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不死鳥の孵化

卵を育て始めて結構な月日が経った

最初の頃に比べて卵の成長速度は落ちたものの、地道に進行度は上がっていった


そして今日、遂にその日を迎えることとなった



「もう少しで産まれてくるよ。どんな子か楽しみだね」


「アウッ」



97、98、99……とうとう100%に到達した

これで卵が孵ると様子を観察していると、卵にヒビが入る

そのヒビが徐々に広がっていき、やがて小さな穴ができてクチバシが見えてきた



「頑張れ!あと少し!」



自力で出てくるのを応援していると、クチバシを使って穴を広げ始めた

穴が広がっていき中の様子が見えそうだったのでそっと覗くと、中にいた子が勢いよく飛び出してきた



「ピィ!」



長い尾羽にまるで太陽のような真っ赤な体をした小鳥が卵の中から出てくる

小鳥は産まれたばかりだというのに部屋の中を元気に飛び回っていた



「元気だなぁ。おーい、こっちおいでー」



試しに呼んでみるとこちらの声に反応した

鷹匠が鷹を腕に乗せている姿を思い出し真似してやってみると、小鳥は様子を見ながらも腕に止まってきた



「ピピピピ」


「可愛いー……そうだ、名前をつけてあげないとね」



フェニックスだから……フェニちゃん?なんか違うな

たしかシロに名前をつけた時は白い毛並みを見て決めたんだよね

第一印象は真っ赤な太陽みたいな体……太陽……サン……



「ヘリオス……ヘリオスなんてどうかな?」


「ピピィ?」


「ヘリオス、君の名前だよ」


「ピィ!」



自分の名前だということを教えると、小さな翼を目一杯羽ばたかせた

恐らく気に入ってくれたのだろう。どっかの国の言葉で太陽を意味する言葉だったはずだからこの子にピッタリな名前だろう


名付けが終わったところで次は従魔契約だ

契約魔法でヘリオスと主従関係を結ぶと、シロと同様額に紋様が浮かび上がった

これで2体目の従魔が仲間となった



「これからよろしくねヘリオス」


「ピーピー!」



挨拶を済ませると、ヘリオスは翼を上手く使ってお腹を押さえるようなポーズをとって見せた



「ん?なに?もしかしてお腹が減ってるとか?鳥ってなに食べさせればいいんだろう。木の実?それか虫とかミミズ?」



何を与えていいか分からなかったので、とりあえず色々と用意してみた

鳥の餌用として売っていたミミズ、そして色んな木の実の盛り合わせ

ヘリオスの前に置いてみると、ミミズと木の実の両方を観察した後木の実の方を食べ始めた



「よかった食べてくれて。いっぱいあるからたくさん食べていいよ」



それにしても産まれたばかりだっていうのに元気に飛び回ったり木の実をバクバク食べたりあんまり雛って感じがしないな

やっぱり魔物だからなのかな。育てやすくて助かるけど



「ピィ!」


「ん?どうしたの?」



お腹いっぱいになったのか、食べるのを止めて肩に乗っかってきた

と思ったらすぐに肩から離れたので、なんだったのだろうと肩を見てみたら白と茶色っぽいのが付着していた



「あ、ウンチ……」




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