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助太刀

山の中を移動し3日目、私達はトラブルもなく移動を続け町が見える場所までやって来た



「見えた。あれがヘイベルの町」



これまでの町よりも規模的には少し小さく、特に名産などがあるわけでもないらしいがのどかな町だと聞いた

織物の町では化粧品を。お酒の町ではコーラを作るなど色々やってきたが、お金も貯まったので今回はゆっくり過ごそうと考えている

このまま山を下って町に向かおうと歩を進めようとしたその時、どこからか金属音のようなものが聞こえてきた

気配探知を使って調べてみると近くで複数の反応を確認したので様子を見に行ってみることに

茂みの中を暫く進んでいくと、冒険者と思われる人達が魔物と戦っているのを見つけた



「あれはトロール……かな?」



肌が緑色、お腹が出ていてオークよりも大柄な毛むくじゃらの巨人。何よりも特徴的なのは頭が2つあること

頭が1つだけの普通のトロールは確か3等級クラス。頭が2つあるということは上位種みたいなものだろうか?


対する冒険者の方は5人組で連携を取りながらトロールと戦っている

冒険者同士の決まりとして、他の冒険者が魔物と戦っている時は手を出さないことが暗黙の了解となっている

手柄の横取りを防ぐ為の決まりらしいのでこのまま手を出さずに見守るだけにしておこう


そう思っていたが、どうやら形勢はあまりよくないみたいだ

相手のトロールは傷をつけられても即座に回復できる程の高い再生能力を持っている

そのせいか冒険者達の方は徐々に疲労していって動きが悪くなっていっている



「はぁはぁ……」


「オオオオオオ!!」


「危ないミカ!」



トロールの攻撃を避け切れない女性冒険者を仲間の男性冒険者が庇う

直前で盾を前に構え直撃は免れるも、木に激突して気を失ってしまった

タンク役が戦闘継続困難になってしまい、前線は崩壊寸前まできている

暗黙の了解とか言っている場合じゃない。やられそうになっているのなら話は別だ



「あの人達を助けるよシロ!」


「ワンッ!」



冒険者パーティを助ける為シロと共に救援へ向かう

相手は3等級ランクの魔物に対しこちらはまだ4等級

私はとにかく動きを止めることに専念する



「アースバインド!」


「な、なんだ!?」



土属性魔法で双頭のトロールを拘束した

しかしこれは一時的なもの。あの大きさの動きを止めていられるのもって10秒くらいだろう



「シロ!」


「ガウッ!」



シロの高速攻撃がトロールを襲う

鋭い牙で肉を食い千切っていき、着実に傷を与えていく

しかし再生能力のせいでせっかくつけた傷が回復してしまう

それでもシロは攻撃を止めない。寧ろ攻撃速度を更に上げてトロールに傷を増やしていく

すると徐々にトロールの再生能力が追いつかなくなっていき、ダメージが入るようになっていった



「今です!一斉攻撃をお願いします!」


「お、おう!」



突然現れた相手に困惑しながらも、冒険者達は指示に従い一斉攻撃を仕掛けた

再生能力を上回るダメージ食らい続けたトロールは次第に動きも鈍くなっていく

やがて傷が回復しなくなり、トロールは地に伏した




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