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episode.32

ステージ上には赤い大きな薔薇の花束を持った高宮たかみやさんが!? え? 何で!!?



「いや〜、高宮一尉。純白の制服に、真紅の花束が映えますね〜。みなさん、撮影オッケーなので! ぜひ、王子をあなたのスマホに収めて下さいね」


「今日は何やら、人生を左右する重大な任務についているとか?」



ステージの先まで高宮さんが歩を進める。司会の人は場を盛り上げているようだった。すると、私の隣に座っていた東堂とうどうさんが手を差し出した。


キョトンとする私の手を優しく取ると、ステージ先端の階段下までエスコートされた。階段の上には、薔薇を抱えた高宮さんがいる。どう解釈して良いのかわからず、固まる私に「君の幸せをいつも祈ってるよ」と東堂さんが耳元で囁いた。


私の背中を押す東堂さんと、階段から一歩、また一歩と歩みを進める高宮さん。その凛とした姿に、また惚れなおしてしまう。



結衣ゆい、今日は来てくれてありがとう」



わーと会場がざわめき、みんなが見ている中、高宮さんが私に手をさしだした。緊張で手が震えてしまう。恐る恐る手を出すと、高宮さんが優しく私の手を取った。白い手袋ごしに高宮さんの体温が伝わってくると、とても心が落ち着くのがわかった。



「あの……これは……?」



こそっと高宮さんに声をかけると、「ちょっと付き合って」と笑顔で返される。階段を上がり、ステージ上に戻ると、高宮さんが赤い花束を私に差し出した。白い制服姿に白手袋、赤い花束なんて、おとぎ話に出てくる王子様かと勘違いしそうになる。



「三雲結衣さん、僕と結婚してください」



会場からはどっと歓声が上がり、会場のムードは最高潮に。ひとしきり歓声が収まったところで、司会の人が「さて、高宮一尉の彼女さんのお返事は?」と返事をうながす。



「よろしくお願いします……」



小さな声になってしまったが、高宮さんにはしっかりと届いたようで、花束ごときつく抱きしめられた。その様子から、会場も一気に熱気に溢れ、収拾がつかないほど盛り上がった。高宮さんごしに、東堂さんと秋葉さんが拍手で祝福してくれているのが見えた。



「高宮一尉! おめでとうございまーーーーす!!」


「以上で、制服紹介を終わります! お付き合いありがとうございました!」



高宮さんは私の肩を抱くと、ステージ袖に着くまで周りに手を振りながら進んだ。控室に入るともう一度抱きしめられ「今のは本当? 夢じゃない?」と聞かれた。「ほ、本当です」と答えると、高宮さんはその場にしゃがみ込みうつむいてしまった。



「大丈夫ですか!?」


「……もう、だめかと思ってた……」



ちょっとだけ顔をあげ、私の手を掴むと「ありがと」と、耳まで赤くして高宮さんが恥ずかしそうにしている。……た、高宮さんが可愛すぎる。

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