父との対談
「私に優秀な侍女を就けて欲しいのです」
父の目をまっすぐ見つめ告げる。
「...一応どうしてか理由を聞こうか」
父は少し考えてから口を開いた。
「それは、私とて貴族令嬢ですから侍女の一人も居ないのはいろいろと都合が悪いのです」
これは本当だ。貴族としては侍女や側仕えが居ない方がおかしい。
「使用人ではだめなのかい?」
「出来れば私に歳が近い方がいいのです」
そうこの屋敷には歳の離れた大人の使用人しか居ない。まぁ子供だから当たり前なんですけど。
「なぜだい?」
「それはその...歳が近ければ仲良くなれるかなと...」
「...」
嘘は言っておりません少しだけ考えていました。だって!この顔のせいで同年代の子達に敬遠されるのですよ!まぁそれ以前に家から出ないから出合いもありませんけど!
「それだけなら何故、優秀な侍女が必要なんだい?」
「それは私が貴族令嬢だからです。侍女が粗相をすれば主の責任にもなります。
...そして私の護衛も兼ねて欲しいのです」
「...」
「私は貴族令嬢として危険な目に遭うかもしれません。それに侍女なら男性が入れない所にも連れて行く事が出来ます」
「それは分かった、でも他にも理由があるのだろう?」
やっぱりお父様はこれだけじゃ騙せませんか。ならば余計な事は言わず少しだけ本当の事を話しましょう。
「...侍女には私の手足になってもらいたいのですよ。」
「どうして」
「私が動けば目立つからですよ」
「...」
「私が学園に入学するのは二年後です。もしそこで私が問題に巻き込まれたら私には味方が少ないのです。だから私には力が必要になるかもしれません。そこで私は考えました、情報が力になると。」
「...」
「私には情報を与えてくれるコネがありません。お父様に頼めば簡単ですが私はお父様のお手を煩わせたくないのですよ。私が出来る事は私がすべき事だと思っています。だからこそ私に侍女を就けて欲しいのです」
全部は語っていません。それに嘘も言っておりません。ていうかお父様に嘘をついてばれない気がしません。いくら前世の記憶があるといっても相手は公爵家当主ですよ?無理に決まっています。
「...分かった良いだろう、それにそろそろ侍女が必要になるだろうと思っていたからな」
「...お父様、ありがとうございます」
「しかし少し時間が掛かるかもしれんがそれで良いか?」
「はい、構いません」
「そうか、ならもう部屋に戻りなさい」
「はい失礼します」
私はそう言って部屋を出た。
はぁなんとか父を説得する事が出来ました。本当、成功して良かったです。
それにしても父はどんな子を連れてくるのでしょうか、それだけは少し楽しみです。




