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女子的な趣味をオープンにしたら似たような趣味の女子達と仲良くなれて親友まで出来ちゃったお話  作者: いちくん
第一章:女子的な趣味をオープンにしたら似たような趣味の女子達と仲良くなれた話
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激情版『黒薔薇同盟』~贖罪への条件~

☆★☆ 5月15日(月) ☆★☆


 2日ぶりの学校。


 今日も平和に午前中を超え、昼休みを迎える事ができた。


 ここまで平和に来れている事に、少し拍子抜けな感じだなぁと違和感は覚えたが、このまま噂が立ち消えてしまうのではないかと言う期待感も大きい。


 俺が美女3人に囲まれている事にも、何故か誰も言ってこない。不思議だ。


 だが、異変は唐突に起きた。


 いつも通りに村上さんが、ちょいワル(わたなべ)に席を貸してと話した際に、いつもと違う反応が起きたのだ。


「ああ。貸してもいいが、森口と話がしたい。いいか? 竹中」


 なんとちょいワルが俺に向かって、森口さんと話す事の許可を求めてきた。


「なぜ俺に聞く? 本人に直接聞けばいい」


 不本意だ。本人を目の前に俺に許可を求めるなんて、森口さんに失礼すぎだろ。


「お前から許可をもらえたら、改めて森口にも頼む。俺はお前の許可が欲しい」


 どう言う意味だ? 訳わからんが話を進めるしかないか…な。


「わかった。森口さんが『いい』と言ったなら俺は構わない。どう? 森口さん」


 森口さんも納得はできていないのかもしれないが話には応じるようだ。


「いいわ。でも、竹中くんと村上さん、それに西村さんも一緒にアナタの話を聞く。それでよければ」


「ああ。もともとそのつもりだ」


 なんか、教室中が静かになった気がするがここは知らない振りで話を進めようか。


「で、どんな話だ?」


「まずは森口に謝りたい。この間の事だ。感情的になってバカな噂が流れる原因を作った事。スマン」


 まさかの謝罪? 俺は()()()()()を浴びせて来る可能性が一番高いのは実はコイツだろうと思っていた。


「今、言われている噂は真実ではない。実は今朝まで俺も知らなかったんだが、葛原の奴(スポーツマン)は森口、お前と付き合ってたわけじゃなかったんだってな? そしてあの時は俺も、森口と付き合っているように勘違いされてもおかしくない言動をとった。その結果がこの噂だ。謝って許される事ではないが、本当にスマン。この通りだ」


 直立して深々と頭を下げる渡辺。誠意はあるようだが?


 俺は考える。現時点で森口さんは特に傷ついてはいない。むしろ天使と言う舞台から降りる事ができてほっとしている部分もある。いや、あるどころではない。大きくほっとしているはずだ。

 この謝罪を受け入れたら、また森口さんは天使の舞台に上がる事を要求されてしまうのではないか?


 そんな俺の心配をよそに、森口さんは言ってしまった。


「渡辺くんの謝罪を受け入れます」


「な、森口さん!」


 俺は焦って声を上げた。


「大丈夫」


 俺に向かって森口さんは穏やかに微笑み、また渡辺に向き直った。


「ただし、条件があります。今広まっている噂をどうにかしようなどとはしない事。それと今後、アナタからはわたしに話しかけないでください」

 

 森口さんはキッパリと言い切った。


「なぜだ? なぜ噂をどうにかさせてくれない?」


 おいおい、噂を消すとか止めるとか(どうにかする)って簡単にできることではないんだぞ?


「わたしは今の自分が気に入っているんです。好きなんです。良い子でなくてもいい、天使だなんて言われない、自由が手に入った今の自分が」


「天使の価値を(おとし)めたのは俺のせいだ! 俺のせいで」


 天使という言葉を渡辺から聞いて森口さんが感情的になり、渡辺の言葉を遮った。


「わたしはもう! 天使だなんて言われたくないの! もう求められるだけの道具だなんて嫌! 期待されてばかりで、窒息しそうな生き方からやっと抜けられたの! もうわたしをあんな舞台に上げようとしないでよ……」


 一瞬泣きそうな表情になったが、踏みとどまり『キッ』と顔を上げ引き締まった表情に戻った。


「二股女と言われたっていい。何を言われたってもうどうでもいい! むしろ望むところよ! でもね、ここにはわたしを信じてくれる、3人の()()()友達がいるの。わたしはそれで十分満足しているのよ」


 頼れる……か。森口さんはいままで、頼れらるばかりで頼ることなどできなかった。 


「今更誤解でした? またいい子の森口遥香に戻ってくださいなんて、言われたって、迷惑でしかないのよ!」


 くそっ分からない。俺に何ができる!?


「それと! 渡辺くん。あなたの顔を見ると、昔の事を思い出して、みんなの期待や要求を思い出して、責任や重圧を思い出して! イライラすんのよ!」


 周囲にクラスメイトのほとんどがいる。その状況でそれに気を回せないほどの激情を吐き出し続けているんだ。もう限界は超えているだろう……このままだと森口さんはみんなの前で……


「森口さん。ちょっと」


 俺はハンカチなどを持っていない。だが、手芸用の布を持っている。

 それで涙を隠せという意味を込めて、一枚のオーガンジー布を手渡した。


「チョッ!? 竹中くん?」


 森口さんは泣きそうになりながらも、その布を見て笑った。泣き笑いだ。


「竹中くん、まさかこれで涙を拭けって言うんじゃないわよね?」


「あ~~っと、その……うん。これで涙を隠して?」


 『拭け』ではない。『隠して』欲しかったんだが。そうか、コレ吸水率悪そうだもんな。


「ぷぷぷっ! ふふッ! ははッ! ……はあ~ふう~ふう~(深呼吸)……」


「???」


「こんな時に笑わせるんじゃないわよ。バカ」


 どうやら、俺の今の行動は『バカ』だったらしい。

 だが、後悔はない。

 森口さんが泣き崩れる姿など、クラスメイトなんかには、いや、どこの誰にも見せたくはなかったから。


「渡辺くん。アナタが直接誰かに聞かれた事ならば、噂の真相を話してもいいわ。でも、噂を否定して言いふらすのだけは止めてちょうだい」


「ああ、わかった」


 本当に理解したのだろうか、だが、そんな事はどうでもいい。


 森口さんは今、とても頑張った。


 そして、噂を相手に挑んだ俺たちの戦いにもどうやら決着はついた。


 俺たち4人はみな、この戦いに勝利した!













 だが、














「次は竹中。お前に話がある」














 渡辺が、真剣な表情で、俺を指名した。


 えええ~~~~!? なんで俺? ちょっと?怖い~~!!!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] やっと森口さんが本心を語ったこと。 防御網のみんなが居なければ言えなかった事。 クラスメイトの誤解も解けた事でしょう。 [一言] 誤解が解けたとはいえ、クラスメイトからすれば、この後の森…
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