お茶会(やっと)
遅くなりました。
「あらあら、ごめんなさいね。あんまり可愛いから楽しくて」
アレから小1時間ほど王妃様の着せ替え人形でした。
そして終わった頃には疲労困憊でした。
...疲れた、そして痛いコルセットを締められた腰が。
おかしいな、お茶会に来たはずなんですけど。なんでこんなに疲れてるのかな。そして王妃様、なぜそんなにいきいきとしてるのでしょう。
王妃様って一見、薄幸な、はかなげ美人ですけどパワフルですよね。
見た目とのギャップが...。
この言葉をノエルが知ったら
いや、プリシアも人のこと言えませんよ。
と、言うだろう。
プリシアの容姿は、派手な部類に入るので中身の事を知らない人が知ったら余りの容姿との違いに驚くだろう。主にヘタレ具合に。
にしても、王妃様はこんなにパワフルなのにルイ殿下はなぜあんなにマイペースなのでしょう。どこをどうしたら、こう、性格が真逆になるのですか。
内心かなり失礼な事を考えている事を知ってか知らずか王妃様はニコニコと微笑んでいる。
「それじゃあお茶にしましょう?」
王妃様はそう言って小首を傾げる。傾げたときルイ殿下と同じ紫色の髪が揺れる。
(やっと本題ですね...)
プリシアとて馬鹿では無い。このお茶会がただのお茶会では無くちゃんと意味のあるものだと分かっている。
(...大方、婚約の話でしょうか。というか今、考えられるのはそれぐらいしか思い着きませんし。えっと確か、王太子殿下はもう婚約者がいたはずですから...ルイ殿下ですね。)
最悪だ、今此処で建てたくないフラグが建とうとしている。しかも相手は王妃様だ。いくら前世の記憶が有っても齢十五の小娘が策略渦巻く王宮で王妃として君臨している方に太刀打ちできる気がしない。
それなのに一人で何とか回避しなければいけない。
さもなければbad endまでまっしぐらの可能性が出てくる、と。
...それ何て無理ゲ一?
「そうそう、お茶を飲みながら聞いてほしいの」
ニッコリと聞こえて来そうなほど王妃様は微笑んだ。
「プリシアちゃんって婚約者は居ないわよね?」
(...どうやって回避しましょう...)
今此処にノエルが居ないのを後悔した。
感想の制限を外してみました。




