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『三国志に転生したら死に戻りRPGだった件  〜寿命14年、武将ガチャで天下統一を目指す40代独身営業マン〜』  作者: ライディーンたけ


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第7話 Stage 1:徐庶の友、現る




────────────────────────

◆ 前回のあらすじ


六日目、主人公・李明の家に若き旅人が訪れた。

名は、徐庶ジョ・ショ、字は元直。

後の劉備の最初の軍師となる男。


だが、彼には、過去の影があった。

若い頃、過ちを犯し、剣を捨てた身。

そして潁川に置いてきた、守るべき母。


主人公は、徐庶の靴の減り方、襟元の血の痕から、

彼が北方の戦場を抜けてきたことを見抜いた。


黄忠は徐庶の中の「剣を捨てた武人の影」を、見抜いた。

「過去は変えられん。だが、今、何をするかは、お主次第だ」


徐庶はしばらく李家に滞在することになった。

ただし、彼の中では、まだ迷いがあった。


「儂、まだ決めかねておる。

 あの若僧に、本気で仕えるか、どうか」


そして徐庶はもう一人の友・石韜を迎えに行く、と言い出した。

────────────────────────



七日目の朝。


徐庶が早く起きて、出かける準備を、始めた。


「李明殿、しばし、出かけてくる」


「石韜殿を、迎えに、ですね」


「うむ。

 今日中に、戻る予定だ」


徐庶は軽く頭を下げて、家を出て行った。


俺は見送りながら、考えていた。


徐庶はまだ俺を「主」として、認めていない。

「付き合ってみたい」という言葉の重み。


だから、石韜という友を、連れてくる。

もう一つの目で俺を、見定めるために。


「やってやろうじゃねぇか」


俺は呟いた。




玄関で、母が洗濯物を、運んでいた。


「明、徐庶殿は、出かけられたの」


「うん、夕方には戻るって」


「お友達を、連れて、いらっしゃるのね」


「ああ」


「準備しなきゃ」


母は台所に向かった。


さすが商家の女将。

客を迎える準備に、抜かりがない。


「ありがてぇ」


俺は呟いた。




庭で、兄と黄忠が剣の稽古をしていた。


「李澄殿、もっと肩の力を抜け」


「は、はい」


兄は素直に従って、剣を振った。


ここ数日で、明らかに兄の動きが、変わってきている。

黄忠の指導は、本物だ。


「黄忠殿」


「うむ」


「兄の調子は、どうですか」


「悪くない。

 あと、二週間あれば、賊一人や二人、相手にできるようになる」


「ありがとうございます」


俺は深く頭を下げた。



────────────────────────

黄忠 信頼度:73 → 75(+2)

李澄 信頼度:78 → 81(+3)


★兄、配下化準備段階に到達★

────────────────────────



「おっ、兄ちゃん、80超えた」


俺は心の中でガッツポーズした。


家族でも信頼度80は、特別な意味がある。

「家族としての絆」を超えて、「右腕」としての関係が、築かれ始める。




居間に戻った。


妹の綾が本を読んでいた。


「兄さま」


「綾、今日も本か」


「はい。今日は『詩経』を」


「ほう」


綾の隣に、座った。


「綾、徐庶殿のことどう思う?」


「……」


綾はしばらく考えた。


「優しい方、だと思います。

 でも、何か、悲しいことを、抱えていらっしゃる気がします」


……綾、十二歳とは、思えない、観察眼。


「綾、お前、なんで、それが、分かる?」


「目です」


「目?」


「徐庶殿の目、時々、遠くを、見ています」


「……」


俺は息を呑んだ。


子供だからこそ、見える、純粋な観察眼。

大人が、見落とすものを見ている。



────────────────────────

李綾 信頼度:100(変動なし、但し絆深化)


[!]通知

 信頼度100到達後も、家族の絆は深まり続けます

────────────────────────



「綾」


「はい」


「徐庶殿に、優しくしてあげてくれ」


「もちろんです」


綾はにっこり、笑った。




昼。


俺は自分の部屋で、頭の中のシステムを開いていた。



────────────────────────

[!]累計信頼度ポイント:100pt到達!


ガチャが可能です。


[引く(100pt)] [溜める]

────────────────────────



「お、100ptきた」


俺は心の中で頷いた。


引くべきか、後にすべきか。


……いや、引こう。


ガチャは、即引きが、原則だ。



────────────────────────

【ガチャ演出】


光が、淡く……


……ピロロン♪

────────────────────────



「うっわ、また、しょぼい音だ」


俺は呟いた。


これは、Dレアか、Fレアの予感。



────────────────────────

結果:【Dレア・武具】


「鉄製の短剣」


効果:標準的な鉄製の短剣。

護身用として、使用可能。

────────────────────────



「お、武具」


俺は目を瞬かせた。


「鉄製の短剣……」


「これ、誰に渡そうか」


ふと思った。


妹の綾に、護身用として、持たせるか。

でも十二歳の女の子に、剣は、ちょっと違うか。


……お春がいいかもしれない。

綾の世話係。

何かあった時、綾を守る役目。


「お春に、渡そう」


俺は頷いた。




そして夕方。


玄関の戸が、開いた。


「李明殿、戻った」


徐庶の声。


そしてもう一人。


玄関に二人の男が立っていた。


徐庶と、もう一人。


二十代半ば。

質素な、しかし整った服。

知性を感じさせる、穏やかな顔つき。


ただし、右手に酒の入った瓢箪を、持っていた。



────────────────────────

石韜セキ・トウ 字:広元コウ・ゲン 24歳

武力:50/統率:60/知力:85/政治:80

[Aレア]


状態:荊州にて勉学中、潁川出身

性格:知略型、酒好き、ツッコミ気質


[!]興味スイッチ発動

 ・徐庶が認めた者に強い興味

 ・知性を感じる若者に開く

 ・興味ボーナス:+20


初期信頼度:ベース35(徐庶の紹介) + 興味+20 = 55/100

────────────────────────



「李明殿、紹介する」


徐庶が口を開いた。


「儂の友、石韜、字は広元」


「石韜と申します」


石韜がぺこりと、頭を下げた。


そして瓢箪を、軽く振った。


「いや、徐庶殿が、しきりに『面白い若者がいる』と、言うので。

 まあ、暇つぶしに、来てしまいました」


「徐庶、お主儂のこと暇つぶし扱いか」


黄忠が口を挟んだ。


「お主は別じゃろう、黄忠殿」


「ふっ、まあ、いい」


黄忠が笑った。


「あの、石韜殿、その瓢箪は……?」


「酒です」


石韜がにこりと、笑った。


「儂、酒なしでは、頭が回らないので」


「……マジか」


俺は思わずツッコんだ。


「マジです」


石韜は真顔で、頷いた。


「李明殿、商家の息子と、聞いておりますが」


「はい」


「うちにも、絹を卸していただけませんか」


「は?」


「儂、酒を、好きすぎて、家計が、厳しい。

 絹で、利益を、上げて、酒代を、稼ぎたい」


「……」


……いや、この男、いきなり自分の話、ぶっこんできたな。


だが、俺はふっと笑った。


これは、これで、面白い。




居間で、四人で、座った。


俺、徐庶、石韜、そして黄忠。


「李明殿、率直に、お聞きします」


石韜が改めて口を開いた。


「あなた、何故、黄巾が、襄陽に来ると、確信しているのですか」


「俺、川で溺れて、目覚めてから、不思議と、世の中の流れが、見えるようになりました」


「ほう」


「南陽郡の黄巾は、これから、汝南、新野、と、進軍します。

 そして、襄陽の北、約二十四日後、攻撃を、仕掛けてくる」


石韜の目がわずかに、見開かれた。


「……二十四日後、と、はっきり、おっしゃる」


「はい」


「もし、本当に来たら」


「来ます」


俺はまっすぐ、答えた。


「俺は家族を、守る。

 そのために、できる、全てを、やる」


石韜はしばらく無言で、俺を、見つめた。


そして徐庶を、横目で見た。


徐庶はわずかに、頷いた。


「……あなた、面白いですな」


「ありがとうございます」


「もしよろしければ、儂、お力に、なれるかもしれません」



────────────────────────

石韜 信頼度:55 → 70(+15)

基礎+20 × ×1.3 × Aレア×0.5 = +13(端数調整+15)

────────────────────────



「儂、襄陽の、複数の塾と、文人達と、繋がりがあります。

 情報収集なら、お任せください」


「ありがとうございます」


「ただし」


石韜が瓢箪を、軽く振った。


「報酬は、絹と、酒代で」


「いいですよ」


「うむ、よろしい」


石韜は満足げに、頷いた。




夜。


主人公の俺は廊下を、歩いていた。


すると、居間の方から、徐庶と石韜の、小声の話し声が聞こえた。


……立ち聞きするのは、悪いと思ったが、思わず足を、止めた。


「石韜、どう思う」


徐庶の声。


「……」


石韜はしばらく考えてから、口を開いた。


「面白い若者だ。

 ただし」


「ただし?」


「儂もまだ決めかねる」


「儂と同じだな」


「うむ。

 もう少し見させてもらいたい」


「……」


主人公の俺は廊下で、立ち止まっていた。


そうか。

石韜も、まだ俺を、見定めている。

徐庶と、同じ。


……当然、だな。


俺はまだ十六歳の商家の次男坊。

Aレア武将二人が、簡単に、仕える相手じゃない。


ここで焦っちゃ、いけない。


二人の信頼を、本気で勝ち取る。

そのためには、まず、黄巾を、撃退すること。


結果で、示す。

それしかない。


「やってやる」


俺は心の中で呟いた。




自分の部屋に戻った。


そして頭の中でシステムを、開いた。



────────────────────────

【7日目終了:リザルト】


主要な縁の状況:

・徐庶(Aレア):70 → 73(着実に上昇)

・石韜(Aレア・新規):55 → 70

・黄忠(Sレア):73 → 75

・張小六(Dレア・配下):85


家族:

・李潤(父):82

・李澄(兄):78 → 81 ★配下化準備段階★

・李綾(妹):100(完全解放)

・陳氏(母):74 → 76


[!]獲得アイテム

 ・「鉄製の短剣」(Dレア・武具)

  → お春に渡す予定


[!]今日の重要進捗

 ・石韜(Aレア)と縁を結ぶ

 ・兄、配下化準備段階に到達

 ・徐庶と石韜、まだ「仕える決意」はなし


[!]黄巾の波及まで:23日


累計信頼度ポイント:0pt(ガチャ消費後)


地位ランク:Rank 1(補正×1.3)

────────────────────────



「……」


俺はウィンドウを、見つめた。


戦力は、確実に、整いつつある。


だが、徐庶も石韜も、まだ「縁」の段階。

「配下」じゃない。


黄巾の襲撃まで、二十三日。


本気で結果を、出す。

そのために、明日から、もっと動く。




そしてその夜中。


居間で、徐庶と石韜がまだ話していた。


「徐庶、明日からは、どうする」


「儂は街での情報収集を、続ける」


「儂も塾を、回って、情報を、集めよう」


「うむ」


二人は、しばらく沈黙した。


そして石韜がぽつりと、言った。


「徐庶、もし、本当に黄巾が来たら」


「うむ?」


「儂、あの若僧の、力に、なる」


「儂もだ」


二人は、お互いを、見つめた。


「ただし、結果次第」


「結果次第」




次回予告


Stage 1:本格的な準備、迫る足音


八日目。

徐庶と石韜が本格的に、情報収集を、開始する。


そして襄陽の街である人物が、主人公の噂を、聞きつける。


[!]新たな縁の予兆

 襄陽の武具屋にて、若き武人


「商家の息子に、武人の目を持つ若者がいる、と」


[次話に続く]


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