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異世界転生したらTSして『貝使い』なる能力をもらった。でもこの身体、何か訳ありみたいで……?  作者: 四葦二鳥


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第59話 最終決戦と、禁断の夜

~ディノフィスside~

 

「完全にしてやられたわね」


「全くだ。マリーナの言うとおりだよ。我々は包囲されてしまった」


 アクアリウムの王宮内。コーリー達に湖ごと包囲されてしまったディノフィス達は、状況の確認と包囲を打破するために会議を開いていたのだが、肝心の作戦を考え出すことが出来ないでいた。


「確か、川も鉄柵で塞がれているんだっけ?」


「その通りです。おかげで援軍が来られないばかりか補給もままなりません。全く、あのお貴族サマがもっとしっかりしていれば……」


 シェルドンがバーナクルに対する非難を口にしたが、マリーナがそれをたしなめた。


「そういうこと言わないの。敵が砦を築いた時、バーナクルの艦隊は出撃準備中で警戒船しか出せなかったんだから。それに警戒船程度の小さい船でどうこうできる相手じゃ無いわよ」


「それで、あいつは失態を取り戻そうと艦隊の準備を優先して会議を欠席したのか。実際どうなんだ、マリーナ。敵の砦と戦った身として、勝てると思うか?」


「あまり期待しない方が良いわね。敵の砦は、どういうわけか巨大で強力な防御結界を張っている。おそらく湖を包囲している砦全てに展開しているでしょうね。それに攻め落とすには相手の三倍の戦力は必要って言うし、艦隊の戦力だけで突破口を開けるとは思えないわ」


 マリーナの見立てに、ディノフィスは首肯した。


「残念ながら、マリーナの言うとおりだろう。むしろわざと敵をアクアリウム市街に引き入れて殲滅を図った方が現実的ですらある。というわけで二人とも、市街戦の準備を進めて欲しい」


「わかりました」


「了解です。ところでマリーナ、例の件だが……」


 ディノフィスの指示を受けてすぐ、シェルドンはマリーナにある頼み事をした。


「例の件だが、今すぐにでも進めて欲しい」


「材料はあるから出来るけど……正気? 一度やってしまったら、後戻り出来ないわよ?」


「それでもだ。ディノフィス様に大恩ある身として、後悔はない。むしろここでやらなければ、死んでも後悔する」


 シェルドンの意思は固かった。彼は自分の人生全てを賭けてもいいと思うほど、ディノフィスに忠誠を誓っているのだ。


「……わかった。すぐ準備をする。準備できたら呼び出すから、体調を万全に整えておきなさい」


「わかった。恩に着る」


 そんなやりとりを眺めながら、ディノフィスは窓の外を覗いた。


「我々を取り囲んでいる存在は、今頃何をしているのかな?」


***


~コーリーside~

 

「や……やった、やったぞ!」


 反クーデター軍の前線本部は、東側の砦に決定した。ルビーハーバーからの補給物資は東から来るし、最初に補給物資を受け取るのは東の砦なのでまぁ順当だろう。

 俺は西の砦の一室をあてがわれ、夜のプライベートな時間は自室で過ごすことが多くなった。

 

 そして自分の部屋で、俺は歓喜の声を上げていた。


「ついに……ついにイチモツを取り戻したぞ!」


 転生し転性してから男の象徴だけはどうにかならんかと思い続けていたが、ついにその時がやって来た。

 きっかけは、つい先日ランクアップした時に召喚可能になった『シン』。実態を持つ幻覚を生み出すという貝だが、レヴィアタンが襲撃した際には『弱点看破』のスキルを一時的に取得するという使い方をした。

 この砦に拠点を構え、少し落ち着いた頃に自分の部屋でよく考えてみて、気付いた。もしやこの貝、俺の失った男の象徴を復活するのに使えないか、と。


 そして試したところ、本当に男の象徴が生えてきたのだ。外観やサイズは年相応だが、確かに俺の身体から生えている。もちろん一時的なものだろうが、今の俺にとっては十分だ。


「見てくれだけじゃダメだよな。本当に『使える』のか試さないと」


 俺はソレを試しに弄んでみた。確かに前世と似たような……いや、この身体に合わせているからかより敏感に刺激が感じられる。


「よし、第一関門クリア。まぁまぁいいカンジじゃないか」


 シンの力で生えてきた俺のものは、確かに太く硬くなった。この身体相応ではあるが、まぁ大丈夫だろう。むしろこの身体で成人男性と同じサイズになったらアンバランスこの上ないからな。


「さて、後は『発射』可能かどうかだが……」


 さらなる検証を行おうとしたその時、部屋の扉がバンッと開いた!


「姫様~。わたくし、初めての場所ではよく眠れませんの~。一緒に寝ていただけませんか?」


「パ、パール!?」


 なんと、パールが猫なで声で俺の部屋に入って来たのだ! まずい、俺は今、下半身に何も来ていない!


「姫様、その下半身のモノは一体……?」


「パ、パール、これはその……」


 説明しようとしたが上手く言葉に出来ない。そんな中、パールは扉の鍵をガチャリと閉め、俺の手を引っ張る。そして俺をベッドに押し倒した!


「パ、パール……?」


「そのお姿……姫様も、『そういうコト』をご所望なのですわね!」


 こうして俺の検証は、パールによる『実戦』で実証されることになった。

 ちなみに、シンの力で生やした男の象徴は、機能面でも問題無く発射出来たとここに記録しておこう。


***


「そ、その……姫様、わたくしとんでもないことを……」


「いや、俺もパールといずれこうなるんじゃないかなって薄々思ってたからさ。結果オーライだよ、結果オーライ」


 事後、ベッドの中。パールは一時の情熱でとんでもないことをしてしまったと後悔していたが、俺がフォローを入れたことで何とか立ち直った。


「それに俺の初めてがパールで良かったと思ってるぞ、前世含めてな」


「前世含めてって、もしかして姫様、前世ではど、ど……」


「『童貞』ってハッキリ言ってくれていいんだぞ。前世では女性との縁が無かったし、収入や容姿どれを取っても女性の需要を満たせる男じゃなかったからな」


 俺が転生者である事はパールも知っている。初めて会ったときに説明したからな。だが、まさか童貞だとは思っていなかったらしい。まぁ前世で俺が死んだ年齢から考えたら、女性遍歴や結婚歴があってもおかしくないと考えたんだろう。

 だが現実は無情だ。


「ところで姫様。先程くっついていた男性の器官ですが、なぜ獲得したのですか? 今は元に戻っているようですが……」


「ナチュラルに俺の股間を触るんだな、お前。まぁパールだったら構わないけど。その理由はだな――」


 俺は『シン』の説明と、それを利用して男性のブツを生やした事を詳しく説明した。


「なるほど。一時的にスキルを獲得するだけでは無かったのですわね」


「まあな。むしろスキルの一時獲得はシンの利用方法の1つに過ぎないと言ってもいいと思う」


「説明を聞いたら、確かにそうですわね。ということは……」


 パールは俺が説明のために渡したシンを握りしめると、突然俺を跨ぐように仁王立ちした。その直後、パールの局部が徐々に変化し――臨戦態勢になった男の象徴が、パールに生えた。


「攻守交代も、可能ですわね?」


「お、お手柔らかに頼む……」


 こうして、俺は入れる側から入れられる側になり、第二回戦が開始された。なおパールは初めてながら技術的素養が高く、俺は一切痛みを感じること無く快感のみ感じられた。


 ――それにしても、俺は一晩で男役と女役を一遍に経験するという、前世では絶対あり得ない経験をしたのではないだろうか。

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