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100/113

100 夏休みと友人

ユウが静かに怒っていた。

それを感じ取った俺は、夏休み中の自分を振り返る。


『ほとんど、自分のことばかりでしたよ。ユウさんだって、色々したいこととか、話したいこととかあったんじゃないですか?』


「…。」


『それでも、我慢して、付き合ってくれていたのかもしれませんね。話を聞いた感じでは、ユウさんは、一定まで、耐えてすっぱり切るタイプみたいですね。どうします?』


「…俺、浮かれてたんだよ。」


『知っています。やっと普通の同学年くらいの3力まで、上がったのですから、浮かれるのは、当たり前だと思いますよ。』


「ユウにも嫌なら、手伝わなくていいとも言ったぜ。付き合うよって言ってくれてたからいいものかと思うだろ?」


『言い訳を並べても、行動してしまったことと結果は変わりませんよ。』


「ユウに武器を贈って、謝る…。いや、違うな。ぜんぜん違う。どうすればいいんだ?」


『あなたはどうしたいんですか?』


「そもそも謝るのも違う気はする。ただ、このまま喧嘩別れはしたくない。」


『しっかり考えて、立ち止まらず動いてください。』


「わかった。…お前がいなきゃ、1人で、ずっと落ち込んでたかも。ありがとう。」


『私は、能力ですから、あなたの友人の代わりは出来ませんからね。』


「わかってるよ。とりあえず、もう1回電話だな。」




三日月がきれいに見える夜の街外れ。

場所は、スケルトンの荒野の入り口。

俺は、ユウを呼び出した。

何もプランはない。


1人待つ夜7時。

俺は、色々思い出す。

ユウとの出会いは、唐突で、それから友人になって、気づけば悪友で、いるのが当たり前になって。

段々距離が近づいて、気づいたら何も見えなくなっていた。


ユウがやってくる。

「何?」


「おう。久しぶり。」


「…うん。」


「とりあえず、ラーメンでも食べ行かないか?」


「…わかんないよ。」


「じゃあ、行こうぜ。」


「はあ…。」

ユウはため息をつき、上を向く。

「…とりあえず、行く。全部のせ、おごりね。」


俺とユウは、2人で、ラーメン全部のせを無言で、食べる。


そうして、食べたら、2人、明日のことには、一切触れずにお互いの帰る場所に帰るのだった。

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