109 9月8日(木)の学校
土属性を得るための、武器を作る。
朝5時、スケルトンの荒野で魔法を試す。
火球、闇球、土球。
動くスケルトンに当てるのは、そこまで難しくなかった。
ドッジボールの要領だ。
「確実に当てられるのは、1mくらいの距離。遠距離なら規模を大きくしないと当てられない…。位階が上がれば、威力は上がるだろうが、結局当てられないと意味がない気もする。」
『遠距離型は、的に当てる命中力が必要で、近距離型なら、防御力か回避力もしくは両方が必要です。』
「弓の練習とかしたらいいのだろうか?」
『1からやれますか?』
「無理だな。こうなると大物狩りは絶対避けた方がいい気がする。」
『出来ることからがいいのかもしれません。』
魔球の練習をやるだけやって、スケルトンの荒野を後にする。
レッドスケルトンの荒野の前で、ユウと合流。
「強くなる方法なんて聞かれても、僕だってわからないよ。でも、強い武器と強いステータスで殴れば倒せるよ。」
「ユウって、時々、脳筋なのな。」
「失礼な!僕だって、色々考えているんだよ。どのタイミングで身体強化を最大にするとか。生命力をどれくらい残して終わらせるかとか。」
「考えている脳筋なんだな。」
「…考えている脳筋ってなんだよ。馬鹿にされてるみたいだな。」
「馬鹿にはしていないよ。…多分。それより、クラスどうよ?」
「露骨に話題そらされた気がするけど、まあいいよ。クラスは、まあ、楽しくやっているよ。君以外にも友人になれそうな子が何人かいるし。」
「そっか、よかった。」
「…色々、君のおかげだと思っているよ。ありがとう。」
「どうしたんだ?急に。」
「急でもないだろ…?」
ユウとわかれ、ホームルーム教室に向かう途中で、イーサンのクラスに寄る。
イーサンは俺を見ると、作ってきてくれたのであろう赤閃を持ってきてくれた。
俺は、白空剣を渡す。
「いいね。とても、いい気がする。」
「赤閃もいいな。大事にするぜ。」
それから、イーサンと、ホームルームまでの時間少し語り合った。
「他の奴らは、君の白空剣と僕の赤閃に勝てないから、しばらく鍛え直したいんだってさ。まあ、そっとしておいてやってくれ。」
「わかった。」
今日の時間割は、1限:技基礎、2限技応用、3限錬金、4限錬金、5限魔法応用だ。
1限では、ひたすら技のスラッシュを打つ。
俺は結構スラッシュは、得意になったと思っている。
スラッシュは、攻撃と防御の両方で使える。
攻撃の場合は、全力で当てるだけでいい。
空振ったら、大きな隙が出来るので、それだけ注意する。
相手を完全に仕留める時や、相手が態勢を崩している時のみに使う。
防御の場合は、パターンが多い。
相手の攻撃と同じ軌道で受け弾く、スラッシュ。
相手の攻撃をそらすスラッシュ。
相手の攻撃に威力が乗る前に、邪魔をするスラッシュ。
防御の方が、圧倒的に難しい。
相手の動きを先読みする必要があるからだ。
しかも、俺は、戦いにおける嗅覚や、才能が弱い。
だから、パターンで、これという状況の対処をすることにしている。
上段からの斬り降ろしの弾き返しと、左右の肩からのななめ斬りの受け流し。
上から攻撃のみに、対しての対処で、
モンスターは、大概大きいので、有効性のあるパターンであると思っている。
この3パターンを打っている間に、授業は、終わる。
2限に入り、俺は、アッシュとガイと組んで、技の実戦演習をする。
「いや、根本的に違う。」
「何が違うんだ?」
「技は、つなげてダメージを与えるんだよ。連続性が大事なんだ。」
「良くわかんないぜ。」
「俺とガイでやってみるから見ておけよ。」
アッシュとガイが、見合う。
アッシュがガイの右肩斬から斜めに斬るスラッシュを放つ。
ガイはそれを同じくスラッシュで、弾く。
アッシュは、打ち上がられた剣をさらに強く掴みガイの頭の上から切り下ろすスラッシュを放つ。
ガイはそれに合わせてスラッシュを放つ。
再び、跳ね上がるアッシュの剣と体に真正面に剣を構えるガイ。
ガイの突き技ストライク。
アッシュは、それが放たれる前に、一歩前に出て、技を殺し、両手から剣を離し、ガイの顔面に、利き手で、ストライクを放つ。
ガイは、それを避けず、に受ける姿勢だ。
アッシュの寸止め。
一気に、緊張した空気は、胡散した。
「こんな感じ。最後の一発につなげるための、誘導と、そこに誘われないための逃げが大事なんだ。」
「なんか、俺で出来るかわからないけど、すごいとは感じたぜ。」
「じゃあ、やれるか?」
「ちょっと、やってみたい。」
結局、アッシュとガイに簡単にひねられてしまった。
3限と4限の錬金術の授業。
いつもの他のホームルームクラスの女子2人と一緒の机で、錬金を行う。
俺は、今回の授業で、ポーションを作ることにした。
「へー、ポーション作るんだ。」
「いいよね。基礎のポーション。」
「俺じゃ、ランクDしか作れないんだけどな。」
「ランクDでも、無いよりはいいよ。」
「ポーションがあれば、ギリギリな時ほど良いよね。」
「お前らは、ランクCとか作れんの?」
「ランクBまでなら二人とも作れるかな。」
「時間かかるけどね。」
「お前らって、結構、優等生?」
「そうだよ。」
「今さらだねー。」
最後の魔法応用は、リーシアと組むことになった。
「私は、聖属性と、水属性の魔法が使えます。今日は、水の訓練で行きます。」
「俺は、土球でいいか?」
「どうぞ。打ってきて下されば、それを全て、撃ち落とします。」
…そして、30分後。
「いい訓練になりました。」
リーシアは、俺の土球を最小限の水球で無力化することを行っていたようだ。
俺は、バッティングマシーンのように、使われてしまった。
だが、自分の目標が見えてよかった。
ホームルーム教室に戻る。
今日は、結局、全ての授業に出てしまった。
良いことなんだが、少し物足りなく感じてしまう。




