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運試し

グローリスの町に着きで一泊したその翌日、久しぶりのベッドで気持ちよく寝ていると大きな花火の音で起こされた



「うわっ!ビックリしたぁ……朝も花火が打ち上がるんだ」



花火の大きな音で目が覚めてしまったので、着替えて朝食を食べに下の階へと向かう

席に座ると宿の主人が用意していた朝食を持ってきてくれたので、今朝の花火の音について聞いてみた



「あぁ、この町では朝昼夜の3回に分けて時間を知らせる花火が打ち上げられるんだ」


「あれってそういう意図があったんですね」



つまりは時報みたいなものか

それにしては随分と豪快な時報だけど……

もっとゆっくりと寝ていたかったけど、さっきのね目が覚めてしまったし散歩がてら町の散策でもするか


朝食を食べ終えた私達は町の中を見て歩いた

昨日はほとんどのお店が閉まっていたので分からなかったが、近くに鉱山があると言うだけあって花火だけでなく綺麗な宝石も売られていた



「いろんな宝石が売ってるなぁ」



青いサファイアや緑色のエメラルド。多種多様な宝石が並んでいた

採掘された状態のまま売られているからか、思ったほど値段は高くない

ただこの原石達が加工され宝飾品として売られているものの値段は全く可愛くなかった

宝石類に興味がなくてよかった。宝石が大好きだったらあっという間に貯金が尽きていたことだろう

まぁでもせっかくこの町に来たんだから1つくらいは記念に買っておきたいな


お店で並べられている宝石を眺めながら良さげなものがないかと物色していると、一見何の変哲もなさそうな石が木箱の中に詰められて売られているお店が目に留まった



「ん?なんだろこれ?ただの石に見えるけど……」


「これは鉱山で採掘された石でお客さんに好きな石を選んで割ってもらうんだ。宝石が出てきたら当たりだよ」



ふむ、要するにクジ引きみたいなものか

たまにコンビニとかのキャンペーンで引いたことあるけど、こういうので当たった試しがないんだよなぁ

鑑定どんな石か調べれば100%当たりを引けることはできるけど……それじゃあクジ引きをする意味がない



「どうだい運試しに。銀貨3枚だよ」


「んー……それじゃあ1回お願いします」



クジ引きに銀貨3枚はちょっと高いけど、当たれば元を取れるし外れても話のネタくらいにはなってくれるだろう

お金を支払い木箱の中に石を漁っていく。大きさはまちまちで小さいのもあれば大きいのもある

重さを確認してみたり叩いて音の違いはないかとやってみたが、やはり素人ではサッパリ分からない

散々迷った挙句、大は小を兼ねるで一番大きな石を選んだ



「宝石が入ってますように。それ!」



選んだら中身を確認するのに石を割る道具で石を割っていく

次第に石の表面に亀裂が入っていき、もう少しで割れそうというところまでくる

だが石の破片が剥がれたことで手が止まる。石の中にあったのは宝石などではない全く別の物だった



「え、これ……卵?」




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