二話 パンドラの宇宙
巨塔が不気味に立っている。
その下で二人の兄妹は、塔のはるか上を見上げていた。
粒子ビーム式情報発信装置、それは兵器の砲台のような形。
一時期は兵器として使われていた昔のスクラップ品である。
巨大な塔故にそのままに残っていた。
昔の戦争遺産である、エネルギー効率と技術が古くて放棄された電波塔。
「登り甲斐がありそう」
女の子は無邪気に笑いながら、鉄骨状の塔を登り始めていた。
しばらくすると、疲れてムクッと頬を膨らませ下にいる俺に、睨みつけていた。
「だろうなぁ…。」
「だって、楽しいかなって。そんな事より登りやすくしてよ」
「しゃーないな。」
銃のような物を彼女付近を狙いを定めてトリガー引く少年。
カションと鉄が響かせる。
円盤状の装置が張り付いた。
円盤状の装置に向かって青年は空を飛んでるように見えた。
が、銃と円盤がくっつくいた所見るとそうでは無かった。
カションカションと響かせながらその二人は登って行くのだった。
6000メータあたりに、砲台もとい、粒子ビームがお出ましした。
近くに見ただけでもでかい、古代の遺産と言われるだけであっかん。
「これで何するの?」
「宇宙に行くのさ」
「弾になって飛び出すのかな?」
「んー、半分正解で半分外れ。正解は、情報を飛ばすのさ俺とお前のな」
「ふぅーん?」
「取り敢えず、そのなんだ。説明するとバイタルデータを粒子状の再構築できる状態にする。ビームで飛ばす宇宙で再構築する。」
「なるほどなるほど、宇宙にあっという間につくわけか。でも宇宙服とか空気とかどうするの?」
「それな、もちろん2つともある所目星にしてるさぁ。」
不安そうな妹を横目に、端末をコネクタに差し込み粒子ビームの稼働させていく。
「兄ぃ…前みたいに宇宙船乗ろうよ。」
「だってもう業者撤退しただろ宇宙に行く奴らなんて…」
言葉を飲み込むよう言葉の続きを止めた。
「兄ぃ…?」
「ごめんな、そこのポットに入ってくれ、10数えたらもう宇宙にいるさぁ」
「兄ぃ、大丈夫なんだよね?」
「あぁ、大丈夫だとも。すぐ会えるさ。宇宙にいったら粒子クラフトし放題だぞ。楽しみだな。」
すぐ行くから待ってろと言葉で、世界が歪み。
視界が揺れる、平面でもなく三次元でもなく。
言葉では、表せない歪みと足元フラリと浮く感覚が一周して歯がゆい気持ちがムズムズしていく。
ふと気づくと、窮屈なポットの中、強化透明剛材からは真っ黒い世界と、白陽した月が目の前に見えた。
もう一つのポットには、よく見かけた腕と足が見えた。
心拍数と血圧が上昇して行くのが分かった。
そのポット近づけないか、格納コンソールを引っ張り出し展開する。
「圧力による、炭素ガス噴射による姿勢抑制であのポットに近づくしかない。」
ボシュとポット内で音がなる響く、コンソールがもう一つのポットを捉え接近までの距離をカウントする。
後は自動的にポット同士がジョイントしお互いの通信が可能になった。
「聞こえますか?」
幼なさがまだ残る声、だけど良く聞いた事がある声。
「あなたは、私?」
「何を言っているの?お姉さん。それより同じポット見かけなかった?」
「お姉さん?」
事を飲み込みながら、私の身体を確かめていく。
短かった手足と胴体、おそらく大人の身体。
そして、もう一つのポット中には鏡を写したような私の顔。
兄ぃは、どこにいるの?




