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【連載版】異世界スプーンおじさん~世界を救う勇者  作者: 楊楊
第二章 領主編

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87 神様のコンサルティング

 次の日、早速対策会議を行った。


「まずは信仰心の目標数値を共有し、コストカットに努め、併せて新規の信仰心の獲得を目指しましょう」


 俺の提案にルシルさんが、ツッコミを入れてくる。


「なんか、前世のプロジェクト会議を思い出しますね・・・」


 カヨさんが言う。


「でも私たちは、こんな感じでエリス様の信仰心を集めましたし、結構楽しいんですよ。イベントを企画したり、戦略を練ったり・・・そうだ!!愛子ちゃんも、どんどん意見を言ってね。とにかくガネーシャ様を信仰する人を増やせばいいんだからね」


「分かった!!頑張るね」


 みんなの賛同は得られたようだ。


「ガネーシャ様、どれくらいの信仰心があれば、天界に帰ることができるのですか?」

「それが・・・しばらく帰ってないから、具体的には分からないのだ」


 ルシルさんが答える。


「多分、降臨の半分の信仰心で可能だと思います」

「我は降臨したことがないから、何とも言えんが・・・」


 馬鹿女神を降臨させた時よりは、楽なようだけど・・・


 気を取り直して、会議を進行する。


「続いてはコストカットについてです。いくら信仰心があっても、その力を使い過ぎてしまえば、貯めることはできません。まずガネーシャ様、何に力を使っているのですか?」

「よく分からんな・・・畑や怪我人の治療なんかにも使っているが・・・」


 これには愛子ちゃんが反応する。


「ガネーシャさんは、手当たり次第に回復魔法を使うんだよ。ちょっとした擦り傷とかにもね」

「だったら、それをやめてもらいましょう。少しでもコストカットしなければなりませんからね」


 これにはガネーシャが難色を示す。


「だが、それでは民との触れ合いが・・・彼らは、我に治してもらうのを楽しみしておるのだ」


 ガネーシャは、いい人?いい神すぎる。

 そういったことの積み重ねが、信仰心が貯まらない要因だろう。


「それはそうでしょうが・・・そこを何とか・・・それに回復魔法なら、ガネーシャ様でなくてもいいと思いますし・・・」

「困っている民のために力を使うのが、神だ」


 これにはマリアさんが反応する。


「治療関係は、私に任せてください。これでも骨折くらいまでなら、すぐに治せます。ガネーシャ様にお仕えする神官見習いということにしてもらえれば、魔族たちも納得するでしょうしね」


 実はマリアさんは、ガネーシャと話すうちに馬鹿女神よりもガネーシャを信仰するようになってしまったのだった。なんでも、ガネーシャの言ったことのほうが、馬鹿女神よりも信憑性があるらしい。


「しかしなあ・・・」

「ガネーシャ様、とりあえずやってみましょう。それで不満が出なければ、そのまま続けてもらって、不満が出るようなら対策を考えましょう」

「お主らが、そこまで言うのなら、考えよう」


 そして、信者の数を増やす対策だが、これは俺たちの大陸で信者を増やすことにした。となると、相談するのは決まっている。


「・・・ということで、グレーテルお嬢様には、お力添えをお願いしたいと思うのです」

「ケイスケ!!貴方という人は・・・まあ、今更もう驚きませんが・・・」


 通信の魔道具でグレーテルお嬢様にお願いしたのだが、本当に驚かれてしまった。それでも協力はしてくれることになった。


 ★★★


 とりあえず、信仰心の無駄遣いを減らす作戦は功を奏した。

 マリアさんが積極的に回復魔法を使い、神官見習いを名乗ったことで、回復魔法が使える者たちが大勢、神官見習いに志願した。それだけでガネーシャが、ちょっとしたことで回復魔法を使うことはなくなった。


 ガネーシャが言う。


「王をしている時のことを思い出した。すべての細かい仕事を王がやっていては、国が立ちいかない。そんなことも、我は忘れておったわ」


 また、治療を受けた者は治療後には必ずガネーシャに祈りを捧げるので、信仰心は前と同じか、それ以上に集まっているようだった。


 そして、新たな信者獲得作戦だが、グレーテルお嬢様から通信の魔道具に連絡があった。


「ケイスケ、一度勇者の町にガネーシャ様をお連れすることはできますか?そうすれば、こちらでも多くの者が信仰してくれるでしょう」

「ガネーシャ様に聞いてみます」

「それと可能であれば、こちらに来る際にダークエルフやダークドワーフがいれば、連れて来てもらえますか?」

「それも確認を取ってみますね。ダークエルフやダークドワーフが何か関係があるのですか?」

「それはエルフやドワーフから要望がありましてね。交流を持ちたいそうなのです」


 ガネーシャにこのことを伝えた。


「しかし・・・我がここを離れてもいいものだろうか?」


 愛子ちゃんが言う。


「折角だから行こうよ。それにダークエルフさんたちも喜ぶと思うしね」

「愛子がそう言うのなら、そうしよう。では、我らもそちらの大陸に行くことにする」


 こうして、俺たちは勇者の町に帰還することになったのだった。

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