課外学習前の休日1
「モンスター相手に戦うのはゆずれねーな。Dランクのオロチには、挑戦するからな!」
旧校舎ののたまり場のユーザリアは言った。
「張り合える相手探しがしたい。」
焼きそば屋のエリックは言った。
「サイレントオウルをね。テイムしたい。出来ればいっぱい。」
甘いお菓子が好きな威圧を放って眠るレンカは言った。
「理解者が欲しい。それくらいかな。」
研究棟のクラリッサは言った。
「班員の希望をかなえつつ、クラスの得点を上げて、他のクラスに勝つ。」
俺の目標も決まる。
土曜、課外学習にはやる気持ちをおさえ、天千里に顔を出す。
受付には、受付で結構お世話になっている漆田さんとスロットだらけの武器を納品したミヤさんがいた。
「おう。学校どうよ!」
「ぼちぼちです。」
「そうか。適当に楽しんでおけよ。あと、3年したら、嫌でもギルド漬けだからな。」
「そうなんですか?」
「えっ、違うのか?」
実際、どうなるのだろうか?
この先、ずっとここにお世話になるのか…。
それとも…。
「漆田さんの言う事は、話半分でいいですよ。それより、今日は、どうします?指名依頼もたまってますよ。」
ミヤさんが思考の波にさらわれそうだった俺を引き戻す。
指名依頼は、武器と錬金で作る装備の依頼がほとんどだった。
魔力にも限りがあるので、大きい依頼は、1日2つが限界だろう。
天千里以外のギルドからの依頼も多かった。
…決めた。
今日は、指名依頼をこなして、明日は、自由に装備を作ろう。
「旧校舎の最後の扉の奥はどんな感じだったの?」
「異常に強い3年生が3人いて、ずっと、殴りあってた。それを回復させるのに、聖属性に適正がある魔法職の子が2人いて、2年生の戦闘職のも1人いた。その1人いた戦闘職の女の子に、ボロボロにされたんだよ。」
「恋愛フラグたてたの?」
「そういうのじゃないだろう。あの人とじゃ恋愛になんないと思うよ。」
「ふーん。」
何か、ユウにだけ感じるものがあったのだろう。
ユウと格闘オークを倒す日課を終えて、久しぶりに、ラーメンを食べた。
塩ラーメンの美味しい店が近くにあるという情報があったのだ。
「なんか、やっぱり、君とラーメン食べて、ゆっくりするのがいい。」
「…はあ。ユウが女だったらなあ。」
「やめてよ。ほんとに、ぞっとするから。」
「でも、実際どうよ。俺達、女っ気なさすぎだろ?」
「君は、意外と女の子と仲良くなっているんじゃないの?モテ気とか言ってたし…。」
「…どうなんだ?」
良く意見をぶつけてくる鍛冶専攻のあたりの強い女子。
いつも同じ班の錬金専攻の女子2人。
課外学習班の2人。
「いや、ユウに比べると一緒にいて、落ち着かない。」
「僕も君がいるから楽しいのは違いないかな…。」
「というか、今は、学校より、パーティ活動優先だから、当然と言えば当然か。」
「確かに。」
「へい、塩ラーメン2つおまたせ!」
ラーメンが来たので、自然と話は終わった。
ユウは、実は女の子で。
という展開は残念ながらない。




