滅び属性
ギルド天千里の最上階の執務室。
天千里のギルドのギルド長であるセンドウアカリは、1週間ほど前に手に入れ、装備個人登録をした武器を眺め、困ったようにため息をつく。
この装備は、ギルドのある新人鍛冶士が作った少々問題のある効果の付いたナイフであり、ギルド長が10億出して回収したものである。
戻らず
Sランク
能力1:不壊
能力2:滅び魔法適正追加
(効果範囲…持ち主)
能力3:装備個人登録
戻らずという名前の通り、滅び属性の魔法は、受けたダメージが回復することはないと言われている属性で、史上5人しか確認されていない属性だ。
アカリも小さいころ龍を滅び属性の魔法で、倒すような物語を、本で読んで、憧れたものである。
「もうこれと同じ物は、同じ材料があっても作れないそうです。」
「そうか…。残念ではあるが、いや、こんなもの量産されても困るか。」
「どうですか?伝説の仲間入りですよ。」
「やめてくれ。…まあ、正直浮かれている自分もいるのは、否定しない。」
「彼。護衛が必要では?」
「…。もう、そんなレベルではないんだよな。」
「天千里で囲うにも限度があるということですか?」
「国とうち以外の5大ギルドが組んで狙われたらどうしようもない。戦争になるよ。」
「では、どうしますか?」
「国は論外だ。他の5大ギルドに声をかける。交渉には、うちの資産を8割分は使ってくれていい。なんとか5大ギルドで囲う方向に持っていくぞ。」
「承知しました。…ところで、私も新しい武器が欲しいです。」
「そう言うと思って、優先指名依頼入れておいたよ。この交渉が終わったら、顔合わせに行け。」
「それはやる気が出ますね。」
壁も天井もない真っ白い睡眠学習空間で、組み手をする俺。
今日の相手は、俺より30cmくらい大きい巨漢。
大きいと鈍いのが、普通であるが、この相手は、俺と同じくらいの動きをしてくる。
俺は、ジャブに合わせて、拳を当てる。
体重差は、俺の体に響くが、地面にしっかり、足を落ち着けて、迎撃出来るので、威力はこちらの方が強い。
30分かけて、相手の体力を削り、じっくり戦う。
最後は、スラッシュを拳に乗せて打って終わらせる。
『いい感じですね。格闘オークレベルなら行けそうです。次は、シルバースケルトン行ってみますか?』
「この前ボコボコにされたばっかりだからやらない。もう1回格闘オークレベルのを頼む。」
『わかりました。でも、ボコボコにされるのも慣れておいた方がいいですよ。』
「…。なんだよ。きな臭い。」
『いえ、別に。』
「…シルバースケルトンレベルを頼む。」
『了解です。』




