友人と制服
ギルドの仮眠室で、仮眠をとって、起きるとユウがいた。
「おはよう。」
「はよう。」
「また、面倒ごと?」
「面倒ごと。」
「そっか。どんまい。」
「今日は、行けない。」
「じゃあ、明日は、シルバースケルトンな。」
「お前、それ、マジで死ぬから。」
「…。」
「…どうした?」
「…また、武器作ってくれる?」
「うーん。次は、アクセサリー系はどうだ?」
「錬金にも手、出してんの?」
「そう。」
「はあ。…落ち着いたら、最高の奴、作ってな。約束!」
「任せな!」
ユウは、最近、友人の鍛冶士の作った武器が、かなり評価されているのを知っていた。
それに対して、自分はどうかと振り返ると、正直、友人より目立っていない気がした。
探索者という土俵でなら、自分の方がかなり先にいる。
それは、わかっている。
しかし、生産者として、評価されている友人を再確認すると、どうしてか負けた気持ちになる。
不思議な悔しさと嫉妬の感情がにじみ出てくるのだ。
もっとがんばらなくては。
ユウは、前向きな自分に戸惑う。
とりあえず、周りをきれいにしようか。
ユウは、父と母と久しぶりにきちんと話をすることにした。
仮眠を終えて、受付に行くと、漆田さんに呼ばれる。
「2時間後に、面接だってさ。なんか、偉い人たちとらしいから、制服整えておくようにって。」
「漆田さん、俺、制服持ってないですよ…。」
「それは、困ったな。」
「今のうちに準備しておきな。2時間あれば大丈夫だろ?」
「…わかりました。」
「なんだ?制服きらいか?」
「あんまり、いい思い出はないですよ。学校も馴染めてなかったし…。」
「まあ、そういうこともあるけど。ギルドの制服は楽しいぞ。改造OKだし。」
「へー、そうなんですか?」
「ポケットに異空間収納付与してみたり、自動修復つけてみたり、裏地に、魔法織り込んだりも出来るぞ。」
「…ちょっと、興味わいてきました。」
「じゃあ、行ってこい!」
俺は、ギルドの服飾士の元へ行く。
今、ギルドにいるのは、7人。
そのうち、すぐに対応してくれるのが、2人だった。
あまり、人気のない服飾士と、ちょうど、仕事を終えた服飾士。
俺は、人気のない服飾士の元に行った。
なぜ、そちらを選んだのかはわからないが、直感で、そちらに惹かれるものがあったのだ。
そこにいたのは、おばあさんだった。
「おや、お客さんとは珍しいね。」
「制服をお願いします。」
「うちのは、改造できない造りだよ?」
「そうなんですか?」
「どうする?」
「品物、見させていただいていいですか?」
「いいよ。」
おばあさんは、2着の制服を出してくる。
1つは、改造する余地がありそうな制服。
もう1つは、確かに改造、出来ない制服。
俺は、改造できない制服に惹かれた。
「この制服で、サイズ合うのって作れますか?」
「本当にそれでいいのかい?」
「はい。なんか、かっこいいです。」
「あんた、面白いこと言うね。まあ、いいさ。最高の一品用意してやるよ。」
それから、おばあさんは、採寸して、魔道具を使い、1時間30分ほどで、制服を作ってくれた。
「着ていくかい?」
「はい。」
「個人登録もやっておくかい?」
「お願いします。」
ネームなし。
ランクG
能力1:不壊
能力2:汚れ無効
能力3:装備個人登録




