課外学習2 インゴット
早速、採集を始める。
空間系のアイテムは持っていても、使えないので、都度、倉庫に運ぶことになる。
木の枝と石と雑草が大量に積み重なっていく。
意外と楽しい。
鍛冶の班長と錬金の班長はまたも機嫌悪そうにしている。
「ゴミ集めてどうするのよ!」
「こんなんじゃ、武器なんて作れないって…。」
そんな中、薬士専攻の2人が、鑑定を始めたのを確認する。
俺は、A班の班長に声をかける。
「ああ、お前か。俺から、鍛冶と錬金の班長に言っとく。」
「すまん。」
「いや、いいって、あんまりヘイト稼ぐと動きづらくなるからな。」
元々、鍛冶の授業だろうと錬金の授業だろうとさぼる俺は、このクラスの鍛冶専攻の2人と錬金専攻の2人とはあまり仲がよくないのだ。
さらに、レンカの件で、注目されてしまっていたので、意見を出しづらくなっている。
そこで、A班の班長を頼ったのだ。
鍛冶のC班班長は、A班班長の意見を採用した。
「他に鑑定出来る人いる?」
俺は、そっと、手をあげる。
「あんたもできるなら鑑定やってて。鍛冶も錬金も大したもの作れないんだから、ここで、点数稼いどきなさい!」
錬金のD班班長のなかなか辛辣な言葉に、特に反論せず、薬士専攻の2人に続く。
「私たちのこと、見てたんだね。」
「言ってくれてありがとう。」
やっぱり、俺はモテ期かもしれない。
「ついでに、採集の方法も伝えてくれるとうれしいな。」
「なんで根っこ持ってこないんだろう?これ、だれが持ってきたやつ?」
そっと、今度は、B班班長に採集丁寧にと伝えた。
ちなみに根っこを引きちぎってきたのは、鍛冶専攻の班長でない方だった。
「あ、そうなんだ。勉強になる!」
本人は、素直なものだった。
1時間で、かなりの量の自然ゴミのような素材が集まる。
鑑定仕分けもある程度終わった。
俺の鑑定は、レベルが低いので、使えるか使えないかしか、鑑定出来なかったが、それを薬士専攻の2人がさらに細かく仕分けしていった。
「これなら、ポーション3つくらい作れそう。」
「私たちは、いったん抜けていい?」
鍛冶専攻の班長と、錬金専攻の班長に話を通しに行く2人。
一応の命令系統ができつつあった。
生産班長組もそれを意識しつつ、指示を飛ばしていく。
A班班長とB班班長が、相談し、生産班長へ休憩を打診する。
30分休憩となった。
素材を前に、固まる俺を含めた5人。
鍛冶専攻の2人と、錬金専攻の2人と、俺だ。
「一応聞いておくけど、これどう?」
「石は頑張れば、金属抽出出来るかも。」
「時間かかるって。」
「もう、枝で殴るくらいしかできなくない?」
「インゴット化すればこのまま行けるぜ。」
俺は、ポロリとこぼす。
根っこを引きちぎってきた鍛冶専攻の1人が、こちらを見る。
「この素材でインゴット行けるの?」
「全然、行けるよ。」
「高等技術じゃないの?」
「大きさ適当でいいなら楽だよ。あ、あと、それぞれの、インゴットの性質ぐちゃぐちゃになってしまうけど。」
「とりあえず、一個お願い。見て判断しよう?」
俺は、太い枝と、頭くらいの石を鍛冶場に持っていく。
そして、インゴットを作っていった。
もろい部分を凝縮して、こねて、木の枝の性質を抽出して、混ぜる。
均一化して、魔力となじませれば、10分で、立派な金属っぽいインゴットが出来た。
「お前って、すごいやつだったの?」
「いつも、しょぼいのしか作ってなかったじゃん。」
「このインゴットなら、錬金に使えそう。」
「いいじゃん。じゃんじゃん作ってよ!」
「悪い。俺が作れんのは、あと2個くらい。」
「なんで?」
「魔力3分の1くらい持ってかれた…。」
「お前、呪われてんの…?」
「いや、素のステータスがしょぼいだけ。魔力50無いからな。」
「あ、それで、授業さぼってたのか。」
「そういうわけじゃないけど、まあ、魔力がもっとあったらさぼることも無いのかもしれないぜ。」
「なんでもいいや。出来るとこまで、やるから、仕上げだけ頼む。それなら、どう?」
「それなら、かなり行けると思う。」
「じゃあ、手分けして装備作りましょう!」
「「「「「おー!」」」」」
錬金班長は、A班とB班の班長と相談する。
インゴットを作った後には、装備と錬金アイテムを作ることになる。
5人と、服飾専攻2人、薬士専攻2人、以外は、先に仮眠をとっておくことになった。
鍛冶場では、5人が、もくもくと様々な大きさのインゴットを作っていく。
「あ、さっき鑑定に行ってもらう時、失礼な言い方してごめんなさい。」
「気にしてはいないけど、謝罪は受け取っておくぜ。」
「そこ、いちゃついてないで、手を動かせ!」
「いちゃついてないわ!」
「あ、やばい、配合バランス崩れる!」
「おふざけ禁止!」




