学校生活と5月の行事1
俺とユウはやりたい放題、適当に授業をさぼりながら、学校に通い、そして、学校が終われば、パーティ活動をして。
という生活を続けていた。
意外にもクラスでは、浮いているということもない。
俺は、鍛冶士を目指す学生のうち、成績がいい4人とバチバチやっているし、同じく錬金術師を目指す学生2人とは、仲がいい。
さらに、戦闘職を目指す学生からの評価も悪くない。
ユウは戦闘職として、クラスの中で、一番強いらしい。
本気を出さずに、それくらいのポジションなので、ちょっと、さぼっても浮くどころか、悪さがアクセントになり、人気があるのだとか。
「課外学習があるらしい。」
「そうなの?」
「いや、君もだぞ。」
「え?」
「中学部1年と高等部1年が、3日後からだってさ。その次に、2年、さらに次が3年。」
「え?俺、聞いてないわ。」
「はぶられてんじゃない?」
「やめてくれ。本気で、傷つくぞ!」
担任教師に話を聞きに行く。
「ああ。あなた、他の班員から聞いてないのね。…大丈夫よ。うん。大丈夫。」
「念押しされると恐いんですが…。」
「他の子も授業、出てこない子たちだから。あー、そういえば、あなたの班は、まだ、リーダー決まっていなかったわ!」
「俺は、無理ですよ…。」
「簡単に、授業をサボっているみたいだけど、成績とか上に報告するんだからね。推薦してくれた天千里の方や、ご家族も悲しむかも…。」
「…わかりました。リーダーやるので、報告はお手柔らかにお願いします。」
「悪い報告より良い報告が多ければ、問題ないでしょうから、頑張りなさい!とりあえず、今日、顔合わせ済ませて来て。」
「はい…。」
というわけで、今日の授業は、全てサボりが決定した。
「1人目は、なんだっけ、勝手に鉄板設置して、焼きそば焼いて売ってる奴だっけ?」
学園は広いから、どこかしら死角になるところはある。
聞き込みしつつ、探すと、焼きそば焼いている奴を見つけた。
俺は、とりあえず、焼きそばを買う。
「まいど。」
その場の近くで食べる。
「うまいな、これ。今度、ユウと来よう。…じゃなくて、話をしないと。」
列がはけたところで、話かける。
「ごちそうさま。美味かったわ。」
「おう!」
「課外学習にも、鉄板持ってくの?」
「鉄板ではないぜ。これは、ブラックミスリルの板なんだよ。」
「へー、ミスリルよりやばい奴か。」
「まあな。かなり楽しいもんだな。」
「俺、同じ班だから、よろしく。」
「ああ。よろしく。じゃあ、楽しみにしとくわ。」
「2人目、大体、屋上にいるんだっけ?」
屋上では、女子生徒が、レジャーシートを広げ、大の字で、昼寝をしていた。
「多分、アイツだ。起こしたら、セクハラとかになるか?」
女子高生に近づくと、ある一定の距離から、威圧感が高まっていく。
『スキルですね。寝ている間に無差別に出てしまっているようです。対策が必要です。』
「今日中に報告したいんだけどな…。」
『あんまり近くに行けば、気絶しますよ。』
「はあ、しかたない。起きろー!」
俺は、大声で、女子生徒に声をかける。
『無駄ですよ。耳栓してます。』
「…後回しでいいか。腹減れば起きるだろ?」
「3人目は、旧校舎の演習場で、訓練してるっと。」
行ってみると、だだっ広い校舎の隅の一番利便性の悪い演習場は、グレた生徒たちのたまり場になっていた。
「だめだ。ここも後回し。」
「4人目は、研究棟の演習室か。」
研究棟に行くと、女子生徒が待っていた。
「私に用があるんでしょ?」
そこには、雰囲気に見覚えがある少女がいた。
「えっと、もしかして、クラリエッサさん?」
「そう。」
「待っててくれたの?」
「先生から、来るかもって聞いてたから、誰か来たらわかる魔法を用意していたの。」
「それは…ありがとう。」
「課外学習のことでしょう?よろしくね。…屋上で寝てた子には、甘いお菓子を持っていくといいわ。それから、旧校舎の子は、あなたなら意外と普通に会ってくれると思うよ。」
「…わかった。」
「じゃあ、当日も、よろしくね。」
クラリエッサは、すごく出来た子だった。
そして、なぜか最初から高感度が高い気がする。
俺のモテ期かもしれない。




