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屋台の焼きそば

匂いの元を辿って歩いていくと、あるお店の前にやってきた

大きな鉄板の上で麺が勢いよく炒められていて、そこへ黒いタレのようなものが落とされジュウッという音とともに香ばしい匂いが辺りへ広がる

間違いない。焼きそばだ



「焼きそばだ!この世界にもあったんだ!」



先程から漂ってきていた匂いはやはりソースの匂いだったか

野菜や果実と複数のスパイスが合わさった香りが鼻腔を刺激する

懐かしい匂いに気を取られていると、お店のおばさんが声をかけられた



「焼きそば?何言ってるんだいお姉さん、これはイタソーメンよ。麺をこのソースに絡めて炒めるからイタソーメン」


「イタソーメン……まぁ名前はなんでもいいや。1つ下さい!」


「あいよ!ちょっと待っててね」



1つ注文すると、おばさんは調理を始めた

鉄板に油を引き、薄切りの肉と葉野菜を炒めていく

火が通ったら、麺を投入しソースをかけて全体が馴染むように炒めていく

ものの数分で焼きそばの完成だ



「へいお待ち!」


「ありがとうございます」



最後に良いものに巡り会えた

一通り自分のものを買った後は、シロとヘリオスの食べたいものを探した

シロは魔物の肉の串焼き20本。ヘリオスはフルーツの盛り合わせを食べたがっていたのでそれぞれ買ってあげて、買った料理がすぐ食べられるようにと設置されているテーブルへと腰を下ろした



「それじゃあいただきまーす」



まずは最初に買った焼きとうもろこしっぽいやつから

両端を持って思いっきりかぶりつくと、粒からジューシーな甘さが口いっぱいに広がる

焼きとうもろこしといえば醤油だが、これには醤油とは別の塩味のあるタレが使われていて甘さとマッチしていて美味しい


お次はフライドポテト

皮つきのくし型で外はカリッと中はホクホク

軽く塩がかかっているのでそのままでも十分楽しめるが、一緒についてたチーズソースにディップして食べると一気に濃厚な味わいになって手が止まらなくなる



「さて、それじゃあお待ちかねの焼きそば……じゃなくてイタソーメンだっけ。いただきますか」



こっちではフォークで食べるみたいだが、焼きそばを食べるならやっぱり箸の方がいい

持参した割りばしでまず一口頬張ると、懐かしい甘辛いソースの味が口の中に広がる

麺はもちもちとした食感で、肉から出た旨味とシャキシャキとしたキャベツの甘みがソースと合わさりたまらない一品となっている

一口食べたら食欲が更に掻き立てられ、二口三口と箸が止まらなくなる



「美味しい!けど何かが足りない気が……そうだ!」



なくても困るわけじゃないがあった方がより焼きそばを楽しめる

そう思ってスキルで出したのは青のりと紅ショウガ

この2つが加わることで焼きそばのレベルが一段階上がる



「んー♪青のりの良い香り。紅ショウガも欠かせないよね」



一緒に食べれば味にアクセントが加わるし、単品で食べれば口の中がリセットされて最後まで飽きることなく焼きそばを味わうことができる

気づけば夢中で箸を動かしてしまい、あっという間に平らげてしまった


シロもヘリオスも満足しているみたい。けどまだ行ってないお店はたくさんあるしお祭りは始まってすらいないんだよね

せっかくだし全店制覇でも目指してみようかな。とりあえず焼きそばおかわりしてこよ




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