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進む妹

次の日、妹は、朝早くにイレギュラーモンスターの報告に行った。

父も付き添いだそうだ。


俺は、1人朝食を済ませ、マッドゴーレムの狩場に行く。

いつもより気合が入ってしまうのは、やはり妹の活躍に影響されてだろうか。


お昼も忘れ、マッドゴーレムたちと戦い、家に帰り落ち着いたのは、夕方くらいだった。


ベッドで横になる。

疲れが心地いい。

網戸から入る春風にたそがれていると、妹と父が帰ってきたようだ。


慌ただしい1階に出ていくのも邪魔かと思い、そのまま眠りにつく。



夜ごはんに呼ばれて起きる。

起こしてくれたのは、妹だった。


「兄貴。私、プロにならないかって。」


「…そうか。」


「プロになったら、稼げるし、モテるし、いいことばっかりなんだって…。」


「そうなのか?」


「…うん。」

それにしては、浮かない表情の妹。


「何か気になることでもあるのか…?」


「…わかんない。…プロとかお金とかよくわかんない。」


「…現実味がない?」


「そうかも…。それに、私たちの今までのは、趣味の延長だったから…。」


「不安もある感じ?」


「うん。多分、そう。不安なんだと思う。そもそも今回だってたまたま運が良かっただけだし…。兄貴にもらった武器がなかったら、死んでたかもしれないし。」


こういう時、いい兄だったら、なんと言うのだろうか。

…わからない。

でも、1つ言えるのは、俺はなんとなく妹を応援したくなった。


「どうなっても、俺も父さんや母さんもフォローするさ。…死ぬような危ないことはしてほしくないがな。」


「…うん。」


俺の鍛冶や錬金のスキルでは、狙ったものは作れない。

あくまで、運任せだ。

フォローなんて言っても、結局、口だけなんだけどな。


『…妹さんに武器や装備を作ってあげるんですか?』


いいのが出来たら考えるさ。


『…そうですか。…シスコン?』


…かもな。



さて、夕食でもそんな話は続く。

父と母も6000万あった貯金の5000万を使って、妹用のインナー装備を買った。

不公平になるからと、俺にも何かと言われたが、謹んでお断りした。

俺がもらってどうするんだよ。

と言って、断った。


赤闇の魔蜘蛛の糸で作られた上下インナー10枚。

1セット500万。

装備ランクは、Cランク。

プロの最低ラインの装備だが、性能はいいのだとか。

しっかり妹を守ってくれる装備には間違いない。


「可愛くはないけど、我慢してね。」


「可愛さは求めていないから大丈夫。ありがとう。」



俺も何か妹が使えそうな物を作りたいと父に相談する。


「それは好きにすればいい。なんなら、素材を買ってきてやることも出来るぞ。」


「失敗するかもしれないから素材はこっちで用意できる範囲でやるよ。その代わり、作ったけど、使わなそうな物は売って欲しいんだけど。」


「それくらいなら自分で、出品できるようにショップのアカウントと口座を用意しておこうか。」


「お願いします。」



そんな感じで、妹はプロになる。

家族は、妹を支えられるように頑張っていく。

あとは、どうなるかは、まだわからない。

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