儀式を行って降臨させないといけないのよ…あんたは例外だったけど…

 その儀式には四季の代表神の参加は必須だしあんたも出ないといけないわよ」


 えぇ……じゃあもう…美の神はいらないってことにしよ?



「美の神は最近降臨したばっかりの新神なんだから、大目に見てあげてよねぇ。まだ人間のいう『美』が何かよくわかってないんだよ」と、戦の神が言う。


 はー!だからあんなに『美』の解像度が低かったのか!と納得しつつも、新神なんて情報は知らないし、トドメを指したのはあんただぞ。


 厄介なことになったもんだ…

 遠くで案の定やってきた、武神とドンたちが遊んでいるのを見ながら、私は怠惰の神なのに、と思わずにはいられなかった。


 何もしないでダラダラしたい!!


 


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