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快勝

ハルカ達が先行してミノタウロスと戦っている間、相手チームはというと未だ移動中だった

目的地に到着したのは昼を過ぎた頃、ハルカ達がもの凄い速度で抜いていったのでこれでも急いだ方であった



「くそっ、大分遅れちまったな。もっと早く来れなかったのか?」


「無茶言うな。馬を休ませないと走れなくなっちまうだろ」


「あいつら、先に来てるはずだが……」


「……どこにもいないっすよ」


「てかミノタウロスも見当たりませんぜ」



ようやく到着したというのに相手はおろか魔物すら確認できない

戦った痕のようなものは残っていたが、そこにはそれ以外何も残っていなかった



「ここで間違いないんだよな?」


「情報ではそうっすね」


「まさかもう倒して帰った後……とかじゃないよな」


「まさか、流石にそれはないだろ」


「とにかくもう少し探してみようぜ」



相手は既に依頼を終えて帰ってしまった……なんて事信じられるわけもなく、男達は周辺にいるはずのミノタウロスの捜索に向かった

しかし男達の嫌な予想は当たり、ハルカ達はミノタウロスとの戦いを終えて町に帰ってきたところだった



「すみません、依頼から帰ってきました」


「あれ?ハルカさん?さっき出ていったはずじゃ……」


「はい、ミノタウロスを倒して戻ってきました」


「えぇ!?ちょ、ちょっと待って下さいね!ギルドマスターを呼んできますので!」



数時間前に町を出ていったはずの冒険者がもう帰ってきたことに驚いた受付は、慌ててギルドマスターを呼びに奥の部屋へと消えていった

その数分後、同じように驚いた顔をしてゲルマンがやって来た



「もう依頼を終えて帰ってきたと聞いたが本当か?」


「はい、これが討伐証明の角です」


「これは……確かにミノタウロスの角だ。しかもこんなに」


「ずっと見てたけど間違いなく従魔とこの人だけで倒してたわ」


「むぅ、どうやら本当のようだな」



監視役の女性冒険者も証言をしてくれたことで流石に信じてくれたようだ

これで勝負は私達の勝ちだ



「それにしてもこれほどまでに早く帰ってくるとはな。そういえばその従魔に乗っていたな。狼の魔物でその毛色……いやまさかな」



ゲルマンはシロを見て何か思うところがあったみたいだが、そんなわけがないとそれ以上口にはしなかった



「あ、あとミノタウロスって買い取ってもらうことはできますか?」


「ミノタウロスを?買取できるが……まさかこの数を運んできたのか?」


「あー……ここじゃ見せられないのでどこか別の場所でもいいですか?」



ゲルマンにお願いしギルドの裏手にある魔物解体所へ

そこでアイテムボックスに入れておいたミノタウロス達を取り出した



「お前アイテムボックス持ちだったのか。久々に持ってる奴を見たぜ」


「他に持ってる人をまだ見たことがなかったんですがやっぱり珍しいんですね。できれば隠しておきたくて……」


「まぁ持ってるだけで悪用しようと狙ってくる奴も過去にいたからな。了解した。それで買取だが、この量だと明日になっちまうが問題ないか?」


「はい、大丈夫です。ちなみにミノタウロスって食べられるんですか?」


「食べられるぞ。まぁミノタウロスの肉は見ての通りオスメス関係なく筋肉質で凄い固いから干し肉にするくらいしか使い道はないがな。あと睾丸なんかも精力剤の材料として使われるからそっちの方は高く買い取れるぞ」


「そ、そうなんですか……それじゃあ5体分の肉だけ下さい。あとは買取で」


「分かった。それじゃあまた明日ここに来てくれ。それとあいつ等には俺がしっかり言っておくからまた何かあったら遠慮なく言ってくれ」


「ありがとうございます。それでは失礼します」




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