早過ぎる別れ
ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
衝撃は離れたところにいるモエルたちの所にまでとどいていた。
「いったい何が!?」
「あの方角! お師匠様がいた方だ!! 速く行かなきゃ!!!」
モエルとハジケは師匠のいる洞窟に急いで行った……
「お師匠様!?」
モエルたちが目にしたのは地面に倒れている師匠とそれを見下している三人組であった……
「ん?」
三人組の中の一人がこちらに気づく。
「いたいた。あいつらだ炎の力を持つやつらの生き残り……」
「あいつらか……」
「さっき戦った奴よりかは弱そう」
口々に己の感想を言っていく三人組だがモエルの耳には届いていなかった。そんなこと聞く状態ではない。なによりもお師匠様がやられたことに驚愕していたからである。
「お師匠様!? 何で……」
あの強いお師匠様が負けるなんて……
「そいつは強かったが、三人相手はさすがに無理だったぽいねぇ」
「三人で!? 卑怯な……!!!」
「勝てばいいんだよ。勝てば……」
「次はお前らの番だぞ」
モエルたちに向かって言い放つ冷鬼。
「お師匠様を……絶対に許さない!」
モエルは怒りで声が震えていた。
「モ、モエルちゃん……」
ハジケがモエルを心配して言ったそのとき
「待て……モエル」
「!?お師匠様」
「お前が勝てる相手じゃない……」
師匠は立ち上がるとモエルたちを庇うように立った。
「でも、お師匠様! 三人で戦えば」
「そんな簡単に勝てる相手じゃない……」
あのとき私は全力で撃ったのに押し返された……それにあんな大技を出しても全然疲れているように見えない。こんな状態の私とモエル、ハジケで戦ったところで負けるだけだ……
「さっさと片付けてやろうぜ!」
「そうだな」
「炎の力消す」
冷鬼、寒鬼、凍鬼はモエルとハジケに向かって氷塊を撃った。
「!!!」
モエルの炎では溶かせない……私が避ければモエルたちに当たってしまう。だったら
「はーーーーーっ!!!」
両手から炎を出して防ぐ。
「ほぉ、だったら三方向に分かれて攻撃しても防げるか?」
「何っ!?」
冷鬼と寒鬼、凍鬼は三方向に分かれると……
「「「くらえーーーーーーーっ!」」」
冷気を飛ばした。
「くっ!」
師匠は炎をドーム状にしてモエルたちを守ったが
「ぐっ……」
さっきのあいつらの攻撃のダメージが残っていてすぐにでも突破されてしまいそうだ……
「モエルっ! 早く逃げるんだ!」
「そんな! お師匠様と一緒に戦います!」
「お前たちと一緒に戦っても勝てる相手じゃない!!!」
「で、でも……」
「モエルちゃん……行こう?」
「何でハジケちゃんはそんな簡単に……!」
簡単に見放すようなことを言うハジケに言い放とうとするが
「私も戦いたいよ!でも戦っても勝てない。いても邪魔なだけなんだよ……」
「!!!」
そのとおりだ。お師匠様が勝てなかった相手に勝てるわけがない。だけど一発でもいいから殴ってやりたい。その思いとモエルは葛藤してしまう。
「速くしろモエル!」
「……」
「モエルちゃん!」
何度も説得するとようやくモエルが口を開いた。
「わ、わかったよ……お師匠様」
「……何だ?」
「今までありがとう……ございました……」
涙を流しながら途切れ途切れに言葉をつないでいく。師匠が限界に近いことはモエルにはわかったのだ。
「……ああ」
モエルにつられて師匠も涙を流してしまう。
「後のことは……モエル、ハジケお前たちに任せたぞ」
「はい……」
「わかりました」
「よし、それじゃあ……」
師匠はモエルたちの言葉を聞くと炎を出すのをやめた。
それと同時に
「うるぁーーーーーっ!」
モエルたちを掴み攻撃が当たらないように投げ飛ばした。
「「「!?」」」




