第27話:ビールを求めて出陣
神々やその眷属、うちの神獣になった子達は、自分の領土で吸い込む空気から取り込む神力で事が足りる分、食事もしない。
ましてや私は生前から食べることすらめんどくさいのでお腹が空いたタイミングで食べていた。
しかし、思い出してしまうと話は変わってくる。
娯楽としてのビールが!食事が恋しい!特にビール!風呂上がりに冷えたビール。何で今まで忘れていられたのでしょう
まだ行った事はないが、商業エリアまで行けばあるのだろうか…、というか商業エリアってどこで何を売ってるんだ…?
えぇい!まどろっこしい!人間界へ転移!!
「ぅええっ!急に来ないでくださいよ!」
クマのぬいぐるみが喋っている。
「すまんな!」
私は元咲さんのアパートを出て、最寄りのコンビニに向かい、ビールを買う。
これこれぇ!あ、さきイカも買っちゃお。
お?このおつまみ新しい味出てるじゃん。
あー!チキンも買っちゃおう
コンビニのホットスナックって本当に美味しいよなぁ…
私はビールとおつまみでいっぱいの袋を片手に、アツアツのチキンを食べながらアパートに戻る。
「ただいまー。ちょっとチキン食べ終わったら天界帰るわ」
と、玄関に入りながら言うと、相変わらず、幽霊くまはゲームをしていた。
ひょこひょこしながら、ゲームをしている光景は何とも微笑ましいが、罵詈雑言と、もふっという台パンはいただけない。マナーがよろしくない。
食べ終わった私は天界へ転移した。
人間に姿を見せられるようにするには神力を相当食うと聞いたが、さほど私には影響はなさそうだ。勝手に溜まっていく神力よりビールの方が大事だ。
カァーッ!!うまい!!
こたつで缶ビールにおつまみ!
至福!!
ちょうどシャフ君が御神木様のところの仕事から帰ってきた。
「あれ、人間界行ってきたんすか?っていうか、あっちのものは天界への持ち込み禁止って言われてませんでしたっけ?」
あらやだ、社会不適合がまともなことを言っている。
「バレやしないよ。何てったってうちの床下には完全証拠隠滅スライムがいるんだからね!
あと見て!これ!花火!いまあっち夏だからさぁ、思わず買っちゃった。
これで神々を呼ぶ時、楽だと思うんだよねぇ」
私は酔った勢いで、囲炉裏の火でロケット花火の導火線に火をつけて庭から打ち上げた。
パァン!と言う音が鳴る。
夏だねぇ…ここはずっと秋だけど。
するとブワッと炎が上がり、炎神様がやってきた。
「今のは…何だ……?」
深刻な顔をしている。
あ…しまった……
「酔っ払いってほんとバカだよねー」
たぬきが後ろを通りながら去っていった。
「いやーあのーそのー…先ほど前世の世界へ視察に行きまして、神々の招集に使えないかなぁって参考資料として持ち帰りまして…
ほら花火です。いろんな色を打ち上げられるやつもあるんですよ」
「では、あの机の上のものは何だ?」
ぎくぅっ!こうなれば仕方ない。
「炎神様、神々の娯楽が少ないと思いませんか?
神力水だけでなく、もっと美味しい飲み物や食べ物もたくさんあるんですよ?私はぜひそれを知って欲しいのです!さぁ!こちらへどうぞ!」
もう共犯にするしかない。
炎神様は、見聞を広げるためとか何やかんや言い訳やら御託を並べたいたが、最終的に盛大に飲み食いしていった。
炎神様は酔っ払うとよく喋るタイプらしい。
「天界にも昔、酒はあったんだよ!人間たちが少しだが作って売ってたんだよ。
でも規律のあの無能な眷属が、自分が独占するために、酒は神々とその眷属しか飲んではならないとか言う規則を作ってな!
人間たちも自分たちが飲めないんだったらって作るのをやめちまったんだよ。ほんとあいつ、仕事はしねぇのに余計なことはしやがってよぉ。
お?このさきイカ…?うめぇな」
ノウナシ…あのクズ…!!!
「炎神様、その規則、ぶち壊しましょう!酒がなければ作ればいいんです!」
「おう!そうだな!!ちょっと規律神に文句言いに行ってやろうぜ!!」
行くぞー!殴り込みじゃー!!
読んでくださりありがとうございます!
コンビニって行くとつい散々しちゃいますよね。
もし『ここが好き』『この場面笑った』みたいなのがあれば教えてください!
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