入学準備と格闘オーク
ユウのロータス学園の中学部への入学はすぐに決まった。
俺とユウは来週には、一緒にロータスへ通うことになっている。
俺とユウは、制服を天千里の服飾士のおばあさんのところで、用意してもらう。
ユウもシンプル黄金律がわかるようで、改造なしにするとのことだ。
俺は、この渋さをわかってくれるユウへの信頼を1段階上方修正する。
1週間の間で、俺とユウは、草原地帯の、格闘オークを倒し、素材を集めた。
格闘オークは、若干骨格が人間味があるので、素材をばらすのが嫌だった。
「そういう時は、結晶化させるといいよ。」
「結晶化?」
「この結晶薬っていうアイテムをかけると結晶に出来るよ。」
「結晶にするとどうなるんだ?」
「砕いて錬金素材とか鍛冶素材に出来るよ。」
「それって、高いの?」
「1個10万くらいかな。」
「うーん。でも、使うしかないか。」
「格闘オークの血も単体で売れるから、いくらか売ってからでも大丈夫だよ。」
「血抜きすると素材価値は下がる?」
「そうだね。ちょっとは。」
「じゃあ、10万使っちゃおう。」
「了解!」
格闘オークは、俺が2体。
ユウは、5体倒していた。
格闘オーク2体倒すと、体力が5、精神力が1上がった。
「なあ、錬金アイテム作ってくれるって話覚えてる?」
「ああ、覚えているよ。」
「格闘オークのやつで頼むよ。」
「わかった。」
午後には、さらに2体と5体倒して、ギルドの錬金術工房に行く。
今日は、マナメタルと、格闘オークの結晶を使う予定だ。
俺は、ユウの首から下げる形のアクセサリーを作る。
錬金釜に格闘オークを1体つっこみ、マナメタルインゴットを入れる。
後は、混ぜて、溶かして、ばらばらになったエネルギーを合わせて、優しくていねいに、形を整えていく。
集中力を切らさないように、体力を途中で切らさないように、イメージは、1人で、きれいな万華鏡を作る感じ。
物が完成した時には、あせびっしょりになっていた。
ガクガクの足で、座り込み、中を覗き込むと、一個の首から下げるチェーンが出来ていた。
鑑定をしてみる。
戦いの勲章
ランクD
能力1:不壊
能力2:攻撃力UP(1.1倍、重複OK)
能力3:不意打ち無効
能力4:空きスロット1
いいものが出来た。
俺は、ユウに通信する。
ユウは、出来たアクセサリーを確認して、装備個人登録をする。
「俺も10億用意しないといけないかなあ…。」
「真面目なところ10億はない。攻撃力UP1.05倍くらいの劣化版なら量産できそう。」
「不壊と不意打ち無効もつく?」
「不壊はがんばればつけられるけど、スロットがなくなりそう。不意打ち無効は、再現性なし。絶対つけられない。」
「…やっぱし、10億。」
「7億。」
「なんで、そっちが値切るんだよ!」
「まだまだ、作る予定だから。上限はとっといてくれ。」
「これ以上の物ってどんなだよ!」
「攻撃力2倍とか?」
「どっかの悪い組織に狙われるレベルの物作っちゃまずいだろ?」
「ははは…。そうだね。」
俺は、乾いた笑みを浮かべるしかなかった。




