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第十八話 心誓|少年の心に芽生えたもの
ゼノは、腕の中で小さな体を震わせながらしがみついてくる乎鞠の温もりを感じながら、胸の内で強い確信を抱いていた。
(――僕のお嫁さんになるのは、この子だ)
根拠なんてどこにもない。出会ったばかりで、名前と少しの事情しか知らない。それでも、魂の奥底からそうとしか思えなかった。
だからこそ、今この腕の中にいる小さく美しい存在を、世界を敵に回してでも何があっても守り抜く。ゼノは静かに、しかし揺るぎない決意を心に誓った。
まるで絵画のワンシーンのように、白銀の髪を揺らす美しい少女と、強い決意を瞳に宿した端正な少年の純粋な抱擁。 二人の心は不思議と通じ合い、(この時間が永遠に続けばいいのに……)と、同じ願いをそっと胸に抱いていた。
――まさにその、穏やかで甘やかな空気が部屋を満たしていた、その時だった。
「あらまー。マセガキだねぇー」
ノックの音すらなしに、自室の扉がガチャンと軽快に開け放たれた。
そこに立っていたのは、先ほど別れたばかりの第一王子――ルシアだった。相変わらずのマイペースさと、空気の読めなさ(ノンデリ)と、脳筋丸出しの能天気な笑みを浮かべたまま、平然と部屋の中にズカズカと踏み込んできたのだ。




