第47話 本当の「結末」
——その剣を突きつけられた時、ようやく自分の番だ、と思ったわけだ。
イェスタ・マックスウェル。救世主、かつての「兄」、追跡者の大型新人、新しい英雄。
「……ヴィー、君は道を間違えた」
ああ、そうだな……。
「君は……バカだ。正しかったのに、素晴らしい力を持っていたのに」
そんなことを言ってたら、おまえも殺されるぞ。
「どうして相談してくれなかったんだ? 俺なら……君を信じられた」
じゃあ、何であの時おまえが来てくれなかったんだ?
まあ、予想はつく。おおかたあの天使の“天眼”持ちがサルティを殺しにやって来て、新人たちを導いたんだろう。先に知られてしまえば、イェスタが一人で向かおうとしても困難であることは想像に難くない。
「…………」
ヴェイルは目を閉じた。既に力は使い果たし、ルアハの声も聞こえなかった。
「……ヴィー、君を殺したくない……。君を殺したら、この正義が正しいということになる」
最初から別に間違ってないんだ、それは。
ルアハやノーマは少し理想主義的過ぎた……そしておまえも。まだ生きるおまえが、このことを知って生き続けるのは辛いかもしれないけど、おまえは多分、そんな世界でも立ち続けられる強さを持ってる。
「……伯爵が浮かばれないな。おまえも……」
「何で、父さんの話をするんだ」
イェスタは少し怒ったように言った。ヴェイルは自分が何を言ったか、一秒後には忘れた。もう何も考えていなかったからだ。
「——ヴィー——」
イェスタは泣かなかった。
「…………」
「……地獄でまた会おう」
「…………」
…………。
……。




