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ゲーム発掘物語 ~文明崩壊後の渋谷で、僕らは“ゲーム”を発掘した~  作者: KAI


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研究班による検証

研究班の部屋に、探索班が静かに立ち尽くしていた。

豪翔(ごうと)は装置の前に立ち、胸筋をピクピクさせながら振り返る。


「ハハハッ!!よし、自分以外のキャラが出現する条件を検証するぞ!!

律!!何か面白い疑問はあるか?」


律は答える。

「いろいろ確認したいですが、まずは”経過時間と関係しているのか?”ですかね」


豪翔(ごうと)が嬉しそうに言った。

「ハハハッ!!じゃあ、何もしないで待ってみるぞ!!」


豪翔(ごうと)が腕を組んで画面を見つめる。

観知流(みしる)は無言で視線を固定し、律は気付きを記録しようと炭筆を構えていた。


しかし──敵は出てこない。


観知流(みしる)が淡々と言う。

「……出ねぇな」


律が静かに補足する。

「時間では出現しませんね」


慎介が小声で呟く。

「……そんな単純なことから試すんだな」


豪翔(ごうと)は胸筋を揺らしながら笑った。

「ハハハッ!!律!!次は何だ?」


律は答える。

「そうですね、次は”ジャンプと関係しているのか?”ですかね」


豪翔(ごうと)は胸筋を揺らしながら、楽しそうに叫んだ。

「ハハハッ!!次はジャンプだな!!」


豪翔(ごうと)がその場でジャンプし続ける。

敵は出ない。


観知流(みしる)は画面から目を離さず、雑に言い捨てた。

「……出ねぇぞ」


律は炭筆を走らせながら、静かに言葉を添えた。

「ジャンプも関係なさそうですね。

次は”自分のキャラの位置と関係しているのか?”を確認したいです」


豪翔(ごうと)は力こぶを見せながら笑った。

「ハハハッ!!じゃあ次は、右に移動するぞ!!」


豪翔(ごうと)が右へ進む。

少し進んだその瞬間──敵が画面右側に現れた。


観知流(みしる)が淡々と指差す。

「……出たぞ」


律はメガネを軽く押し上げながら言った。

「次は"総移動距離と関係しているのか?"を確認したいです」


豪翔(ごうと)は背筋を盛り上がらせながら言った。

「ハハハッ!!じゃあ次は、その場で左右に移動した後、右に行くぞ!!」


豪翔(ごうと)はステージをやり直して同じ場所に戻り、試してみる。

敵はまた同じ位置で出る。


観知流(みしる)は画面の一点をじっと見つめたまま、ぼそりと言った。

「……同じじゃねぇか」


律が静かに補足する。

「総移動距離も影響していません。次は”途中の行動が影響するか?”を確認したいです。

まずは、ジャンプしながら右へ」


好機は圧倒されたように言う。

「細かいところまで試すんだな……」


豪翔(ごうと)はさらに勢いを増す。

「ハハハッ!!じゃあ次は、ジャンプしながら右に行くぞ!!」


敵は同じ位置で出る。


観知流(みしる)はスクロールの動きを追いながら、ぼそりと呟いた。

「……さっきと同じ場所を通ったら出てくるな」


律は確認したことを記録しながら言った。

「ジャンプの有無も影響していません。

次はジャンプして左へ戻った後、右へ行ってください」


爽太は思わず呟く。

「……こんなに試すのかよ」


豪翔(ごうと)はさらに勢いを増す。

「ハハハッ!!じゃあ次は、ジャンプして左へ戻った後、右に行くぞ!!」


敵は同じ位置で出る。


観知流(みしる)は視線を微動だにさせず、淡々と漏らした。

「……変わらねぇぞ」


律は記録を確認し、淡々と結論を述べた。

「進み方は影響ありません」


慎介は驚いたように言う。

「……どんな動きしても同じ場所で出るのか」


豪翔(ごうと)が画面の一点を指差す。

「ハハハッ!!ここだ!!

ここを通り過ぎた瞬間に出る!!」


律は炭筆を止めて言う。

「まぁ、いつも同じ場所で出現してそうだったので予想通りではありますね」


観知流(みしる)は律を横目で刺すように見て、淡々と言った。

「それを“確認できた”のが重要なんだろうが。根暗メガネ」


律は少し肩をすくめる。

「……そうですね。予想通りだったのですんなり出現条件が明確になって良かったと

言いたかっただけです」


豪翔(ごうと)が高笑いした。

「ハハハッ!!そうだそうだ!!

疑問に思ったことを検証して理解を深める!!

それが研究班だ!!」


探索班は圧倒されていた。

その空気の中で、孝二だけが静かに画面を見つめていた。


孝二は胸の奥で小さく思う。


「……自分たちの興味が満たされても、

この装置がどう使われていたかは分からない。

やっぱり、僕の“向いている方向”とは違うんだな……」


研究班の観察は、まだ始まったばかりだった。


次話、研究班の調査が本格的に加速していく。

キノコの移動方向、ブロックの全破壊──

探索班が想像もしなかった角度から、装置の解析が進んでいく。


同じ装置を見ているのに、

研究班と孝二の“知りたいもの”はまったく違う。


孝二は胸の奥に、静かなざわめきを覚え始める。


来週、21:00頃更新予定。

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