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第三観測区

Global Interstellar Coexistence Management

(グローバル・インターステラー・コイグジステンス・マネジメント)

通称G.I.C.M.

彼らは地球の外からやってくる生物すなわち「宇宙人」

との共存を目指した地球独自の自治組織である


主な仕事は居住地の提供や生活の援助などだ

しかし、彼らが地球人に危害を加えるケースも少なくない

そのため警察的な役割も担っている


―――

4月10日 7:06

第四居住地区・北ブロック


一般人一名の行方不明報告


4月3日  12:37

第二居住地区・南ブロック


一般人五名の行方不明報告


4月14日 18:42

第七居住地区・東ブロック


一般人三名の行方不明報告


―――


「これはどうしたものかね」


ツバキが大きく溜息を着く

彼女は手に持った報告書と目の前の景色を交互に見て少し気落ちした

住宅街から少し離れた廃工場のある場所

周りでは研究員が行ったり来たりを繰り返し現場のサンプルを運んでいる


「これはまた面倒な感じですね」


小宮もまた辺りの光景に圧倒されていた

真也や千恵は現場監視役をしていてそのフェンスの向こうは見ていなかった


真也・千恵の一連の問題

どこをとってもイレギュラーな事ばかりでその間に別の問題が発生していた


G.I.C.M.が管理・監視している地球に眠る卵

地球の誕生から存在した地球外生命体の卵

その正体は謎で地中から高熱を出していることしか分かっていなかった

そのうちの一つ第三観測区の卵が孵化していたのだ


現場はクレーターのような大きなへこみが出来ていて

さらにその周辺はコンクリートの溶けた破片が飛び散っていた


ツバキは現場の様子を見ながら問題の対処へあたった


「時間差を考えると最近の失踪事件はこいつらが関係してそうだね」


「そうだとして、どうやって探しましょう」


「そーだねー。特徴がわからんからね」


「ひとまず実際の現場に行って事情聴取しますか」


ツバキはしばらく考え込むと急に顔を上げ誰かに電話を掛けた

小宮は現場の様子を見回し、外にいる真也と千恵の方へ向かった


「二人とも、今からこの場所に行って欲しい」


小宮が二つの住所が書かれた紙を手渡す

二人は小宮から紙を受け取り、その場を離れた


「あぁ、そうして欲しい」


ツバキは険しい表情で電話相手に告げた


「このままじゃ甚大な被害が出る」


―――


二人は分かれて指示された住所へと向かった


「ここで合ってるよな」


真也がその場所に着くとそこは公立高校だった

彼にとって学校は懐かしい場所で同時に恐怖の対象でもあった


「あの私・・・」


真也は身分を偽り失踪事件があった学校へと足を踏み入れる

校舎の入口はとても綺麗で規則正しく並んだロッカーは彼の思い出を色づけた

夕方だった事もあり校舎内はとても静かで人の気配を感じられなかった


「職員室は二階か」


下靴を手に取り来客用のスリッパへと履き替える

彼が一歩歩く度に廊下に足音が響き渡った

感じた事のない異様な静けさ

不気味な考えが彼の頭の中で見え隠れする


一階と二階の間の踊り場まで来た頃丁度一人の生徒が二階の廊下を通るのが見えた


「あの」


真也が声を掛ける

すると、生徒はジーっと彼のことを見つめてすぐに階段を登っていってしまった


「気味悪いな」


つい口に出して言ってしまった

少し不気味がりながらも階段を登り切り

職員室の前へとやってくる


ドアをノックし向こう側から返事がくるのを待つ

その時、上の階から重い金属音のようなものが聞こえた

真也が気になって見ようとするとすぐに部屋から教員が出てきた


「警察の方、お待ちしてました」


「あ、はい」


少し階段の方を見ながら真也は部屋へ入って行く

中には目の前の教師だけでそれ以外の人物は見当たらなかった


「帰り遅いんですね」


「いえ、今は事件の事もあって学校閉鎖中なので」


その言葉に真也は目を見開いた


「学校閉鎖中なんですね」


「はい」


真也の違和感が確信へと変わる

一層警戒心を強め事情聴取を始めた

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