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異世界転生したらTSして『貝使い』なる能力をもらった。でもこの身体、何か訳ありみたいで……?  作者: 四葦二鳥


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第42話 海の脅威を排除せよ

 数日後。ある程度装備を使いこなせるようになった俺は、本格的にネレイドの捜索を開始した。

 ネレイドの目撃情報や被害は全てイカネスに届けられ、イカネスが分析をした上で予測される居場所を絞り込む。俺は絞り込んだエリアへ近場なら小舟、沖よりも遠くに行く場合はラデン号に乗って急行し、潜水服を着て海底を捜索。そういう流れでネレイドを探すことにした。

 

 海の中は場所によって明るさや温度も違えば、生息している魚や生き物の生態系だって違う。だが一つだけ共通事項があった。『孤独』なのだ。

 現状、海の中を探索できるのは俺しかいない。だから必然的に海の中は俺しかいなくなるわけだ。ただ、これには例外が居る。


「海底に異常はありませんね」


「ああ。ここもハズレっぽいな、ハミット」


 スキル『貝使い』のガイド役の精霊、ハミットである。俺の一部でもあるので、俺がどんなところにいようが付いてこれるのは当たり前か。


「そういえば、俺とハミットの二人だけで会話するのも久しぶりだな」


「そうですね。パール様が合流してから私はあまり話さなくなりましたし、話したとしても3人一緒に話すことが多くなりました」


 ハミットの言う通り、パールが加わってから俺とハミットは3人で会話をする機会が増えた。逆に言えばハミットと二人っきりで話す機会が減ったということである。この世界に来て最初の頃のような辛辣でちょっとエッチなネタも、最近はめっきり聞かなくなった。


「まぁでも、パール様と合同で色々行っていますが。マスターの身体の情報をパール様にお伝えしたこともありましたし」


「……あのネグリジェ、お前も関わっていたのか」


 ラデン号で船旅をしているときにパールから贈られたネグリジェ。乳首とか下半身のアソコを絶妙に隠せる設計になっていて俺の身体の事を知り尽くしていないと作れない代物だったが、ハミットが黒幕だったのか……。


「パール様のご提案をお聞きしておもしろ――いえ真剣な目をしておりましたので、微力ながらお手伝いした次第です」


 今面白いって言いかけたぞ。ま、ツッコミは控えておくか。話が進まないし……というか突っ込んでたらキリがないからな。

 とまぁ、そんな他愛もない(?)会話をしながら、ネレイドの捜索を続けたのだった。


***


 捜索を開始して一週間が経過しようとしたところ、とうとう海の異変を見つけ出した。


「不自然だな」


「ええ、不自然ですね」


 俺とハミットの視線の先には、不自然に盛り上がっている海底の砂。しかも驚くことに場所はルビーハーバーの港の海岸近く、比較的浅い海で見つかったのだ。


「マスター、仕掛けましょう。準備はいいですか?」


「ああ。いつでもイケるぜ」


 俺は雷の杖を手に持ち、先端を砂の中に突き刺した。そして海底全体に電気を放電する!

 すると盛り上がった砂から海底が爆発したかのように弾け、巨大な影が!

 その正体は巨大な二枚の殻を先端に付けた、ものすごくデカいミミズのような生物だっだ。


「なるほど、確かに巨大なフナクイムシだな」


「ネレイドで間違いなさそうです。戦闘開始ですよ、マスター」


 ネレイドは自分を脅かす存在を認識したのか、俺達に向かって突進を仕掛けてきた。先端の殻は鋭いノコギリのような状態になっており、それを使って木材を掘り進めるのだろう。もちろん、人間に当たれば大けがでは済まない。


「残念。動きが直線的すぎる!」


 俺は冷静に攻撃を見極め、潜水服に装備しているジェット噴射装置を起動。水中とは思えない俊敏な動きで回避する。


「ついでだ、コレももらっとけ!」


 さらに俺は腰に装備しているレールガンを発射。極音速で発射されたテッコウイカは、見事にネレイドの身体に命中した。


「……あれ? ネレイドの身体が焦げてないか?」


「レールガンの副次的な効果でしょう。水中で物体が高速移動すると水が分解して水素と酸素で構成された泡が出来、それが再度水に

戻るときの反応熱でプラズマが出来たりしますから。加えてレールガンは電気も使ってますから、その辺も加味して尋常ではない熱傷を与えることが出来るのでは?」


 ああ、そんな話を前世で聞いた気がする。確か水産関係の会社でバイトしていたとき、海産物マニアの社員の人が話してたっけな。エビの一種だった気がするが。


「マスター、ネレイドが逃げますよ」


「戦うよりも逃げを選んだか。賢明だな」


 ネレイドは俺に対して怯えているのか、沖に向かってものすごいスピードで泳ぎ移動し始めた。尻尾の先から海水を噴射しているらしい。

 そういえばフナクイムシのミミズみたいな身体は水管が発達した物だったな。ネレイドの身体も同様なのだとしたら、水管本来の機能を応用して水を噴射するか。

 

 だが、ここで逃がすわけにはいかない。

 俺はジェット噴射で素早ネレイドに接近。ネレイドの尻尾を捉えると、雷の杖を向ける。


 「まずは痺れてもらおうか」


 俺はネレイドの尻尾に電撃を浴びせ、全身の筋肉を痙攣させて動けなくさせる。俺はそのまま頭の方へ移動。殻に覆われた頭部に狙いを定める。


「じゃ、さよならだ」


 俺はレールガンを至近距離で発射。頑丈な殻は貫通したテッコウイカの大きさ程度の穴が綺麗に開き、ネレイドの身体の向こう側が丸見えになった。

 そしてネレイドは、力尽きて海中にプカプカ浮かぶだけの存在となった。これで船の沈没は止まるだろうか。

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