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それでも戦うヒーローたち 燃え上がる正義の炎編  作者: エイナン
決戦! 炎と氷の大激突
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冬将軍の本当の力

「ぬあっ、何だこの力は!?」

白色の炎など見たことがない。それに離れていても感じるもの凄い力……一体何が起こったと言うのだ。何処まで強くなると言うのだこいつは。

とにかく攻めなくては勝てん。ここは一旦様子を見ることに!?

そのとき、いきなり冬将軍に向かってモエルが殴りかかってきたのだ。

それを間一髪避けた冬将軍は驚愕した。

なぜならモエルが殴った場所の氷は全て土がむき出しの状態になっていたのだ。それは氷を瞬時に溶かし、蒸発させたと言うことだ……あの炎に当たれば下手をすれば我も蒸発してしまう。

ならばあの炎を消すだけだ。


「吹雪っ」

吹雪がモエルに向かって吹き荒れるが炎で全てかき消されてしまった。ならばと刀を地面に突き刺し氷柱を出して攻撃するがまたもやかき消される。

我の攻撃が通用しないだと……!?

動揺する冬将軍の目の前にいつの間にかモエルがいた。炎を纏わせた拳を顔にめり込まされる。

その威力は凄まじく冬将軍は殴り飛ばされ城の壁に激突しそのまま壁を突き破り、城の向こう側まで飛ばされた。さらに殴られた顔は溶け、もはや原型を留めていなかったがそれを冷気を集め修復する。


「くっ、何だあの速さ、そしてパワーは……この状態では勝てないか。……仕方がない、あの形態になるか。丁度部下も全員死んで割いていた力も全て元に戻っているのだからな……後悔するがいい炎の力を持つ者よ……」

そう言うと冬将軍は冷気を集め始め、全身に纏い始めた。その冷気の量は冬将軍の姿を隠し、周りにあるものを全て凍らせるほどだった。







「倒したのかな」

モエルは中庭で一人呟いていた。白色の炎は相変わらずゴウゴウと燃えていて地面の氷が溶け、蒸発していく。

モエルは先ほど冬将軍を殴り飛ばして城に開いた穴を見た。何故か空気の流れがあの穴に向かっていっているように感じるのだ。炎の動きがあの穴の方に向かって燃え盛っているからだ。


暫くすると穴から冬将軍が出てきた。

「まだやられてなかった……の」

モエルは冬将軍の姿を見て驚愕した姿が変わっていたのだ。

腕、足、体全てが肥大化していたのだ。その異様な姿に圧倒されるが一番異様と言えたのが口から生えている二本の大きな牙だった。


そして冬将軍はモエルに対して言った。

「これが我の本当の姿。雑魚を率いていた仮の姿と名は捨て改めた。我は氷牙鬼! この牙で何もかも砕き、凍らし尽くす者だ」


「ひ、氷牙鬼!?」

侍のような姿が仮の姿だったなんて……でも何で今まで本当の姿にならなかったんだ?

モエルの疑問を読んだかのように答える氷牙鬼。


「あの数の雑氷、そして寒鬼、凍鬼、冷鬼は何故いたと思う?」


「えっ? それは冬将軍の仲間だったからじゃ……」

突然わけの分からない質問をぶつけてくる氷牙鬼に疑問を抱いたがその答え、そして本当の姿にならなかった理由が分かった。


「本当の姿にならなかったのは我が力を割いて寒鬼たちを作り出していただけだ。よって力を割き、弱体化した我は仮の姿……冬将軍となったのだ。だが作り出した部下が全員やられたことで割いていた力が全て戻り、本当の姿となることができたのだ」

部下を全て力を割いて作り出していた!?そのことに驚愕するモエル。あの強かった寒鬼たちも冬将軍が作り出したとなると……そうとう力を持っていなければできないことだ。


「行くぞ、炎の力を持つ者よ……これが最後の戦いだ」

そう言うとおびただしいほどの冷気を出し始めた。


「あぁ、わかったよ。これで最後だ」

氷牙鬼に答えるように炎をさらに激しく燃え上がらせるモエル。


そしてお互いにらみ合い……ぶつかり合った。その衝撃は凄く、衝撃で地面が抉れるほどであった。一度激しくぶつかり合った二人は距離をとると今度はお互いの技を放つ。


「氷槍ツララ投げ!」

先が尖った大きな氷の槍を投げつけてくるがそれを跳んでかわし、口から炎を吐いて攻撃する。

それを氷の壁を地面から出し防ぎ、炎が壁に集中しているところに跳んでモエルの後ろまで行き

殴りかかる。


「うわっ!?」

相手の跳躍力に驚きながらも氷牙鬼の拳に自分の拳をぶつけ、そのまま殴り合いになった。

普通の人では目で追うことが出来ないほどの速さで殴りあう二人だったがモエルの拳が氷牙鬼の顔に当たり相手の攻撃が一瞬止まった。その隙に全力で相手の腹を殴ろうとするが腕を掴まれ逆にこちらの腹を殴り飛ばされる。


「うわっ」

殴り飛ばされ城の壁まで吹き飛び、その衝撃で崩れた瓦礫をどけながら立ち上がろうとしている

モエルに、


「ぬあああっ!」

容赦なく殴りかかるがモエルはそれを避け、部屋の壁をぶち破って氷牙鬼から走って遠ざかっていく。


「どうした? 怖気づいたのか!」

氷牙鬼も壁をぶち破るとモエルの後を追いかけた。


「ぬあっ! おらあっ!」

もう城の最上階まで逃げるモエルに容赦なく殴りかかっていく氷牙鬼だったが攻撃は全て避けられ、代わりに城が壊れていく……というのも氷牙鬼の攻撃をモエルは紙一重で避けるため勢い余って城の壁、床などに当たってしまい損傷が激しくなりだんだん壊れていっているのだ。


「貴様っ、何を考えているのだ! 攻撃せんのか」

攻撃を避け続け、走って氷牙鬼から逃げるモエルに対して言うがもちろん返事は返ってこない。

モエルをただただ殺すということだけに集中している氷牙鬼。もはや城のことなど気にもかけず攻撃を仕掛けまくる……とそのときいきなりモエルがこちらを向き、


「隙ありっ」

氷牙鬼の頭のてっぺん、脳天に拳をめり込ませ殴り飛ばす。氷牙鬼は床を突破っていき一番下の階にまで落ちていき、そしてそこに開いた穴にモエルは飛び込み、落下した勢いがついた拳を腹に打ち込ませる。


「ぐおっ……」

さすがに効いたのか痛みのあまりうめき声を上げ、モエルの腕を掴み投げ飛ばす。


「本当の姿になったときは驚いたけど案外たいしたことないね」

立ち上がる氷牙鬼に挑発するように言う。


「ふん、まだこの力をコントロールするのには時間が掛かるのだ。本当の自分の速さ、力を出すのは随分と久しぶりになったものでなっ!」

そう言いながら殴りかかるがかわされてしまい逆に殴られカウンターを受けてしまう。


「パワーアップするの待ってあげようか? 全力のお前を倒さないと仇も私の怒りもおさまらないから」

モエルは全力の冬将軍、氷牙鬼を倒さなくては自分の中で納得がいかないようになっているのだ。

氷牙鬼という存在を倒さなくてはいけないから……全力の相手を倒せなくとも実際は仇は取れるのだがモエル自身の怒りはそれでは収まらないし納得がいかないのだ。


「くくくくっ、待つ必要もない。なぜならもう……」

氷牙鬼は冷気を集め始めると体に纏い始めると両手に冷気を集中させた。


「十分に……コントロールできるようになったからなっ!!!」

そう言うと体からもの凄い量の冷気が放たれ、モエルは踏ん張ろうとするも吹き飛ばされて再び中庭に出た。



「ううっ、何が起こったの?」

さっきまで自分がいた場所を見ると氷牙鬼が立っていた。だが何かが違っているのをモエルは感じ取った。

「コントロールできるようになるまでに我を殺しておくべきだったな。炎の力を持つ者よ」

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