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煮込みうどん

母親の病気も無事に治り一件落着

安堵の空気が流れる中、グゥーという音が鳴り響く

それは母親のお腹が鳴った音だった



「ごめんなさい私ったら……」


「食欲が出てきたならよかったです。こんな時の為に食材を用意しておいてよかった。今食事を用意しますね」


「そんな!そこまでしていただくわけには……」


「気にしないで下さい。ちょっと調理場お借りしますね」


「ボクも手伝う!」


「じゃあルーク君には火の準備をしてもらおうかな。できる?」


「大丈夫!いつもやってるから任せて!」



ルークが火を起こしている間にこちらは下準備を行っていく

といっても今回は適当に野菜を切って鍋に入れて煮るだけの簡単な料理だが

まず八百屋で買ったしめじっぽいキノコを手で解し、その後に白菜っぽいのとほうれん草っぽい野菜をざく切りにする

それからニンジンは薄めに、ネギは斜め切りにして下ごしらえは終了



「お姉ちゃん準備できたよ」


「ありがとう」



蓄熱石の鍋に水と酒、スキルでこっそりと作り出しただしの素、醤油、みりんを入れて火にかける

沸騰したら火が通りにくいにんじんを先に入れ、少し煮てから他の野菜を投入していく

野菜が煮えてきたらこの料理のメインを入れる



「お姉ちゃんそれは?」


「これはうどんっていうんだよ」


「へー、初めて見た」



そう、今回作っているのは煮込みうどんである

子供の頃に風邪を引いた時は祖母によく煮込みうどんを作ってもらっていて、それを思い出したのだ

うどんを入れたら胃腸にできるだけ負担をかけずに食べられるようよく煮込む



「あっ!ショウガを入れるの忘れてた」



これを入れるのと入れないのとではまた違ってくるからな。ショウガで身体を温めてもらわなくては

ショウガをすり下ろして煮込み、野菜がくたくたになったら仕上げだ



「最後に卵を落としてっと……」



卵を落とし蓋をして数分放置。半熟位になったら煮込みうどんの完成である



「お待たせしました。熱いので気をつけて下さいね」


「ありがとうございます。えと……変わった麺ですね 」


「うどんといいます。どうぞ食べてみて下さい」


「それじゃあ……いただきます」



ここで重大なことに気がつく

うどんにしたのはいいがフォークじゃ食べづらいじゃないか……

体に良さそう食べ物のことばかり考えてその事をすっかり忘れていた

今からでもうどんを細かくしてスプーンで掬えるようにしようかと思いルークの母親に声をかけようとした

しかしそんな心配をよそに、母親はうどんをフォークに上手く絡めて食べてくれていた



「おいしい……優しい味なのにしっかり味がするこの不思議なスープが野菜とうどん?にしっかり染みてておいしいです」


「よ、よかったです」


「ボクも食べたい」


「分かった。うどんを煮込まないといけないからちょっと待っててね」



母親は上手く食べてくれたけどルークのは食べやすくしておくか

私にできるのはここまで。あとはこの親子が自分達の力でなんとかしていくだろう




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