課外学習11 波纏のオロチとお土産
午前中寝て過ごす。
昼食の時間に起きて、広間へ。
班員はすでにそろっていた。
適当な雑談をしつつ、3日目の残り時間をどうしようか考える。
そこで、前世のことも思い出し、やり忘れがあったことに気づいた。
「お土産…。」
「?」
「みんな、家族とかにお土産用意した?」
「あ、お土産いいね。」
「お土産用意しよう!」
「僕は…どうだろう、家族が喜んでくれそうなものって、思いつかないな。」
「土産とか…今、言う事じゃないだろ!?」
「いや、今だからこそだよ!何かお土産になるもの無い?名物とか…。」
「オロチ?」
「オロチはこのマナだまり特有のモンスターだからあり。」
「結局、オロチかあ。」
「午後は、オロチの時間だな。」
「やれんの?」
「なんとかなんだろ。エリックも手伝え!」
「僕は、班長の護衛くらいなら。」
「それでいい。いや、むしろそれでいい。最悪そいつだけ連れてにげろ。」
「オロチの巣に行くの?」
「鱗とか落ちてんだろうからそれ拾ってくればいいだろ?」
「あわよくば、倒してしまえとか思ってる?」
「クラリッサほど、じゃねーが、思ってもいる。」
「私も手伝えるよ!その代わりお土産は期待!」
そうして、食事を終えた俺達は、例の浮く台車を持って湖に向かった。
「湖はこれで渡れるね。」
エリックが、浮く台車の上に立ちボードのように操る。
その後ろには、4人が座っている。
「安全運転で頼むぜ。」
「任せろ!」
水面を気持ちよく滑っていく俺達は、孤島に簡単にたどり着いた。
孤島というが、特に何もない。
砂の地面で、真ん中に、波纏のオロチが寝ているだけ。
「マナだまりって、始めてなんだが、大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ。ここのマナだまりは、まだ、マナは、少ない方だよ。」
「オロチは…寝てますね。」
「一太刀入れてきていいか?」
「顔は骨があるので、だめです!腹をかっさばいてやって下さい。」
ユーザリアは、寝ているオロチに近づき、俺が、昨日作った剣を振りあげる。
斬骨大剣
ランクC
能力1:不壊
能力2:斬撃強化
能力3:身体強化
能力4:出血強化
能力5:装備個人登録
ユーザリアの体くらいの大きさの白い片刃の大剣。
ユーザリアも身体強化を準備する。
「バフも行きます!」
クラリッサはさらに、攻撃力強化のバフをユーザリアにかける。
ユーザリアは、これ以上にない威力で、寝ているオロチの腹を捌く。
オロチがたまらず、起きる。
それを狙っていたレンカは、オロチの右目を殴り潰した。
「レンカも強いのか…。」
「いつも眷属に力を送っているのを逆に、もらう形にしたんだろう。今の彼女は、かなり強いよ。」
さらに、もう一撃ユーザリアが腹の別位置を切り裂く。
暴れるオロチ。
「私、回復は苦手ですから、絶対に攻撃は、当たらないで下さいね。」
「「了解!」」
俺とエリックは、今のうちに、鱗を集める。
戦闘はさらに激しくなる。
飛んでくる岩は、エリックが適当にいなしていた。
クラリッサの雷撃が、オロチの潰れた右目を襲う。
オロチはたまらず、逃げ出した。
「…あっけないもんだな。」
「フィールドの指定邪魔すぎ!」
「もどってこーい!」
戦っていた3人は、消化不良だったのだろうが、別に倒さなくてもいい。
鱗はかなり集まった。
拠点に戻り、オロチが、別の組のフィールドで、めちゃくちゃに暴れていたらしいことを聞き流しつつ、お土産の話をする。
「お守りとかどう?」
「お守りって何?」
「願いを込めて、相手に贈る護符みたいな感じ?」
「いいんじゃない?」
「材料足りる?」
「多分、大丈夫。…と言いたいところだけど、皮系が欲しいかな。」
「わかった。行ってくる。班長は、ちょっとは、休んどけ。」
「サイレントオウルが森クマ見つけてるから、一緒に行きたいって!」
「森クマか…。ちょうどいいから、サンドバックにしてくるわ!」
そうして、16時。
森クマの皮と波纏のオロチの鱗がそろったので、俺は、錬金工房で、お守り製作を始めるのだった。




