女子会
エリシアのパーティメンバーと飲み会をする事になり、ライラに案内されて酒場にやってきた
酒場といったら男性が多い印象だったが、ここの酒場は女性の割合が圧倒的に多かった
「おーいエリっち呼んできたよー」
「おかえり」
「おかえりなさい。あら、その子は?」
「こっちはハルカ、エリっちと一緒にいたから誘った。冒険者になったばかりなんだってさ」
「あらそうなの。座って座って」
「歓迎」
「お邪魔します」
ライラが言っていた通り、2人も突然部外者が入ってきたにも関わらず快く迎え入れてくれた
「改めましてハルカです。よろしくお願いします」
「クレアよ。よろしくね新人さん」
「ニーニャ、よろしく」
クレアと名乗る方が金髪細目で巨乳なおっとり系のお姉さん。そして帽子を深く被った水色髪の猫っ毛の女の子がニーニャ
4人こうして見ると全員タイプが全く違う
「それにしてもここは女性のお客さんが多いんですね」
「ここは女店主が切り盛りしてて女性向けのメニューが豊富なのよ。しかも冒険者だとギルドカードを見せれば割り引いてくれるの」
「それは有難いですね」
「でしょう?あっ、でも間違っても食い逃げしようなんて考えちゃダメよ。ここの店主元冒険者で現役の時は1等級だったらしいから。誰だろうと容赦なく半殺しにされるみたい」
「あはは……肝に銘じておきます」
異世界怖い。間違って支払い忘れがあったらとんでもないことになりそうだ
「お待たせしましたー」
「おっきたきた。それじゃあー乾杯!」
一通り注文した品が揃うとお酒の入った樽ジョッキを勢いよくぶつけ乾杯
一杯目はとりあえず皆と同じものにしてもらったが、果実系で甘くてフルーティー
どことなくカシスオレンジに近い味でアルコール度数はそこまで高くなかった
味自体は悪くないけどやっぱりぬるい……氷の調達も難しいだろうし冷蔵庫なんてそもそも存在しないよね
「ぷはぁっ!おっ、ハルカ結構いける口だな」
「嗜む程度ですよ」
「こっちの燻製チーズも美味しいわよ」
「ありがとう」
女子会というのはこれが初めてだったけど、4人だけが話題は避けこちらが孤立しないよう話題を振ってくれたお陰で楽しく呑むことができた
「ところで皆さん随分仲が良いですけど昔からの知り合い?」
「いえ、全員出身はバラバラよ。私はこの国出身だけどライラはドワーフの国から。クレアはエルフの国でニーニャは獣人の国出身なの」
「へー見事にバラバラなんだ」
皆の前だから平静を装ってはいるが、エルフにドワーフ、それに獣人……これぞファンタジーの世界といわんばかりの面子だ
言われてみればクレアの耳は普通の人より長いし、ライラの見た目が幼く感じたことにも納得がいく
ニーニャはローブと帽子で尻尾や耳を隠してるのかな?
あの帽子の中には可愛いらしい耳が……気になる
「あの、ニーニャさん。よければ耳とか少し触らせてもらっても……」
「……えっち」
「え、えっち!?」
「ハルカ、あなた公衆の面前でなんて……」
「あらあら」
「意外と大胆なところがあるんだな」
「もしかして私……とんでもない事言っちゃった?」
その後エリシアから説明されたが、どうやら獣人の耳や尻尾はとても敏感な部分で、迂闊に触られると困るから隠しているとのことだった
事情を聞いた後はニーニャに必死に謝ってなんとか許してもらい、どうにか女子会はつつがなく終わりを迎えることができた




