キャストオフワークス
一人の女性と少女。
同じポットに漂流する。
ガコンと何かぶつかる体感と軽い重力圧力を感じながら、外の風景を目視する二人。
鉄製のワイヤーがポットに絡みつき、真っ暗な空間に飲み込まれていく。
ポットの入り口がこじ開けられ、それと同時にフルフェイス装置が強制に装着された。
足を引っ張り上げられポットから引き出された状態。
上もなく下もなく無重力が襲いかかる。
足を引っ張るそれを振り払おうと頑張るが無理だ。
コツンとフルフェイスが当たる、もう一人の私が並んでいたのだ。
真っ暗な空間が、ボツと白くフィードアウトする。
「やあ、よく似たお二人さん」
鮮明なるそれを見て驚く。
目玉のぼやけた気体状の物が鉄製のチャーブを取り憑かれてウネウネとしたものだ。
「驚かせたよね。そのあれだ、離すけど暴れたりしないでくれよ。漂ってた珍しい物をただ回収したんだ。キミらを助けたのさ。」
ふわりと無重力を感じ、私達を抱き合うように支え合った。
「自己紹介しよう、私の名前はフィッシャー。宇宙人みたいな物だよ。君らには害を与えられないし与えられない存在。元々、量子演算型人工知能の発展型で自立生体化したのがルーツでその進化形、元々海洋系とある生き物の器官から発展しました。君らは、人間だよね?珍しいな、どこから来たの?」
少女と女性はお互いを見ながら。
女性が手を上げてる。
「地球……」
気体が白黒と発光し、それと連動し鉄製のチューブが連動し様々な色に発行する。
「へぇーーーーそうなんだね!!!
それじゃ、君たちこれからどうするの?困ってることがあるかい?」
一人の少女と女性が共通疑問もぶつけて見た。
「「地球はどこ?」」
「地球は行方不明さ。正確に言うとあるのかもしれないけど見えてないのか、無いのかもしれない。」
「何言ってるの?」
ムキッと、腕組みして返すのであった。
「んー、宇宙にくるとどうも人間は怒りっぽくなる。体質的なものだろうが。のぼせた状態になるとかという……。うん、少し間とって休む事を提案する。その後にどうするか決めてくれ。我々は人間には尽くすように産まれている。アドバイスできると思う」
鉄製のチャーブがウネウネし始め、気体が沈むように溶けていき消えた。
室内に、彼の音質で寛いでくれと響かせる。
真っ白な空間と、私と私。
腕と足胴体を見比べて、やはり大人の身体である。
服装については、変わりなく同じ物なのであるが。
「やぁ、こんにちわ」
「うん…」
「地球戻れるかな?」
「わかんない…お姉さん同じ服…お揃いだね」
「うん…そうだね。」
うん?疑問?違和感?
すぐにその違和感を導けた、私からだからこそ解る。
少女の私は気づいていないのだ。
「お姉さんだと、思うけど違うんだ。私は、あなたよ」




