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懐かしい匂い

ホテルマンの男性に案内され部屋に向かうと、まず磨き上げられた大理石の階段と美しく咲き誇った花々が出迎えてくれた


階段で3階まで上がっていき男性が扉を開けると、そこはシロ達が遊び回れるくらい広々とした部屋だった

天井には豪華なシャンデリアが輝いており、床には刺繍が施された見るからに高そうな絨毯が敷かれていた

大浴場のようなお風呂に大の大人が数人は余裕で寝れるベッド、壁や棚の上には芸術品が飾られていた

一通り男性から説明を受けると、最後に鍵を受け取る



「それではどうぞごゆっくりお過ごし下さいませ。何かございましたら先程の受付までお声がけ下さい。24時間いつでも対応出来るよう従業員が控えておりますので」



そう言い残して男性は部屋を去っていった

それじゃあお腹も減ったし早速食事……といきたいところだが、まずは旅で汚れた体を綺麗にしよう



「シロ達もしっかり洗わないとね」


「クゥン……」



そんなことより早くご飯が食べたいと目で訴えかけているのが伝わってきたが、却下である

シャルはあまり気にしてなかったがところどころ薄汚れているし毛も絡まってきている

取り返しのつかないレベルになる前にしっかりと綺麗にしてあげなくては


犬用のブラシで毛先から少しずつ優しくほぐしていき、ブラッシングを終えたらいつものように体を綺麗にしていく

ヘリオスにシャンプーは使えないので、桶にぬるめのお湯を溜めて水浴びをさせる



「おーやっぱり綺麗にするともふもふ度が段違いだね」


「ワフッ」


「ヘリオスは毛の艶が良くなったね」


「ピピィ!」



ふわふわサラサラになったところでようやくお待ちかねの食事タイムである



「さて、皆綺麗になったことだし早速外に食べに行こっか」


「ワンッ!」


「ピィ!」



せっかく高級宿に泊まってるんだしそれなりの服装にするか

持っている中で良さげな服を選び街へと出る

お腹は減っているのでパッと決めてしまいたかったが、たくさんの出店が並んでいる中で1つのお店に絞るのは中々難しかった



「うーんどれを食べようか迷っちゃうなぁ……いや、こういう時はどれか1つを食べるより色んなものを少しずつ買って食べるとするか」



胃袋には限界があるしそっちの方が満足度が高そうだ

そうと決まればとりあえず目についたものを片っ端から購入していく

とうもろこしみたいな野菜を焼きとうもろこし風にしたもの

じゃがいもをくし型切りにして油で揚げたフライドポテト

お店で買ったものはアイテムボックスへ。これで出来たての状態を維持できる


次はどれを買おうかとお店を探していると、どこからともなく嗅いだことがあるような匂いが漂ってきた



「ん?この匂い……どこかで嗅いだことがあるような……もしかして!」



前の世界で行った祭りでも嗅いだことのある匂い

その匂いにピンときて匂いのする方へと足を運んだ




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