急成長
ヘイベルの町に来てから一週間が経った
私達は体が鈍らない程度にギルドの依頼をこなしつつ、それ以外の時は町を散策したりとのんびりと過ごしていた
ある問題を除いては
「シロ……大きくなったね……」
「バウッ!」
町に来たばかりの頃は抱っこできる位の大きさだったのに、この一週間でシロは急成長し大型犬位のサイズまで大きくなっていた
成長したのは身体だけでなく戦闘面もだ
成長前でも十分速い動きをしていたが、今は目で追うことができない程速度が上がっている
しかもこうしている今も尚成長し続けているようで、この先まだまだ強くなりそうだった
「アウアウ」
「ん?あぁ、ご飯ね。ちょっと待ってて」
体が大きくなったので食べる量も日に日に増えていっている
ドッグフードなんかは普通の犬が一週間くらいで食べる量を一日で食べ切ってしまう
ドッグフードなんかはまだスキルで生み出すことができる為、コストや手間がかからないからまだいい
けど最近はドッグフードよりも肉の方が好きなようで、その肉も選り好みして用意するのが大変だったりする
美味しそうに肉にがっつくシロの姿を見て、ある懸念が浮かんだ
「もしかして異世界の食べ物食べさせてるのが原因だったりするのかな?」
こちらの世界のものではないものを食べさせていたら何かしら影響があってもおかしくはない
食べさせない方がいいだろうか……けど食費が浮くのありがたいんだよなぁ
それに成長を促してるだけで体に異常がある訳じゃないから一先ず様子見かな
あれこれ考えているうちにシロはご飯を平らげ、満足したのかそのままベッドに上がり寛ぎ始めた
私も午後から特に予定もなかったので一緒に昼寝をすることにした
「触り心地最高~。小型犬サイズの時も可愛かったけど、大型犬は思い切りモフモフできるからいいよねぇ」
「バフッ」
まるで高級の抱き枕みたい
温かいからぐっすり寝れそうだ
「あっ、でもこれ以上大きくなったら一緒のベッドで寝るのは難しいかもね」
「クゥン……」
「何か大きさを変えられる方法……そうだ、物は試しに。″スキル付与″」
具現化スキルを使用し他者にスキルを与えるスキル付与を獲得
更にもう一つ、姿を変えることができるスキル″メタモルフォーゼ″も同時に獲得する
「メタモルフォーゼをシロに付与」
「アゥ?」
スキルをシロに付与し鑑定でステータスを確認してみるとちゃんと上手くいっていた
「シロ、小さくなれーって念じてみて」
「ウウウウウウ……アンッ!」
「おお!小さくなった!」
シロに与えたスキルの効果によって大型犬の今の姿から前の小型犬くらいのサイズにまで小さくなることができた
これなら人前に出ても目立たなくなるし今までと変わらない生活ができる。姿が変わっただけで食べる量は変わらないと思うけど……
戦闘の時だけ本来の姿に戻ってもらうとしよう




