第40話:言霊の応用
「そういえばアンタ、4柱の眷属に名前をつけたんでしょ?私にもつけてよ」
銭湯は情報がダダ漏れなのか?
「名前?自分でつければいいじゃん」
「そういうのは、他人からもらうのが嬉しいんじゃない!」
そういうものか?
「んー…………剛力丸「却下」
せめて最後まで言わせてほしかった。ぴったりだと思ったんだけど…
オネエ…マッチョ…いいやつ…イケメン…髪型がライオンっぽい…
「んー…獅子———とか?」
「あら!いいじゃない!シシー!気に入ったわ!漢字で書くなら『詩々』かしらね!」
違うけど、まぁいいか。
そこにシャフくんが某漫画アニメの主題歌を口ずさみながら廊下を通った。
「そうだ!良いことを思いついた!!ちょっと来て!」
私はそう言って、スリッパを履いて外に出た。今日もドンとアッシュが派手に遊んでいる。まだまだ武神も元気だ。
「ドンたちー!ちょっと試したいことがあるから、避けてねー!」
私は感情ではなく、強くイメージした。某漫画の主人公を。そしてフォームも真似る。
強く強くイメージをして、神力を言葉に込めて込めて放つ。
「カーァ!⚫︎ェー!ハァー!メェー! ハァーーッ!!!」
すごい勢いで光る何かが放たれた。
うわっー!できたできた!
武神は盾で咄嗟に塞いだようだ。
あとは…あれね!
「ハドーケンッ!ハドーケンッ!」
これもできた!連発するにはちょうどいい。
言葉の神がゲラゲラ笑っている。武神は「何だそれは!!初めて見る技だぞ!!」と興奮している。
「アタシもやりたい!!」と言うので、元ネタを2柱にタブレットで見せてあげた。
武神はやっぱり言霊が使えずできなかった。
シシーは何度も見た後、頷いた。
「OK!わかったわ。いくわよ
カァー!…」
声が野太い!シシ男になっちゃってるよ。
そして、その言霊は音すら置き去りにした。私とは比較にならないほどの威力だった。さすが言霊のプロである。
「シシ男さん…?さすがにやりすぎじゃないかなって…」
武神…生きてる…?あ、生きてる。あの盾はオリハルコンか何かでできてるの?
なんか…遠くの山がちょっと欠けた気がする…
「まずいわ。だいぶまずい。アタシ、地の神にこれ確実に怒られる。こうなったらアンタも道連れよ!技を仕込んだのはアンタよ」
えっ
それを聞いてか聞かずか、武神はそそくさと、今日は満足したから風呂に入って帰ると、行ってしまった。
ドンとアッシュが不完全燃焼だったので、私がハドーケンッ!を撃ちまくり、2匹がそれを避けて遊んでいた。
その後、本当にやってきた地神様にしこたま怒られた。
「すみません、すみません」とひたすらペコペコ謝り、山を直すための神力ボールを3個献上した。
「凪ってさ、とても100歳まで生きた大人とは思えないよね!」と、きなこが通りがかりにトドメを刺していった。
でも、久々に運動したな!




