3-50 臥所
食事を終えて一息ついたエンドの前に温かい茶が出される。
ゆっくりとそれを啜るエンドの様子を見てコニイが話し始める。
「さてと、君が寝ていた間の話をしよう。先ずはシッコ君が意識の無い助手君とリンガを引っ張って家まで連れて帰った、そして家にいたアイリスが手伝い手当てと体を清掃して服を着せてベッドに寝かせた。私も強烈な光のマナで意識を失っていたが比較的マギアン達は早く目覚めていた様で起こされたんだ。その時にはすでにマギアン達が倒れている者達の介抱や男性の保護を行っていて、特にすぐやる事も無かったからアイリスの様子が気になったし一度帰って来たんだ・・・ああ、ありがとう。」
アイリスがコニイにも茶を出すと礼を言って口につけ、喉を潤すと続ける。
「家に帰るとアイリスから君達が帰って来た事を聞いて、様子を見てみると助手君の方は怪我は無いけど何回声をかけても起きないし、リンガは怪我をしていた。シッコ君もかなり疲れた様子で水分を摂って休んでいた。ああ、領都はアンデッド達が動かなくなり無事だよ・・・信じ難いが君の活躍で危機は過ぎ去ったんだ。軍もある程度の警備の軍人を除き徴発されたヒトについては一度帰宅が許された。実際のところはまだかなりの問題が山積みだろうけど、今の所軍からは詳細は不明だが当面の危機は無いというニュースが流されているよ。さて、それで領都内もお祭り状態になったけれどもリンガは目を覚ましたけど君は相変わらず目が覚めなかった。男性を秘密裏に診てくれる医者なんて流石に検討が付かなかったがとある来客があった。」
ずずっと再び茶を呑むコニイにエンドが先を促す。
「タツキ氏だよ、探索者組合の長のね。私も探究者の師匠繋がりで面識もあったし、君が騒ぎを起こす前に相談を受けたとも聞いたよ、なんでここの住所を知っていたかは分からないけど・・・まぁそれくらいは調べてあったってことだろうね。彼女の伝手で医者を呼んでくれて診てもらったが外傷は無く、呼吸なども安定していて経過観察するしかないとの事だったんだ。ああ、あと探索者としての君達は途中でマナが無くなって城壁まで下がっていたところ強いマナで意識を失い元々怪我もしていたので帰宅して療養中という扱いになっている。あまりにとんでもない事態に幸にして助手君達のことはバレていない様だよ。でも、タツキ氏が復調したら会ってもらいたいヒトがいるって言っていたから後で顔を出した方が良いかな。とはいえ、今日はゆっくり休んでくれたまえ。」
少し長い話が終わるとエンドも頷き、少し街の様子が見たいと告げるといつもの様に外套を着て、シッコを身体に纏わせてリンガと手を繋いで外に出る。
そこはまだ騒がしくあちこちで危機が過ぎ去った事についての明るい声が聞こえていたり、色々な店が再開して活気を取り戻していた。
ゆっくりと近所を散歩する様に歩き、買い食いをし、そして帰宅する。
シャワーを浴びて身を清めると、少し豪華な夕食が食卓に並んでいた。談笑をしながら食事を終えるとエンドは離れないリンガと共に部屋に戻る。するとリンガは部屋の鍵を閉めると、急にオーラをその身に滾らせるとエンドをベッドに押し倒して馬乗りになる。唖然とするエンドを見下ろしながら言う。
「相棒、ボクは君が危険な事をして欲しく無いんだ。でも、君はそう言っても聞かないんだよね?」
「ああ、悪いな。」
リンガは少し顔を歪ませると、何かを決意したかの様な表情を作る。
「じゃあ、ボクも好きにやらせて貰うよ。これからエンドを抱く。君が欲しい。抵抗してもいいけどさせないよ。」
リンガは上気した顔で息を荒げ、服を脱ぎ捨てる。
小鬼の長い舌が唇を濡らし、顔を近づけて言う。
「・・・小鬼の性欲、舐めないでよね。」
エンドはごくりと唾を飲み込み、その淫靡な姿を見上げた。
そして、長い夜が始まった。




