授業1
ロータス学園の高等部の授業は全て選択制である。
俺は、戦闘系と、生産系を重ならない範囲で、埋めた。
早速、1限は魔法基礎だ。
俺が、教室に入ると、皆が不思議な物を見る目で見てきた。
言いたいことはわかる。
「なんで、お前、ここにいんの?」だ。
構わず、空いている席に座る。
魔法の教師は、俺を見て、納得したように頷いた。
何が、わかったのかはわからないが、変に突っ込んで来られなくて良かった。
テキストを復習して、そのまま魔法の実習が始まる。
教師は、俺のところに来て、言う。
「君は、自分の属性を把握するところからだね。何か使える魔法はあるかい?」
「身体強化なら使えます。」
「身体強化…。うーん。そういうことか。魔力量に対して、魔力の流れがスムーズだから不思議に思っていたんだ。結構、訓練しただろう?」
「はい。」
「じゃあ、魔力だけ使って、なるべく弱く身体強化をしてくれるかい?」
俺は、1時間持たせるくらいの弱々しい身体強化を行う。
「…いいね。では、その身体強化の魔力を手のひらに集めてみようか。」
パシュンと身体強化が消える。
「失敗だけど、感覚は間違っていないよ。必ず今の魔力量で、練習していくこと。手のひらから5cm離して、小さな球体を作るのが目標だ。」
それから、1時間やってみたが、難しく、50回くらいやって、1回も成功しなかった。
ちなみに他の生徒は、汗だくになり必死で、取り組む俺を見て、刺激を受け、いつもより、気合を入れて実習を行っていた。
2限目の鍛冶基本では、剣を打つことになる。
しかし、魔力は1限でほとんど使い切っていたので、かなり無理をした剣になった。
生産職の他の生徒と比べても出来はいいとは言えない。
両刃剣
ランクG
能力1:空きスロット1
他の生徒は、俺の剣と自分の剣を比較して、不満そうな表情をする者、呆れる者、優越感に浸る者が多い。
俺は、満足はできていないが、何となく達成感はあった。
気づかなかったが、俺の剣を見て悔しがる生徒も中にはいた。
さらには、鋭い目で、俺の剣を観察する者もいた。
鍛冶の授業を受け持つ教師は、そんな何人かを、満足そうに見ていた。
鍛冶の授業の後は、30分休み。
俺は、少しでも3力を回復するように眠ることにした。
そんな俺を、囲む4人の鍛冶士を目指す学生。
「寝るな!さっきの授業のこと教えてくれ。」
「…?」
「なんで、あれだけ少量の魔力で、スロット作れたんだ?」
「いや、スロットは作るものだろ?装備個人登録とかすること多いし。」
「いや、それはわかるが、あれだけ少ない魔力じゃ、スロット作る余裕ないだろ?」
「そうなんだよな。だから、ランク落とさざる負えなかった。」
俺は、あくびを我慢して答えた。
「ランク落とせば、スロット作れるのか?」
「まあ、歪な剣にはなるけど…。」
「それって、コツとかあるの?」
「最初から、スロットつきの剣を打てばいいんだよ。スロット作りつつ、剣を打つって言うの?マルチタスクっぽい感じで。」
「どんな訓練すればそんなこと出来るようになるんだよ…。」
「俺は、3力操作は身体強化で、鍛えたよ。」
「生産職が、身体強化!?」
「聞いて損したわ。適当なこと言ってるのね!」
「身体強化は、突拍子もなさすぎるけど、3力操作は確かに必要かも。」
「俺もやってみるか…。」
「…寝ていい?」
俺は、まぶたを閉じると、仮眠に入った。




